タイムスリップ1997-41
ママのかわいい子猿ちゃん
インターネットのない時代とある時代、人生にも大きく影響しています。
家から実家に持ってきたもので一番重かったのが、 Power Bookというノートパソコンとモデムのセットだ。産前休暇に入ってから、毎日かかさずメールチェックしていた私には、これは必要不可欠な「社会への窓」だった。会社の私のアドレス宛てに来たメールも転送してもらえるようになっているので、社内の細々した情報まで入ってくる。今度の昼礼のこと、伝票の締めきり日のこと、編集部内の連絡、誰某の親戚が亡くなったなど、あらゆる知らせをすべて社内メールとノーティスボードで通知する私の会社ならではのメリットだ。こうして私は、長期の休暇に入っても、あまり疎外間を持たずに済んでいるのだろう。サテライトオフィスを認めてもらえれば、まだまだ仕事もできそうな雰囲気だ。
さすがに、会社では専用回線でも、家や実家では電話線を通しての接続だから、あまりネットサーフィンなどはできない。それでも、インターネットを使えるという状況がこれほど便利なものとは、今まで想像しなかった。夫が、結婚前ドイツで働いていたときには、まだインターネットが今程普及しておらず、週末になると車で数時間のデュッセルドルフまでわざわざ新聞を買いに行ったと話して、二人で笑ったことがあった(今なら毎日ネットで新聞も読めるのに)が、私も、こういう状況になって、改めてインターネットの恩恵をひしひしと感じることになったわけだ。友人の多くもネット利用者なので、毎日軽いおしゃべり感覚で近況もわかる。それこそ、「元気?」「元気!」だけだっていいわけだ。電話だとなかなか改まってしまって御無沙汰になりがちでも、メールなら手軽にやりとりできる。妊婦には最高のおもちゃと言えよう。たまには手紙のように心のこもった言葉をやりとりしたくもなるが、足早に過ぎ去る日常で、ほんの些細な言葉を掛け合える幸せというのもあるんだなぁと、メールのありがたみも再確認した。まったく、妊娠というやつは、いろいろと目からウロコを落とさせてくれるものだ。
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