2019年3月21日 (木)

CLOUD Act

 先日、遅まきながらCLOUD Actに関するセミナーに参加。大学院での勉強で何よりインパクトがあったのは国際私法で、国境を超えた侵害事件等の取り扱いにつき、連結点を明確にした上で管轄裁判所を決める、とか、属地主義との整合を検討する、とか、国内だけを見ていては気付かない新鮮な驚きがありました。CLOUD Actは、刑事事件について米国の捜査当局が、海外のデータにもアクセスできる、というもの。ただ、ここ数週間で聴いたいろいろな話(IoTやらGDPIやらMachine Learningやら)と同じく、ここでも問題となるのは“プライバシー”。。。近頃は、(フィールドによって解釈は違うのかもしれませんが)「プライバシー」って何だろう…?というのが素朴な疑問です。amazonから、自分の関心に紐づいた関連商品を紹介してもらえるのは、時にはありがたく、時には鬱陶しい。。。何かのワードを検索すると、しばらくはそれに関連した商品の広告を延々見せられるのは、正直迷惑。。。時には、メールを覗き見られてるんじゃなかろうか?と思うような広告まで表示されて気味悪かったり。。。普通に考えても、今やプライバシーも通信の秘密もあったもんじゃないような気がしていますが、人によっても、時と場合によっても、捉え方が変わるから厄介――。
 データにまつわる法律や制度や技術について検討すると、どれもこれも行きつく先はプライバシーや著作権のようですねぇ~。

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2019年3月19日 (火)

JST-NSF-DATAIA:「IoTが切り拓く未来」

20190311  先日、京都で催された「JST-NSF国際連携シンポジウム IoTが切り拓く未来」という講演会を聴いてきました。去年の夏の弾丸旅行に引き続きの、関西日帰り往復(苦笑)。
 最も驚いたのは、理系の話を聴きに行ったつもりが、かなりの部分、倫理とかプライバシーとか、法的な問題など、学際的な取り組みが必要だと関係者の皆さんが思っておられたこと。夫が先日参加していた物理学会でも、素粒子部門や核理論部門など複数部門を横断して、機械学習や大規模コンピューティングについての研究会が立ち上がったようで、科学の領域だけでも学際的になってきており、本当に近頃は、1つの専門では収まり切れない協創関係が不可欠になりつつある感じ――。
 以下、箇条書きで自分用メモ。
・AIでの画像認識はだいぶ進歩しているが、例えば津波で流されている車の写真を判定させると、「パーキングに車が止まっている」と認識するように、日頃遭遇し難い絵面は、そもそも学習されていないため判定が難しい
・Tesla事故、Uber事故、MSチャットボット1日crush
・SINETの100G回線:欧米間にもグローバルネットワーク
・アメリカにおける「量子イニシアチブ法
・Narrow vs. General:いずれは意味を理解する汎用AI が登場
・クラウドのアクセス・プログラム:with Google,MS,amazon:6000万ドル規模のフロンティアDB
・機械学習には透明性、信頼性、堅牢性が重要
・Biopsy:シャーロック、サイバースキャン:個別化医療
・農業Big Data:データ通信がボトルネック、Sola Cube、X:PLOT、PHIS
・漁船IoT:海の天気予報精度の上昇
・Brain Computer Interface:ニューロンの活動を1つ1つモニタリング
・侵襲的な脳信号の分析:てんかん発作の脳信号モニタリング
・メンタル状態センシング:心理的バイアスがかかる
・細胞内スケールのシステムの実態計測:Bio Ontology→遺伝子のOntologyへ
・ELSI:Ethical、Legal、& Social Issue
Draft AI Utilization Principle
・プライバシーの問題:siri、Alexa
・IoTにつき、そもそも人間もThingsのひとつ
・相互運用性とプライバシーはトレードオフ
・今後日本が生み出せるキラーアプリは、長寿研究ではないか
・Cyber Physical Systems:IoTを超えて何をしたいのか?
・IoTは話題先行で、まだまだ研究や問題解決とのギャップが大きい
・IoTの世界においてプライバシーとは何なのかを検討すべき
・Mirror World、Java Ring
・5つの脅威〔Botnet、The Hackable、TREND NET、Jeep Hack、Aircraft Hack〕

 プライバシーの問題において、法律は各国で違い、データの所有権も各国異なり、ケンブリッジ・アナリティカの事件も、国によって判断は分かれる
   ↓
 テクノロジーの研究者としては、どのような研究をすればいいのか…?
 デバイスがスマート化できるからといって、そうなるべきかはわからない。
 いろいろな人の貢献が必要。

 最後のパネルディスカッションでは、こんな雰囲気で閉会となりました。科学に国境はないはずだけれど、技術の実用化には国ごとの制度がネックになり、インフラやセキュリティの強度なども問題になり、一筋縄ではいかないようです。

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2019年3月17日 (日)

センシティブ・データの取り扱い

20190316  世界的に、ネット上での個人情報の取り扱いが問題になっている中、Facebookではザッカーバーグ氏が直々にリビングルーム構想を発表したのだとか。オープンなところこそが、インターネットの善いところだと思うんだけれど、時代の分かれ道なんでしょうか…。
 一方、日本国内では、「某社が個人情報販売へ」というフェイクニュースが拡散されて、誤解が誤解を呼んでいる模様。
 個人情報の取り扱いもさることながら、こうした誤った情報が、興味本位でたちまちのうちに広がり、問い合わせ対応やら火消しやらに労力を使わされることになる経済損失はいかばかりか…。Face to Faceの情報交換なら、発言者の人格や信頼性を直に感じながら反応することができるけれど、ネット上の匿名発言に対しては無防備にならざるをえず、どんなに注意深くしていても、あらゆる情報を疑ってかかり裏を取るなんて、やっていられませんよねぇ…。いやぁ、恐ろしい世の中だな~

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2019年3月16日 (土)

違法ダウンロード、項目削除

 違法ダウンロードの範囲拡大議論については、聴いた瞬間にネット利用への萎縮感を抱きましたが、先週末、著作権法改正案の中から、違法ダウンロードの項目は削除の方向で修正されるとの報道。引き続きの検討は必要でしょうが、拙速な導入が避けられて、ホッとしました。
(明日、明治大学で「これまでとこれから」というシンポジウムが開かれる予定で、猛烈に行きたかったのですが、残念ながら予定が埋まっていて行けず

 また、東京大学が、入試問題の解答を、試験後に原則公開する方針を固めたとの報道も。こちらは、違法とか何とかいう話ではないのですが、今後は、公開すべき情報の“主体”が、正規に公開していくことで、憶測や、無関係者によるアップロードというのが減っていくのかも、、、と、違法ダウンロード問題との類似感を抱いたのでした(クールジャパンの趨勢もね…)。

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2019年3月 9日 (土)

謝恩会

 先の週末、大学院の修了に際し、お世話になった先生方をお招きして謝恩会。同期生全員集合で、講座を開設してくださったメインのお二人の先生をお招きして。
 学生一人一人がお礼のメッセージを述べましたが、この一年を振り返る様々な思い出話の数々に、「あ~、がんばったんだな~」との感慨が深く湧いてきました。前途洋洋たる若い方たちは、この先の展望をまっすぐ見据えておられるようでした。師匠らからいただいた言葉も温かく、ほのぼのとした気持ち。(それにしても、「このようにきちんと企画された謝恩会をしていただいたのは初めて」とおっしゃる先生の言葉にはビックリ! 大学の先生は、毎年盛大に謝恩されているものだとばかり思っていたもので…
 記念品で準備した、先生を模ったクレイフィギュアが大ウケで、大層喜んでくださっていました。発案してくださった弁護士の女性は、何につけてもソツがなく、華やかで気配りに富み、「あ~、社会人の鑑…」と、痛み入りました。
 先生方への感謝はもちろんのこと、日々いろんな刺激を与えてくれた同期の皆々様にも、感謝の気持ちでいっぱいです。素敵な謝恩会が出来て、本当によかった~ 

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2019年3月 5日 (火)

「量子計算で出来ること・出来ないこと」

 2019年のVol.74の物理学会誌に、表題の記事が掲載されています(P.98-101)。以前、『量子コンピュータが人工知能を加速する』という本を読みましたが、素人的には、「公開鍵暗号方式での信用取引がヤバい?!」程度の認識しかなく、量子コンピュータに何が出来て何が出来ないのかは、そもそもの仕組みが理解できていないので、まったく歯が立たない記事ではありました。
 たとえば、“ときメモ”で2つに分岐する選択ポイントが100回出現する場合、唯一のハッピーエンディングの経路探索をするなんて余裕でできると、普通の人は考えると思います(私もそう思っていました)。でも、本記事を読むと、2のn乗のnがそこそこの数であれば、あっという間に指数関数的に膨大な時間が必要になり、上記例の程度の問題すら解けない…ということがわかります。
 古典計算に比べて「速い」と言われる量子計算の、高速性を示す結果には、以下の3つアプローチがあるとの記載を、心得ておきたいと思いました。
1.古典の現在のベストのアルゴリズムと比較して量子のほうが高速であることを示すタイプ
2.サブルーチンを呼ぶ回数を数えた時に量子のほうが古典より少なくて済むことを示すタイプ
3.量子スプレマシー(量子超越性)=「もし量子計算が古典計算で効率的にシミュレートできたら多項式階層が崩壊すること」を証明するタイプ
 3.の解説は、私には難しすぎてよくわからなかったのですが、将来的に古典のアルゴリズムのアップデートがあるとしても、量子高速性が強力な基盤で証明される、というメリットがあるようです。
 脚注の最後の記載に、日本の現在の研究状況に対する著者の感想がありました。
――海外ではすでに、量子情報というのは一つの確立した物理の一分野として認識されており、多くの教員や研究グループが存在するが、日本ではまだそもそも「量子計算(量子情報)は物理である」という認識すら薄いように見える。――
 「量子コンピューターによる社会変革」というキャッチコピーもネット上で散見されますが、出来ること・出来ないことを、ある程度きちんと把握しておくことは、大事なことかもしれません。

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2019年3月 1日 (金)

ホッと胸をなでおろす…

 昨日は、大学院の成績発表日でした。ギリギリの単位取得構成にしていたものだから、何か1つでも落としていやしないかと、内心ドキドキしながらWeb閲覧――。。。

 ……無事修了~! ホッと胸をなでおろした朝でした。お世話になったたくさんの方々、どうもありがとうございました!

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2019年2月25日 (月)

Professor~!

 先日、某研究会に参加。ほぼまる一日のハードなものでしたが、すごく勉強になりました。法哲学的な話、ブロッキングや通信の秘密の話、New Technologyと著作権保護の話、Oracle v. Googleの経過の話、最先を突っ走っておられる先生方のディスカッションがこれまた聴きごたえがあってスゴかった! まさにProffesor~!という感触で、アカデミックな舞台劇を見ているようでした(笑)。
 Oracle v. Googleの事件については、7年前から気になっていますが、当時の私と今の私では、事件の見方がずいぶん変わっていることに、我ながら驚いています。解説してくださったのが、米国NY州の弁護士資格ももっておられる先生だったせいか、とても具体的で、両社の戦略の推測まで織り込んで、躍動感をもって事件を見せていただいた印象です。

 この週末は、テレビのあちこちで児童虐待について討論がなされていましたね。民法822条の「懲戒」の規定に、親権を行う者は監護および教育に必要な範囲内でその子を懲戒することができる、とされているところ、懲戒方法について具体的に規定されていないことも問題視されていました。条文には、解釈に委ねる余白を設けることと、具体的な適用に落とし込んで言葉を定義することと、両方が必要なのでしょうけれど、この規定の草案を書いた方が、体罰を受けた経験があったのかなかったのか、ちょっと興味が湧きました。

【まんぷく特許出願?!】 NHKの朝ドラ「まんぷく」で、まんぷく食品は即席ラーメンの製法を特許出願したようですが、「特許になるまでには、出願してから登録まで下手すると1年」というセリフがありました! おいおいおい…今ならそれも可能か…)。パチもんを作っている社長さんが開き直っているようですが、果たしてどう展開するのか…?! やはり、知財教育は必要~

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2019年2月23日 (土)

意匠制度大改革?

 先日、意匠審査官の方とチラリとお話しする機会がありました。昨夏から検討が続いている諸々につき、現在大忙しで法改正準備に奔走されている模様。。。画像デザイン、不動産、複数一括、存続期間、関連意匠などなど、ユーザー増につながるうまい展開が模索されているのでしょうか、、、。

【はやぶさ2】 昨日の朝、はやぶさ2が「りゅうぐう」への着陸チャレンジに成功! おめでとうございます! 無事のご帰還を願っています!!

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2019年2月20日 (水)

日仏段差会談(階段?笑)

 先日の「ブラタモリ」のパリ編もおもしろかったぁ~♪ パリのイメージがずいぶんと変わりました。19世紀に、ジョルジュ・オスマンというセーヌ県知事が、17年という短期間で行ったというパリ大改革のすごさ! 街の整備も、音頭をとる人のセンスで、ずいぶんと変わってくるものなんだなぁ~。

ダウンロード違法化の対象範囲の見直し】 ハイスコアガールの頃を彷彿とさせるような、こんな声明が! 最近つくづく思うのは、違法化を推進する人たちは多分、日頃ブログを書いたり、インスタグラムをしたり、Facebookに投稿したり、ネットでの情報収集をしたり…なんてことをしない人なんじゃなかろうか…ということ。ネットを利用するに際し、自分にはまったく非の打ちどころなく、著作権違反なんて絶対にしていません!と言い切れるような暮らしぶりじゃなきゃ、到底「違法化」なんて口に出来ないと思うんだけれどなぁ…
それになんとなく、今風に言うと、“情報”も IaaS(Information as a Service)になってきている感覚――(ただ、情報はどうしても、一度接するとそのエッセンスは所有することになってしまうんですよねぇ)。

【経産省の試み!】 経産省が、ブロックチェーンの仕組みを使った著作権管理の試みに乗り出したとのニュース! これは私にとってはすごいインパクト!(二次創作の連なりを、どの段階で途切れさせるのかの判断とか、樹形図のように広がる創作の連鎖を、どの程度まで格納できるのか、とか…いろいろ疑問が湧きますが)。 動向を是非とも見守りたい~!!

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