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2008年7月19日 (土)

「崖の上のポニョ」

1ponyo20080719  海と生き物の躍動に船酔いした。子どものかわいらしさとたくましさに頬がゆるんだ。赤ちゃんから幼児、大人から老人へと人生の縮図を鳥瞰した。とにかく、見知らぬ港町でひとときの大冒険をした余韻に浸っている。
 舞台挨拶の初回は、思いのほか子どもが少なくて、宮崎監督や声優さんを一目見たいファンが駆けつけたらしい。9時半過ぎに日比谷スカラ座の入り口に到着したのだが、いきなりカメラマンを引き連れたインタビュアーに捕まり、「一言お願いします!」とインタビューされた。可愛い女性レポーターが「どんなところが楽しみ?」と息子に尋ねると、息子は固まってしまい、5秒くらいの間を置いたあと、ボソリと「全部」と応えた。あんなに間があいちゃぁ、オンエアはないな、と心の中で苦笑。入り口では持ち物チェックが行われ、カメラを持っている人は没収されていた。マスコミも大量に取材に来ていたから、かなりな厳戒態勢。
 映画の中身については、ネタバレになってはマズイので、ここではあまり書けないけれど、個人的には、宮崎監督が“鉛筆の線にこだわったこと”や“モールス信号を使ってくれたこと”がとても嬉しかった。こう書くと、ノスタルジックな印象になってしまうけれど、鉛筆のアナログ線もモールスの初期的信号も、とかくエネルギー依存したデジタル全盛の昨今にはむしろ、原始的な威力を感じさせると思っている。一番共感したシーンは、宗介君のお母さんが「もう、今晩は外で食べよ!」と誘うのに、宗介君が「ぼく、家がいい」と応えるシーン。これは我が家でも何度となく繰り返される日常的な風景。うちの息子もたいていの場合「家で食べたい」と言うので、リサさんの落胆具合がよ~くわかったのだ(笑)。まぁ、こんな些細なシーンをはじめ、やたら現実的なシーンとやたら幻想的なシーンとが織り交ぜられた本作、物語の整合性とかを考えずに子どもの眼で堪能するのが楽しいと思う。
 せっかくなので、舞台挨拶のダイジェストを記しておこう。司会は日テレのアナウンサー。宮崎さんはいろいろ話していたが、やはり「鉛筆にこだわった」という一言が印象的。上映中に地震があったのだが、「震源は海底とのことなので、ポニョがいるのかも」とも話していた。山口智子さんはリサ役を演じて、「女性として共感した」という話をしていた気がするが、ものすごくきれいな足に見とれていたら、内容を忘れてしまった(^^;; 長嶋一茂さんは昨今の子どもの事件に触れるとともに、自身の双子の娘さんたちに今回の出演を自慢できると喜んでいた。天海祐希さんは宮崎アニメの大ファンであることをアピールしつつ、役作りの際に監督から「もっと色っぽく」と依頼されたことを強調していた。所ジョージさんは「いつのまにか汚い大人になっちゃったな」という実感をこぼすとともに「整合性を考えず素直な心でこの作品を楽しめる人は心のきれいな人だと思う」と、作品の奇想天外ぶりをフォローする発言をしていた。柊瑠美さんは「千と千尋の神隠し」の千尋役に続き2度目の宮崎アニメ出演で、「8年ぶりだというのに監督が全然お変わりなくて」と笑っていた。ポニョ役の奈良柚莉愛ちゃんは本当にかわいくて、宗介役の土井洋輝君は見事なスピーチで皆が舌を巻いていた。
2ponyo20080719  スカラ座の出口では、イベント台が設置され、カメラマンが続々と押し寄せ、すごいことになっていたが、それを遠巻きに見ながら映画館を後にした。この映画で、いったい鉛筆は何本くらい使われたのかなぁ~、、、というのが、私のいつもの素朴な疑問です。

秋期試験まであと92日

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