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2008年5月24日 (土)

志位さんの国会質疑movie

 毎日新聞の記事で、2月8日に行われた共産党・志位委員長の国会質疑について知った。労働者派遣法の根本的な問題に切り込んだ志位さんのムービーが今、若者の間で話題になっているのだそうだ。国会中継は一般的に日中行われるため、その全貌を社会人が目にすることはあまりない。たまにそのダイジェストを見たり、日中在宅で仕事をしている間に、BGMがわりに聞いたりしていたが、国会議員の真剣さに疑問を呈する機会になることの方が多かった気がする。
 が、労働問題について敏感になっている今だから、この51分もの長いムービーを試しに見てみることにした。そして、見終わったときには、何か充実した講義を聴いた後のような、淡い感動を覚えた。まず、理路整然としていること。要求がはっきりと見えること。日本の将来について真剣に考えている姿勢が明確なこと。大事にすべき優先順位を、昨今の潮流から逆転させようという気概が感じられること。などなどなど、好ましい点が多々あったのだ。なかでも、“持続可能性”“中長期的な視野”という点で考えさせられた。
 2007年度決算の動向が発表され、多くの企業が増収増益を示したというニュースもあったけれど、これらの中には、技術革新や業務改善の成果というより、労務費・社会保障費削減という経費節約などの犠牲の上の数値も多く含まれるのだと感じている。「10匹のアリがいれば、必ず2匹ほどはサボるアリが出る」という喩えの通り、仕事をする人のすべてが勤勉というわけではなく、経営者にとっては頭の痛い人間もいることは確かだけれど、20世紀末頃からの日本の労働環境は、どう考えても経営者主導で作られているように思える。志位さんは、その最たるものとして「日雇い労働」を例に挙げ、法律と現実の矛盾をあぶりだしたのだと思う。
 先端企業では、誰にでもできる仕事は安い中国やインドに外注し、オリジナリティのある創造的な仕事だけを国内の正規社員で賄うような業務体制にしようという動きもあるくらいだが、それは果たして、国として持続可能な潮流なのだろうか? 志位さんの投げかけた質問は、その後どう対処されているのだろう? 志位さんの用意周到な“真剣さ”が妙に新鮮で、思わずエールを送りたくなった。

「成績照会公開日まで、あと24日」

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