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2006年6月29日 (木)

タイムスリップ1997-23

ママのかわいい子猿ちゃん

 「つわり」――必ず終わりはあるものですね。

22 つわりの終焉ともどし癖

 11月も半ばに差し掛かろうという頃、私のつわりはようやくおさまりを見せた。ただ、つわりの後遺症とでも言おうか、変な吐き癖が残ってしまった。ゲップとは明らかに違うのだが、食事の前や後、空腹時や満腹時に、胃の中からゲロっとすごい音で空気だけが出てくるのだ。その瞬間はつわりの時のように気持ち悪いのだけれど、そのゲップもどきを出してしまうと、ふっと身体が落ち着き吐き気が治まる。つわりが終わったばかりの頃は、あまり食べられなかったから空気が出るだけで済んでいたのが、だんだんと食欲旺盛になってくると、空気だけでなく食べたものまで戻してしまうようになり、結局つわりが戻ってきたような錯覚に陥った。
 この戻し癖は最後の最後まで続くことになるのだが、この頃の私はまるで中世ヨーロッパのグルマンさながら、豪勢に食べては戻し、また食べては戻しをくり返し続けた。好きでグルメをしているわけでもないのに、この頃のエンゲル係数は相当に高かったかもしれない。こんな変な癖だが、出産後はピタリと治まってしまうのだから、不思議なものだ。いったいつわりってどうしてなるんだろう? 身体の中に異物を抱え始めるわけだから、それに適応する間の体内変化なのだろうか? 子供の血液型とつわりの重さに相関関係はないのだろうか? 母親と子供が同じ血液型ならつわりが軽いとか・・・? つわりなんてほとんど経験せずにケロッとしたまま出産を迎える妊婦さんも結構いるらしいし、かと思えば、十月十日苦しみ続ける人もいる。野生の動物にもつわりはあるんだろうか? つわりも出産時の痛みもなければ、もっと気楽に妊娠できるのにとも思うけれど、それがなくなったら、子供を育てる時に、振り返るべき苦難を失い、すぐに挫折してしまうのかもしれない。「あの時、あんな苦しみも我慢できたんだからこれくらい・・・」と思いながら、自分を騙し騙し、数々の苦労を乗り越えていくんだろう。

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