2020年7月25日 (土)

夢〇〇の不思議なCM

20200724_2 20200724_4  「携帯自動翻訳機(ポケトーク等)」「卓上クーラー」「ゲルクッション」等、すでに既存製品として以前から認知されている物モノがありますが、最近、「夢〇〇」と称してこれら既存製品の類似品をPRする不思議なCMをちょくちょく見掛けます。これらが、正規の権利手続きを経ているのか、とか、そもそも公知のモノと捉えられるのか、とか、OEM契約のもとでの製品なのか、等はCMからはわかりません。ただ、雰囲気が独特な上、結構頻繁に見掛けるインパクトの強さなので、覚書としてメモメモ。
 そんな中ちょうど、不正競争防止法2条1項1号2号がらみのケーススタディで公開模擬講義があったので、拝聴しました。“中小企業による先行ヒット商品の類似品を大々的に販売する大企業”という事例(cf.猫除けマット)の検討が主でした。現実の係争になったとき、どんな視点で製品解析を行い、どんな視点で法的論点を構成すべきなのか、思考実験させていただきました。
 市場に求められる便利なアイディア製品を、とにかく安く速く大量に提供することをモットーに活動するビジネスモデルというのも否定はできないですが、少なくとも、商品開発で、先行者のアイディアに乗っかるなら、より使いやすく改善する努力は必要だよな~、と思うのでした。

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2020年7月22日 (水)

リツイート事件最高裁判決

 昨日午後、いわゆるリツイート事件の最高裁判決がありました判決文はまだ確認できていませんが、取り急ぎメモ。一般の人の著作者人格権意識を喚起する判決であることは間違いないでしょうが、普段ほとんどTwitterを利用しない私(リツイートは未体験^^;)としては、この判断の厳しさの度合いを未だはかりかねているため、Twitterを普段使いしている人たちの意見を聴いてみたいです。Twitter社は、なんらかの仕様変更をせざるをえないと思いますし、今後の各所の反応を注視したいと思います。
(本判決がリモートで行われたのか否かは知りませんが、新型コロナ禍のもとでの争点整理には、Microsoft Teamsが採用されているんですね。…昨日のTwitterに、“最高裁判所に招待されました”というTeams画像が貼ってあったのを目にしました。15時時点で1.5万件リツイートされてました…^^;

20200719_5  【生まれたての女王バチ】 先日日曜日、ウォーキングに出ようと玄関を開けたら、足元に黒い物体がモゾモゾ! ギョッとして飛びのいた後、恐る恐る近づいて見ると、ハチのような形。警戒しながら撮った写真はピンぼけですが、これを頼りにあとで調べたところ、どうも“生まれたての女王バチ”か“サナギ状態の女王バチ”だったようで、、、。日本ミツバチの巣を掃除していると、時折“王台”というのに遭遇するらしく、それが女王バチの産卵場所なのだとか。どうして家の玄関先にいたのかは謎ですが、変な虫でなくてよかった^^;;。
 それにしても、通常は4月中旬頃に生まれるようなのに、今は7月半ば。もしかして、別の虫なのかしらん??(もしご存じの方がいらっしゃいましたら、ご教示くださ~い)

【ほぼ根室】 伊能忠敬万歩計で、 襟裳岬を越えたのが、5月半ば。それから約2か月後の先週、ほぼ根室に到着! 「秋田まであと1575km」と出ていたので、北海道の上半分を巡る旅は、まだ当分続きそう。。。^^;;(1日5kmペースだと、来年の夏までかかっちゃう~…汗)
 とりあえず、次のポイントは知床でしょうか。モチベーション維持のため、細かく刻んで参りましょう~!

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2020年7月20日 (月)

「欧州GDPRと新型コロナウイルスのインパクト」

20200711_1 20200711_2 20200711_3 20200711_4  先月、「プライバシー、COVID-19、デジタルPF」というタイトルのウェビナーを聴講したばかりですが、今度は「欧州GDPRと新型コロナウイルスのインパクト」と題するウェビナーを聴講させていただきました。
 接触確認/追跡アプリの利用は、壮大な世界的社会実験の様相ですが、まだ、実効的に活用できている印象は薄く。。。アプリの性質も様々なら、受け止める国民性も様々。アプリ開発の目的は、①立入制限等に利用、②当局が感染者を把握、③濃厚接触者の自己状況把握の3つに大きく分かれ、日本は③を目的として運用されていますね。
 今回のウェビナーでは、
ドイツの接触追跡アプリ「Corona-Warn-APP」が採用になるまでの経緯を興味深く聴かせていただきました。欧州GDPR に抵触しないための「データプライバシー」への配慮や、「自由意思による同意」の要件について考える、よい機会をいただきました。以下、自分用メモ。
・GDPRは目下、世界のGold Standard
・GDPRの適用範囲はEU域内とはいえ、3条により、EU域内在住者へのサービスをしていれば各国事業者は無視できない
・日本は十分性認定(Adequacy decision)を受けているが、BCR(Binding Corporate Rules)に則ることでデータの域外移転は可能
・GDPRにおける個人データの範囲は広く、原則、個人データの取り扱いは禁止で、例外を6条(1)に規定する形
・例外のa~fのうち、aが「データ主体の同意」。同意の有効要件は【主体的宣言/1又は複数の特定目的のため/いつでも同意撤回可能/同意が自由意思によること】
 →※雇用主による強制や、学校が生徒や保護者に要請することも、自由意思同意とはならない(厳格な同意要件、労働法の観点も)
・ドイツには16の州と、全体監督当局とで、17の目配りが必要
・ドイツの監督当局は、Skype、ZOOM、Teams、Google Meet等につき、GDPRを遵守しているとはいえないと指摘(温度差あり、柔軟な解釈対応)
・COVID-19に関するデータ活用では、労働法で罹患報告/公開を課すとか、科学研究のための利活用等、いくつかのソリューションが考えられる
・〔The German COVID-19 Tracing APP経緯〕
 2020/3月:厚生省が電気通信事業者に対し、国民全体の動静把握のため、匿名データの提供を求める
 2020/4月:"Donate your Data"アプリで、GPSの位置情報や体温データ収集、ソースコード未公表で批判を受ける
       データスキャンダル発生:警察官保護の観点で、陽性者の名前や住所を警察に提供したことが、GDPR違反であるとして反発を受ける
       →位置情報・時刻等のログを5分ごとに中央サーバに保存する仕様(データ主体のプロファイリング可能)
       →仕様変更により、Bluetoothで距離把握し、暗号化のうえデバイス内のみ保存としたが、メッセージは中央サーバから
       →データ最小化原則に準拠していないとの批判を受け、分散型へ移行(2m以内に15分以上、旧式スマホ不可)
        日本のCOCOA(分散型)や仏のSTOP COVID(集中型)は、1m以内に15分以上を「接触」として検知
 2020/6/16:アプリのダウンロード開始(国民の3分の2に当たる6000万ダウンロードが目標だった)
 ●※ 同じ日に、競争法当局が、Appleに反トラスト法調査をかける、との報道!
 2020/7/14:1570万ダウンロード
・日本のCOCOAは7/15段階で706万ダウンロード
EDPB recommendation(COVID-19アプリ開発におけるGDPR上の注意)
個人情報保護委員会からの指針
・7月8日時点でのCOCOAへの感染者登録は3人!(自己感染の情報は発出したくない心理障壁)

 日本の法上の「同意」には厳格な定義がなく、包括同意も可能、期限や年齢も不明確で、解釈に委ねられる部分が多いのは、良いことなのか悪いことなのか。。。医療情報の利活用の際によく問題となる、未成年者や成年被後見人等の取り扱い同様、「自由意思による同意」の判断の難しさを感じます。
 今後、法的な検討のないまま、飲食店への立ち入りや、登校の際の条件として、COCOAのインストールが要請されたり義務付けられたりする場合が生じる可能性もなきにしもあらず。感染症の蔓延のような非常事態下にあっては、データプライバシーよりも、某国のような完全監視に近い形での追跡による実効性の確保を望んでしまう気持ちもあり。。。まさに、技術的にはできるのに法的にできないーーー著作物のネット配信とのアナロジーを感じて、頭を抱えてしまうのでした。

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2020年7月18日 (土)

WIPO ADR

20200712_1 20200712_2  先週、興味本位で恐縮ながら、WIPO主催の「調停・仲裁」に関するウェビナーを聴講。
 裁判にはとにかくお金と時間がかかる、という認識はしています。が、調停とか仲裁というと、離婚とか遺産相続のケースばかりが思い浮かび、知財関連のADRの利用シーンに遭遇したことがなかったので、そのメリットに触れるべく、大枠の手続きについて拝聴。以下、自分用メモ。
・調停・仲裁には、拘束力と最終性がある
・時間と費用の節約になる(調停期日は約1日、解決までの期間も3か月から1年前後)
・国境を越えた簡易なソリューションであり、取引関係を維持しながら解決を図れる
・ジュネーブとシンガポールにオフィス所在(アジアでの利用は十数%に伸長も、日本企業の利用は1桁)
・非営利団体のため、比較的安価
・手続開始には、両当事者の合意が必要(当初契約書に付託条項を入れ、準拠法等を指定しておくことが多い)
・調停の70%程度は和解で終了
・調停が成らなければ、仲裁(または簡易仲裁)へ
・仲裁人は1名または3名(1名の場合双方合意、3名の場合は双方1名ずつ+両仲裁人によりもう1名選出)
・仲裁[ICT25%,特許19%,商標22%,著作権18%]、国際紛争が75%、中小企業43%/大企業38%
・簡易仲裁だと手数料半額、仲裁も固定手数料
・調停人/仲裁人は、全世界で2000人程登録(うち日本人は約30人:知財とITの専門家)

 調停事例を2件ご紹介いただきました。1件は航空会社とソフトウェア会社の調停、もう1件はライフサイエンスがらみの欧/米での事例。1件目は申立から3か月で解決、2件目は困難な案件ながらも18か月で解決とのこと。これが、双方納得の上、ビジネスの継続性も維持されたまま解決しているなら、企業の法務部門は活用しない手はないような…。簡潔な資料で概要を教えていただき、勉強になりました、ありがとうございました。

Huawei締め出し】 近年、多国籍企業やプラットフォーマーが、各国政府の思惑に忖度せざるをえなかったり、通信技術開発が、一企業の製品にとどまらず、国家政策に影響してしまうような場合も増えているようです。そういう意味では、国際司法裁判所や、それと並ぶ常設仲裁裁判所の出番なんかも増えているのでしょうか…?!

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2020年7月 6日 (月)

知的財産権と独占禁止法

20200705_5  先月、弁理士会のe-Learningで「知的財産権と独占禁止法」を視聴。すごく詳細で勉強になりました!
 大学院で競争法の講義を受ける前に、この講座を聴いておきたかったぁー!!
 「競争の停止」と「競争者の排除」につき、市場力(market power)に照らして検討することのデリケートさを感じました(cf.公取の指針)。
「特許権の保有により、市場支配力は推認されるか?」→否
「優越的地位の濫用は、知財権に適用されるべきか?」→可能性あり
 以下、本講座でご紹介いただいた事件について、自分用メモ。
東芝ケミカル事件/NEXCO東日本事件 インテルCPU事件 ナイキジャパン事件 楽天トラベル事件 日之出水道機器事件 公共下水道鉄蓋カルテル事件 パチンコパテントプール事件 北海道新聞社事件 JASRAC事件 着うた事件 旭電化工業事件・オキシラン化学事件 マイクロソフト抱き合わせ事件 マイクロソフト非係争条項事件 (標準化活動) クアルコム審判審決(クロスライセンス留意)

 昨今、世界中で、競争法や不正競争防止法が重宝に使われているように見受けます。変化が早く多様化が進む世の中で、あらゆることを法律というルールに落とし込むのは至難の業。だからこそ、「フェア、信認」を頼りに、様々なアイディアを温存させる仕組み(分散化によるアイディア多様性の維持の仕組み)として、これらの法律が便宜なのかも…と感じました。

【域外適用】 目下、中国の「国家安全法」が議論を呼んでいます。今や、人の流動、インターネットでの情報流通、技術研究開発の国際協力、ビジネスの国際競争など、国境をまたいだ様々な活動に対し、法律の域外適用という問題が散見されます。「市場力」の捉え方も、難しい時代だと思われ、「属地主義」を考え直さないと、、、と感じます。

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2020年7月 2日 (木)

「音楽教室事件」整理

 先日、某ウェビナーを聴講。いまだに係争の続く「音楽教室事件」について、ポイントを絞ってまとめてくださるようだったので、通りすがりの一般人の立ち聞き状態で失礼してしまいましたが、勉強になりました。
 自分なりにも考えてはみたものの、従来のカラオケ法理やロクラクII判決に照らすと、どうにも旗色が悪いのは確かで、いくら屁理屈を捏ねてみても、新たな観点でも持ち込まない限りは、一審の結論を覆すのは難しい…というのが個人的印象。にもかかわらず、なぜこうも腑に落ちないのか…。今回のご発表で紹介された論文に、その一端が含まれていました。
 児童基金のような仕組みでも、事務局のマージンが大きすぎるのでは、という話をよく聞くため、個人的には大使に直接寄附するようなメンタリティの私(マージンの適切性を収支報告書等から分析しているわけではないので、噂に踊らされているのかもしれませんが、直接寄附できるなら、それに越したことはないと思います)。
 とはいえ、現状は今のような音楽管理の仕組みを使うほか、効率的で利活用しやすい方法がなさそうなことは、内心では納得しています。が、徴収の不均衡と、分配の不透明さという2点において、どうにも納得いかず、、、(泣)。
 「徴収されたロイヤリティが、然るべく権利者に届いているのか」という疑問も、今はあらゆる利用曲が詳細に把握されている、とのこと。ですが、自分の目で確かめたわけでもないし、それが実現されてキッチリ利用割合に応じた按分がされているなら、包括契約でなく個別徴収も可能な気がします(個別徴収に比べ、包括徴収が相当なディスカウントになっているせいで、資料が出しづらいとか??)。
 「設定されているロイヤリティは最適水準なのか」という妥当性判断に関する疑問も、およそ法的な議論とは別の話。要するに、納得の根拠となる資料(TV局や飲食店、カラオケやダンス教室などからの利用曲報告資料やカウントの仕方の資料など)を見たい!---ただそれだけのことなのかもしれません。。。
 最適水準の検討に際しては、競争法的な検討必要でしょうが、「“受講料収入算定基準額”にロイヤリティの%を掛ける」という包括契約では結局、(基準額の小さな所に介入しても、手間賃の方が嵩んでしまうから) 「取りやすい所からだけ取る」ということに繋がり、著作権保護の一般への理解を阻害することにもなりかねない気がしてしまいします。
 また、今回の音楽教室における包括契約での“受講料収入算定基準額”というのが、「前年度に当該施設で行われた被告管理楽曲を利用した講座の受講料収入(講座ごとの受講料の合計)の合計額をいう。ただし、被告管理楽曲を利用した講座が特定できない場合は、音楽を利用したすべての講座の受講料収入の合計額の50/100の額である。」とされていること自体、その妥当性を理解することができずにいます(一連の独禁法違反事件を巡る係争で改善されたはずなのに…?汗)。利用曲が特定できないのに、どうやって利用割合に応じた分配をするというのか…?? ワンフレーズを繰り返し10回練習したら、10回利用とカウントするのか???などなどなど。
 ただ、文字出版と音楽出版とでは、著作権管理の煩雑さにも違いがあるし、ロイヤリティ計算方法の思想にも違いがあるようで、ここに踏み込むのはなかなか敷居が高い印象。
 権利者の利益や利用者の便宜を考えれば、一極集中に流れがちなことは否めず。。。作曲家や作詞家が、もっと柔軟なコントロール権を確保・実現できれば、「この曲の権利は全部信託、この曲の権利は音楽教室には留保、この曲の権利は期間限定でフリー…」などなど、細やかに使い分けられるのになぁ。。。きっと関係者も、理想とはほど遠いことを痛感しながらも、苦肉の策として現状の仕組みを維持しているということなんでしょうか。。。?
(目下、あちこちで取り沙汰されている個人情報に関する“自己情報決定権”に照らし、信託のチカラが強大に感じられます。)
 このままいくと、①上記“受講料収入算定金額”の2.5%のロイヤリティを払いつつ、管理曲を存分に使うか、②使用曲はパブリックドメインのものだけにとどめるか、③管理曲に含まれない曲について原権利者と直接交渉するか、、、等の実務になっていくのでしょうか。。。将来的には、①に伴う受講料引き上げの可能性もなきにしもあらず。
 うちの息子も、小さい頃はヤマハにお世話になっており、学校も学習塾も音楽教室もスポーツ教室も、等しく子どもの可能性を探る機会でしたが、教育にはお金がかかりますねぇ~(めぐりめぐって、少子化の原因にすら思えてくる…泣)。

オンラインレッスンでの楽曲使用問題】 今回の判決の射程は、限られたものになるのでしょうが、付随して芋づる式に、ウィズコロナ時代の「公衆送信」に関する懸念がゾロゾロ。Zoom等のオンライン会議システムを使ったオンラインレッスンや、Skype・LINE等のネットを介したオンライン飲み会やイベント開催で、BGMやら映像の映り込みやらが生じた場合の取り扱い、これらの録音・録画、「公衆」に非該当の人数制限などなど。。。
 オンラインでのダンスレッスンで楽曲使用する場合の注意事項が記載されたサイトもあるようですが、吹奏楽団や交響楽団などのオンラインレッスンについても、自分が権利処理担当者になったと想像すると、頭が痛くなります(T T)~。

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2020年6月28日 (日)

プライバシー、COVID-19、デジタルPF

20200623_520200623_420200623_3  先日、表題のウェビナーを聴講。「接触通知アプリの法的課題」と「情報自己決定権の現代的な課題」というホット・イッシューについて、憲法学の気鋭の先生方がご講演。
 接触通知アプリについては、LINEで突如、電話番号登録されている人のアイコンが表示されるようになる時の違和感と同様、いくら「個人情報は取得しません」と言われても、見ず知らずの人とニアミスしていたデータが延々と記録されることの気持ち悪さは簡単には拭いきれず。また、ターゲット広告の違和感も依然としてあり、自分のWeb閲覧履歴やスマホの位置情報などが、知らない間に収集・利用されることと、それによる便利さとのバランスを、どこまで許容できるか、という問題意識のもと。。。
 以下、自分用に備忘メモ。
・「接触通知アプリ」の日本版COCOAは分散型、フランスのSTOP COVIDは集中型
・フランスでは、当初発表されなかった、1m15分に満たないデータもサーバに送信されていた!
・フランスはGDPR9条2項i号のもと、公衆衛生分野で公共の利益を理由とし、例外的にセンシティブデータ処理
・事前の統制は完璧ではなく、事後的な統制を
・「自己情報コントロール権」は憲法的な基本権か、フィデューシャリーか
・(第1期)古典的プライバシー権:私生活秘匿兼、(第2期)自己情報コントロール権、(第3期)アーキテクチャ志向の情報自己決定権
 →自己決定の形骸化・無意味化
・宴のあと事件、住基ネット事件、江沢民講演会事件、GPS判決
・個人の世界→集合の世界
・宗教戦争の様相:データ保護教vs.データ利活用教(保護教は邪教?)
・法制度が足踏み状態(「個人情報の保護を求める権利」「プライバシー権」「自己情報決定権」:多元的)

 ご講演の中に、「自己情報決定権は、“つながり”を決定する権利だと思う」というニュアンスのお話があったのですが、「著作者人格権」とのアナロジーでも捉えられるんじゃなかろうか…と感じました。「あなたが生まれなければ、この世に生まれなかったものがある。」というCMがありますが、創作に限らず、個人情報も「あなたが生まれなければ」決して生まれないという点で(笑)。ドイツの著作者人格権はとても厳格で、アメリカは利活用優先、という哲学も類似するように感じます。自己情報決定権に関しても、ドイツは厳しくアメリカは情報を回していくことを優先させている。。。(ケンブリッジ・アナリティカ後は様子が変わってきているようですが)。。。公表権:ネット・アプリを利用するか否か、氏名表示権:匿名化を望むか否か、同一性保持権:捏造や操作排除・・・と考えれば、同じ人格権淵源という点で当たらずといえども遠からず。
 “プラットフォーマーが国家をハックし始めている”という喩えが刺激的でしたが、確かに最近は、国家ってものが、税金を原資としたサブスク式のサービス業に見えなくもなく。。。今回の接触通知アプリに関しては、Apple/GoogleのContact Tracingの技術をもう少し勉強しないと、課題がはっきりわからんな…と思いました^^;;。
 演者の先生方はいずれもデータ利活用派とのことで、主義主張が異なるとしてもスタックさせずに、「まずはやってみる」という姿勢を推奨されていた点に共感しつつ、貴重なウェビナーを開講していただいたことに感謝感謝でした。

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2020年6月25日 (木)

個情法 改正の行方

20200623  先日、第4回情報法制シンポジウムの一部を聴講。「個人情報保護法 改正の行方」について。
 個人にバリバリに結びついた医療情報を、日本全国どこの病院や薬局でも共有でき、画像情報等の解析や遠隔手術なども場所を選ばずに行えるようになる日は来るのか?!という問題意識のもと。医師個人が、自分が下した診断カルテを他者に見られたくない、というような意思は、一定の責任制限で封印していただき、なんとか使い勝手のいい仕組みができたらいいのに…! もうひとつの願望は、WeatherNewsさんが取り組んでいるユーザー参加型の天気予報を進化させ、車の車載カメラ画像やワイパー・センサー、雨傘センサー、スマホのお天気センサーなどを駆使した全国民参加型の天気予報の実現^^♪! こういうのを実現させるには、未来志向の法改正がどうしても必要だと思います。
 この日は、3人の先生方が各々ご発表の後にディスカッションという構成。2020年改正では、違法でなくても個人情報の利用停止・消去等が請求できるようになったり、第三者提供記録の開示請求が可能になったり、漏洩の報告・通知が義務化される等、個人の権利がより行使しやすくなる印象である一方、依然として2000個問題を解決するような統合ははかられる感じではなく。。。個人情報の定義すらまだハッキリしない上、「仮名加工情報」という言葉も導入されるようで、匿名加工情報や要配慮個人情報、機微情報などと混在して、違いがよくわかりません。
 そんな状況ではありますが、「個人情報というのは価値を確定しづらいからこそ、保護と利用のバランスを機能させづらいため、中核的義務規定と権利規定の創設が必要」とのご指摘があり、「法目的に従って、対象情報を画定すべき」というお考えに共感しました。細かい話はいろいろあれど、とにかく、ただでさえ何かと遅れを取っている日本で、“基盤整備こそが国家の仕事!”という意識で、企業がフットワーク軽く何にでもトライできる環境を整えるような法整備が進むといいな~と思いながら拝聴しました。

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2020年6月21日 (日)

NIIオープンハウス基調講演

20200615_2  先々週、NIIのオープンハウスの基調講演をYoutubeで拝聴しました。
 1日目は所長の喜連川先生と経団連の中西会長のお話。SINETのような充実のネットワークが張り巡らされた日本のアドバンテージを感じつつ、Society5.0→COVID-19→共生社会という大きな展望を共有。データ共有の重要性は常に痛感させられますが、今月頭に学術会議からオープンサイエンスに関する提言がされたとのこと。端的に言うと、
①明確なデータ利用のルールをつくろう
②プラットフォームをつくろう
③資料の保存体制をつくろう
の3つ。日本には、暗号の研究者は非常に多いが、セキュリティの研究者は非常に少なく、それも、データ共有の不備によるところが大きいとのこと。今やセキュリティは国家戦略や国防のレベルになっており、企業以上に、国の対応が急務という印象でした。
 2日目は、COVID-19をめぐる世界情報集約サイトの構築と、検査結果のAI解析の状況につき、大学や研究所の先生方から解説。医学放射線学会が、5年前から医学関連のデータ収集を開始し、J-MIDデータセンターにはCT画像等が20万件/年も集まるようになっているのだとか。
 通常の肺炎のCTだと粒状の白濁として映るところ、COVID-19の場合は網状のすりガラスのような影になるとのこと。コロナ肺炎は、無症状でもこのような影が見えるのだそうで、画像診断の有用性の高まりを感じました。
 このような画像診断にAIを利用することは、疫学調査には有用なのだけれど、病理画像の学習用データセット作りは一筋縄ではいかないとのご説明。確かに、ラベリング・アノテーションには医学知識が必須で、普通の人が「これは犬」「これは猫」のようにラベリングするのとはワケが違うため、データセット作りだけでも、専門性のある人を集めるだけで大変そう。。。
 2017年から、AMEDの予算で医療ビッグデータ研究センターが運営されており、成果のいくつかが紹介されていました。
・眼底画像による疾患発見
・内視鏡画像への大量ラベリング
・倍率を変えた肺がん検出
・非造影剤CT像からの血管推定識別
・解剖パラメタの大規模解析   etcetc…
 医学情報の活用には、個人情報保護の壁が立ちはだかることも多いですが、差別につなげないという徹底したコンセンサスのもと、一刻も早く全国規模で進められたら、、、との思いを強くしました。(とはいえ、情報セキュリティの警戒は日増しに重要度を増し、本当に国防レベルになってきているようです。。。)

【夏至で部分日食】 今日は、2020年でもっとも昼の時間が長く、お日様の南中高度がいちばん高くなる日ーーー。そして、日本各地では夕方、部分日食が見られるかも…^^♪

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2020年6月 5日 (金)

ウイルスと地震と花園と・・・

 ここ数週間、日本各地で地震が頻発。地上で、0.1ミクロンレベルのウイルスがヒトの社会圏を脅かす一方、地下では、地球サイズのプレートがゆっくりと脈動ーーー。いずれも、人間の都合なんかどこ吹く風。ただ、こうした地上や地下、ミクロやマクロの変化は、全部つながっているんだってことも、痛感させられます。ヒトの営みや暮らしぶりが、世界の在り様を変えつつ、流通や気候も変わり、さまざまなレベルでの相互作用の在り様も変わるーーー。こうしてみると、自然ってホントに無慈悲ですよね。あくまで物理的な動的平衡だけを目指しているかのよう。もはや“共存”とかいう話でもなく、ヒトはただただ、地上の片隅に住まわせていただいているって気もしてきます・・・^^;;;。謙虚にならざるをえません。

20200528_220200528_320200528_420200528_5 【きれいなのにはワケがある】 いつ行っても何かしらキレイな花が咲いている秘密の花園。先日、また近くを歩いたら、なんと、数十種類の花の苗木の植え替え作業をしていました。いつも季節の花が愉しめるよう、たゆまず手を入れてくれているんですね。。。自然や野生の逞しさにはいつも脱帽しますが、ヒトが丁寧に手を入れて維持されている庭園や里山の風景には、やっぱりココロを癒されます。
 サクラの樹にはいつの間にか可愛いサクランボがなり、素麺やひやむぎが美味しい季節になってきました。。。

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