ウィンドウズ情報公開へ
一昨日、「東芝HD DVD撤退」のニュースにまつわり、特許に関するロイヤリティについてブルーレイの今後がどうなるか、、、というパテントニュースを読んでいたら、Microsoftが「ウィンドウズ情報を公開」とのニュースが報じられた。こちらは、これまで一部しか公開されてこなかったOSの情報を、すべて公開するという。LinuxやJavaといった、不特定多数の尽力と参加でぐんぐん広がりを見せてきた新興技術の可能性拡大路線を無視できなくなったということだろうか? この2つのニュースは、これからの特許や営業秘密の扱い方を根本的に考えさせるものに思えた。世界のデファクトスタンダードになる技術を占有できることによるロイヤリティは計り知れない反面、日進月歩の技術革新の中で自社技術を秘匿し続けることは、新たな革新に乗り遅れるとともに、民意の支持を得がたくもなるのかもしれない。
昨日家に届いた『フェルマーの最終定理』によると、昨今の共同研究が常道の数学界にあって、アンドリュー・ワイルズはたった一人で30年間もフェルマーの最終定理の証明に挑み続けたという。なぜただ一人で、密やかに研究し続けたのか、その真意は、もっと読み進めないとわからないのだけれど、個人的には、栄誉を一人で受けたいというような動機ではなく、彼がその過程をただひたすら楽しんでいただけだったことを願いたい。
昨今の国内外の特許獲得数の増大を見ていると、どうも権利とロイヤリティの獲得が第一義になっているように思えるが、アイディアが次のアイディアを産む歴史的な過程の記録というか、技術者にとって刺激的な情報の宝庫としての役割を主眼に見ていきたい。
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