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2018年7月26日 (木)

地域団体商標制度

 師匠の前期最終講義のテーマは、地域団体商標制度でした。
 私の中での地域団体商標は、地域興しのスタートアップの、サポート程度の意味合いが色濃く、組合員以外の者の利用は、26条1項で普通に救済されてしかるべきだと感じていたのですが、、、。
 いわゆる地域内アウトサイダーで、しかも後発者の保護に関して、博多織事件を意識しつつの問題を皆で考えたのですが、やはり悶々――。
 発表者の方が丁寧にまとめてくださったところによると、この制度の解釈論には、主に4つの説があるそうです(恥ずかしながら、知りませんでしたぁ~sweat01)。
・産業政策説(小川先生)
・行為規制型化説(田村先生)
・過渡期的発現形態説(今村先生)
・地域としての識別性説(前田先生)
 以前、GI制度についてのセミナーで話を伺って以来、「地域団体商標は、あくまで地域の団体の自助努力で伝統を作っていくための“お目こぼし”的な要件緩和制度で、地理的表示(GI)制度の方は、(訴訟負担等の観点から)農水省の本気度が伝わる国策的制度」(←単なる私見です!)と感じていました。この個人的感覚からすると、私の捉え方は「過渡期的発現形態説」に近いのかもしれません。
 けれどこの日も、おおかたの意見は、需要者の利益を考えれば、地域内アウトサイダーを救うわけにはいかないだろう…という結論へ収束。「私ってホント、ちょくちょく思想的アウトサイダーになっちゃうんだよなぁ…」と内心苦笑い。。。
 いずれにせよ、地域おこしで大切なのは、地域が一丸となって1つの価値観を長期間守っていく自助努力であって、国や制度が威力を発揮して本当に手助けできるのは、一定のブランド力が根付いてからではないかなぁ…と感じました。

 翌朝のNHKニュースで、北海道の音威子府村が、地域振興政策の1つとして、卒業生を地元に呼び戻す取り組みをしている事例が紹介されていました。少子高齢化の影響が深刻に出て来るのは、地方都市からだと考えると、そこへいかに人を呼び込むかはとても大きな問題。。。“個”の色が強くなり、“組合”のような寄り合いは敬遠されがちな昨今、地域が一丸となるのはなかなか難しいことかもしれないけれど、地域団体商標制度が、“寄り合い”強化の媒介になれればいいんだろうなぁ…、と漠然と思ったのでした。  毎回目からウロコで勉強させていただいた師匠の講義、ついていくのが大変でしたが、様々な考え方や着眼点の後ろにある、いろいろな価値観を大事にするという意味で、実り多い講義を愉しませていただきました!

【商標登録】 地域団体商標のロゴが、4月20日に登録になったようです。

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