タイムスリップ1997-4
ママのかわいい子猿ちゃん
お母さんになる人は、「つわり」という関門をくぐらねばなりません。今日は「つわり」のお話です。
まだ暑さの残る8月下旬、ひどい貧血とともに私のつわりは始まった。 生汗で全身びっしょりになって倒れ込むように横になるが、奥歯が痛んだり、下半身に力が入らなかったり、とにかく気持ちが悪くて、自分の身体じゃないような違和感に包まれた。さすがに、テレビドラマでよくあるような、『うっ』っと吐き気を催して台所の流しに駆け寄る・・・というような状況には遭遇しなかったが、「これがつわりってやつかぁ」とは思った。まだお腹が大きくなったわけではないが、この先のことを考えると、生活習慣全般がいろいろと気になった。
ただ、冷静に考えると、現代はずいぶん、妊婦や産婦には優しくなっているように思えた。まず、屈み込むのが苦痛な妊婦にとって、昔の和式トイレやシャワーのない風呂場、玄関や縁側の段差、椅子のない生活なんて、もう最悪な感じだ。それを思えば多少の苦労もなんのその。駅のエスカレーターに感謝し、洋式トイレに敬礼し、シャワーを拝み、椅子には頭を下げて座る(なんてことはしませんでしたが)。ブルーになりがちな気持ちを前向きに前向きにしようと、その頃の私の心の中での口癖は「昔に比べれば・・」になった。出産後も、この気持ちは続いている。ミルク用保温ポット、紙おむつ、洗濯機に乾燥器、電子レンジ、ガス湯沸かし器、身の回りのすべてのものに後光がさしている。昔の人は大変だったろうなぁ・・・これまであまり、科学技術の進歩に感謝したことなどなかったけれど、妊娠出産というある意味不自由な身体になって、初めて得たポジティブシンキングの技だ。
まあ、私のつわりはたぶん相当軽かったのではないだろうか。その頃私がお世話になっていた印刷所の方の奥さんは、つわりが、出産まで続いたという話しだ。そこまで酷くなくても、1~2週間仕事を休む人はざらにいるという話しを聞いた。私の場合、つわりに耐えかねて会社を休んだのは、たったの1日だった。(ただ、私の職場はヒジョーに融通の効く所なので、あまり参考にはならないと思います。)とにもかくにも、「つわり」というのは英語では”morning sickness”というそうだから、私の妊娠生活はこれでようやく朝を迎えたということだ。
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