タイムスリップ1997-2
キミがママのお腹に出現したとわかった日のこと。こんなふうだったんだよ。。。
1 懐妊判明!
1997年8月18日、朝8時半に鷺沼産婦人科で受け付けを済ませた。 先週末、検査薬で陽性だったため、いよいよかな・・・と緊張しながら待ち合い室で時を過ごす。そこには既に20人ほどの人たちがうようよとしていて、当然ながらほとんどがお腹の大きな妊婦さん。それぞれ思い思いに、本を読んだりウトウトしたりおしゃべりしたりしている。初めての産婦人科の待ち合い室のそうした光景に、私は少なからず驚いた。少子化少子化と言われながらも、世の中にはこんなにもたくさんの妊婦がいるものなのか! 女ばかりのその異様な光景にあてられてか、再尿を待つ私は列の途中でくらくらと目眩を覚え、そのまま貧血で倒れた。すぐに回復はしたものの、看護婦さんには朝食を抜いたことを怒られ、周りからは同情だか哀れみだかの混じった眼差しで注目され、単なる検査だけのつもりの病院で、いきなり忘れがたい経験をしてしまった。
そんなストレスフルな状況下、待たされる待たされる! なんと私が名前を呼ばれたのはお昼ちょっと前の11時45分。私だけじゃなく、ほとんどの妊婦さんがそれくらいの時間待たされていた。まだまったくの通常体の私でさえ、イライラして気持ち悪くなったのだから、身重の妊婦さんはさぞや・・・と思って周囲を見回したが、妊婦さんは元気! 慣れっこになってしまったのだろうけれど、これはちょっとなぁ・・・と考えさせられてしまった。予約制の産婦人科もあるのだろうけれど、強制的に全部の病院で予約制にした方がいいのではないかと思った。 さて、こうしてなんとか診察室まで辿り着いた私は、やっとこさで診察台に上り、坦当の漆原先生という年輩の男の人に子宮の様子を見せてもらった。やはり! いるいるいる!何やら小さな物体が鎮座ましましており、その周囲に羊水や、栄養を送る管が見えた。「おめでとうございます! おめでたですね」先生がそう言うと、周りにいた看護婦さんたちがパチパチと拍手してくれた。なんだか、何がおめでたいのかよく実感できないまま診察室を出て、それでも、モゾモゾと動いて見えた私のお腹の中の子供に、心の中で、『よろしくねー』とつぶやいた私であった。
懐妊が判明して、早くいろんな人に報告しようとそわそわしながら会計を待っていた私だが、呼ばれてその診察代を聞いてびっくり! 3時間以上待たされて、ほんの数分の診察だったにもかかわらず、なんと17230円! そうかー、保険きかないんだー!! しばし、雷に打たれたように立ち尽くした私だが、すぐに立ち直り、「すみません、ちょっと駅前でお金おろしてきます」と言って、その場を離れた。会計の人も、そういう患者に慣れているのか「はいはい」と笑っていた。
いやはや、てんやわんやで病院を出た私は、それでもまっ先に夫の職場に電話を入れたのだった。夫からもいたわりの言葉を受けて、なんだか放心状態のまま、職場に向かった。
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