難しい選択
今週頭は、リンカーンのゲティスバーグ演説から149年とのことだったが、混迷の日本の総選挙を前に、機械的なアンケート調査の電話が掛かってきた。「投票に行きますか?」から始まって、「どの政党に投票する予定ですか?」などなど、いくつかの質問をされたが、正直、今回ほどどこに投票していいものか決めかねる選挙はない。人民不在でわけのわからない駆け引きばかり見せられて、いい加減政治不信が頂点に達しているのもあるが、自分自身の中でも、選択の方向が定まっていないからかもしれない。
原発に賛成か反対かと問われても、段階的に廃止の方向で、とは思うものの、じゃぁ地球温暖化を考えず石油や天然ガスを燃やし、核廃棄物も放置すればいいのかと言われれば、それは問題だと思う。
消費税増税に賛成か反対かと問われても、これ以上将来にツケを回さないためには増税やむなしとは思うものの、じゃぁ無駄遣いを黙認したままでいいのかと言われれば、そんなわけにはいかないと思う。
TPPに賛成か反対かと問われても、もはや国際取引抜きに生活は成り立たないとは思うものの、じゃぁ第一次産業は廃れるままにしていいのかと言われれば、一定の保護は必要に思える。
つまり、白黒ハッキリつけられない問題ばかりで、とても過渡的な段階にいるのを感じる。「ながら改革」とでも言うのか、「代替エネルギー技術を探りながら、原発廃止や廃棄物処理の研究を進める」、「税金の無駄遣いを監視しながら、消費税で赤字を減らしていく」、「国際取引を活発化させながら、風土に根差した一定の自給の道を確保する」などなど、すごく長いスパンでのロードマップが必要だと思うのに、政治の世界はコロコロと移ろって短期的な目標設定すらままならない。
なんというか、八方ふさがりな気分。。。何か一つ、国中のコンセンサスが取れる目標が定まると、少しは気持ちが前向きになるように思うのだけれど。。。あ~、このままじゃ、投票所に行って鉛筆を握っても、その場で固まって動けなくなりそう。
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