タイムスリップ1997-42
ママのかわいい子猿ちゃん
お母さんは、子どもが生まれる前に母親学級というクラスを受けなければなりません。
妊婦になると、各病院や地域主催の母親学級なるものに数回参加しなければならない。「母親になるための学級」なのだけれど、母親学級という名前なので、お腹の中の子への責任を痛感させられもする。
3月16日、私も初めての母親学級に参加した。ぎりぎりの里帰りなので、最初の数回はパスして、後半の2回だけの受講にした。プログラムは、入院の心得や、産褥について、新生児について、妊産婦体操などの予定だった。私はてっきり、教室のようなところで、1時間ほど座りっぱなしで話しを聴くだけかと思っていたのだが、なんといきなり、陣痛室と分娩室に案内されたものだからびっくり。どちらにも、おどろおどろしいベッド(?)があり、そこに自分が間もなく横になるというのが信じがたかった。陣痛室では、ベッドの横にベビーアクトという赤ん坊の心音をモニターする機械が備え付けられていて、ここでかなりの時間、陣痛に耐えながら時が満ちるのを待つのだそうだ。分娩室は、意外に明るかったけれど、分娩台は屈辱的で、ベッドの横の握り棒が、いかにも苦痛に耐えるための道具らしく光っていた。この2室を見学したあと、お腹の大きな妊婦たちはぞろぞろと連れ立って絨毯敷の体操用の部屋に入れられ、そこで今度はビデオを見せられた。それがまぁ、先日見た「Face Off」というアクション映画よりもっとショッキングな映像だったのだ! なにしろ、実際のお産の様子を、途中多少の省略はあるものの、最初から最後まで見せられたのだ。画面の中にはほとんど変わらずうーうーと唸る妊婦がいて、アングル変更はまったくなし。ひたすら同じ光景が流れ、無気味な声だけが部屋に響いていた。一緒に見ていた妊婦の中には気分の悪くなった人もいたようで、途中トイレにたったりしていた。私もなかなか直視できずに、時折窓の外の景色など見ながら、なんとか見ていた。最後に赤ちゃんがつるんと出てきて、やっと皆、そんな状況から解放されたのだが、産まれたシーンへの感動より、ビデオが終わったことへの安堵感の方が大きかった気がする。百聞は一見にしかずとは言うものの、こんな恐いビデオを見せる意味があるのかどうかは、ちょっと疑問だった。私には、「ふっふっふー」の呼吸練習だけで、十分だったように思われて仕方ない。(最近は、母親学級とはいえ、お父さんも一緒に来ているケースが多く、この日も5人ほどの男性が混じってそのビデオも見た。御愁傷様、としか言えなかった)
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