『塾不要 親子で挑んだ公立中高一貫校受験』
ママ友から『塾不要 親子で挑んだ公立中高一貫校受験』という本を借りた。日経の記者を務めるお父さんが、年子の息子二人を、千代田区立の九段中等学校へ入学させた体験記。以前読んだ『親子で遊ぶ中学受験』では、著者は早稲田大中退の放送作家さん・奥様は上智大卒のTV局勤務ということだったが、今回の本もなんと、著者は早稲田卒で新聞記者・奥様は上智大卒ということで、不思議な共通点があった。そしてまた、どちらの家族も、最初は「中学は公立でいい」というところから出発している点が一緒だ。もしかして、早稲田&上智ペアは受験に強い子を作るのか?!
私は今とにもかくにも、地元にどんな学校があるかを知るために、また息子に中学受験させるのが本当にいいことなのかどうかの確信が得られないために、こういった本を読んでいる。今回の本では、塾にもいかせず、中学は公立で、なおかつ質のよい教育環境を得る、ということで新設の区立中学を選んだ家族の話だが、お父さんがかなり入れ込んで、子どもの教育環境確保に尽力している点では前回の本と同様脱帽させられた。ちょうど、今日の午前中がSAPIXの保護者会で、またも「家庭学習を言われたとおりにやった場合、一日3時間は必要だ……」と頭を抱えさせられ、親のかかわりについて考えてしまう。前回の本でも今回の本でも、“本気”になってからの親の取り組みがスゴイ。必ずしも中学年から長時間勉強させていたわけではないが、直前期の取り組みには目を瞠るものがある。自身を振り返ると、親に勉強をみてもらったことなど一度もないし、勉強らしい勉強もしてこなかった。そんな私が、小学生の息子に、一日3時間の家庭学習なんてとてもやらせられそうにない。
唯一、「これイイ!」と思ったのは、「天声人語」を毎日切り取って読ませ、それにタイトルと要約をつけさせるという家庭学習。こういうものなら、私も一緒に楽しんでやれそう!と感じた。
心のどこかで、「小学校時代はひたすら遊び、中学高校でもひたすら部活動に励み、勉強は授業だけを真剣に受け、特に受験勉強もせずにそれなりの大学に入り、卒業後は好きな仕事に就いて第一線で活躍している」というような体験記を期待している。私にとっての息子の教育のゴールは、“好きで好きで寝食を忘れられるような仕事”を得る、というところで、その前段階は正直どうでもいいのかもしれない。ただ、今この時代の過ごし方が、“好きなこと”をも左右することは確かで、ブロック遊びとゲーム以外はこれといってのめりこむものも持たない今の息子には、塾くらい続けてもらわんと……という気持ちなのだ。だから「いーよ、いーよ、塾の宿題は」……という気になってしまうのだが、世の教育ママさんたちに言わせれば、「そんなの甘い!」ってことになっちゃうのかなぁ???
「試験当日まで、残り2日」
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