タイムスリップ1997-15
ママのかわいい子猿ちゃん
親の偉大さって、自分が子どもを持つまで、本当には実感できないかもしれないね。
自分のお腹がだんだんと大きくなるにつれて、普段見慣れているはずの街が、なんとなく違って見えてきた。街が変わったわけではなく、私の興味と視点が移って、今まで視界から無意識にはずしていたモノに、目がいくようになったのだ。道を歩いていて、小さい子供を連れたお母さんや家族を見つけると、その子供の大きさからその子の月齢を想像したり、だっこの仕方、ベビーカーの形状などをチェックしたりする。これまでは、街中の子供なんてほとんど見過ごしていたのに、こんなにもたくさんの子供がいたのかと、びっくりしたりもした。
まだまだ妊娠生活は始まったばかりだというのに、この不自由な状況や胎児に対する責任の重さを実感するにつけ、子供をもっている人すべてに、尊敬の念を抱いてしまうようにもなった。あのお母さんもこのお母さんも、みんな長い妊娠生活を無事に乗り越え、しっかり子供を育てている・・・自然界で最も当たり前のそんなことに、痛く感動してしまうのだ。以前からNHKの「生き物地球紀行」は好きな番組だったが、以前にも増して熱中して見入り、ごく当たり前の自然の営みに胸を熱くしたりする。
そして、前は気色悪くてあまり見る気にならなかった、アーノルド・シュワルツェネッガー主演の「ジュニア」という映画も、ここにきて俄然見たくなってしまったのだ。これは、研究のためということで男性が妊娠・出産を経験する過程をコミカルに描いた作品だが、なかなか面白く見てしまった。夫は結局、最後まで見たくないと言い、私は一人で見た。ただ妊娠・出産の流れを見るのも面白かったが、やはり、男性が妊娠したらどうなるのだろうという想像が、映像となって目に見えるようになっているところが興味深かった。男性の中にも、子供を産んでみたいという人はいるだろうし、女性の中にも、産みたくないと思っている人はいるだろう。これだけ社会的に男女均等に近付きつつある現代にあっても、こと妊娠出産に関してだけは、均等になる見込みはない。クローンの研究もいいが、男性出産の研究もしてくれれば・・・なんて、無理だろうなー。
こうやって、いろいろと今までにない苦労をしてみると、つくづく、親は偉大だと感じる。親に素直に感謝の言葉なんてかけたこともないけれど、今はまったく頭が上がらない気持ちだ。
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