巣鴨学園中学 学校説明会
残暑厳しき中、上池袋にある巣鴨中学の学校説明会へ行ってきた。池袋からも大塚からも、歩いて15~20分と、かなりの距離。知り合いの息子さんが通っていたと聞くが、その内実は噂レベルでしか知らない。フンドシでの遠泳や大菩薩峠の夜通しハイキングが有名だから、さぞや筋肉質で色黒な精悍な生徒がいっぱいなのだろうと想像しながら行ったが、現実はそうでもなかった。 校門を入ってすぐの土のグラウンドで体育の授業が行われていたが、意外に色白でプヨプヨっとしたポッチャリ系の子が多くてびっくり。全学冷暖房完備だそうだが、会場の体育館はさすがに冷房もなく、汗をかきながらの拝聴となった。事前にホームページで読んだ校長先生の文章は、ずいぶん個性的で熱のこもったものだなぁと感じたのだが、実際ご本人のお話を聴いて、それは確信となった。もう還暦も過ぎておられるというが、若く情熱的な印象の堀内不二夫校長。何より、ものすごくざっくばらんな語り口が印象的だった。年中学校開放状態であること、月末の学園祭には是非来るようにとのこと、モチベーションの大切さ、硬教育という創立理念とその後の「文武両道・質実剛健・努力主義」について、塩野七生ファンであること、「志」の文字の成り立ちなどなど、ずいぶんいろいろな話をされていたが、どれも面白く飽きなかった。極めつけは、校長が揮毫されたという「生々志師」(せいせいしすい)という文字入りの手ぬぐいのプレゼント。巣鴨は、校長先生のカラーが特徴的な学校だと実感した。
教室には、42~49人ほどの生徒がギュウギュウと座っており、ちょっと狭い印象。中学生の校舎は廊下も階段も狭く、床も汚かった(文化祭時の麻布といい勝負)。剣道の有段者の名札表が体育館下のピロティに掲示されていたのが面白い。
配られた資料も大量で、現役生のナマの声を反映する数々の作文集が8冊もついてきたのが嬉しかった。不思議だったのが「生徒通学地域別表」。なぜか中学生には現在、千代田区からも中央区からも通う生徒がほとんどいない。唯一3年生に千代田区からの生徒が一人いるだけだった。なぜなぜ?? 千代田区や中央区育ちの子はひ弱で、巣鴨の教育方針についていけないから?などと想像したが、原因は不明。遠くは、本庄や秩父や宇都宮・長野などから通ってくる子もいた。過日の海城学園では“ジェントルマンを育てる”ということだったが、巣鴨では“将来の男を育てる”ということで、こういうところにも校風が出るなぁ、と感じた。嘘か誠か、「登校拒否ならぬ下校拒否の子がいるくらい、学校生活を皆楽しんでいます」との校長先生の言葉が微笑ましく、わが子にもそんな学校生活を営んでほしいと切に思った。
| 固定リンク
「中学受験」カテゴリの記事
- あれから一年…(2012.01.31)
- 制服採寸(2011.02.17)
- 待ちぼうけ…繰り上げ終了通知(2011.02.23)
- 雪の中の説明会(2011.02.12)
- 息子の中学受験2011 総括(2011.02.07)
コメント
をを、Mitaさんが巣鴨に在籍しておられたとは、まったく知りませんでした! 男子校、よくないですか? 私はつくづく女子校でよかったと思っているクチなので、ちょっと負の面が想像つきませんが。。。でも確かに、校風と子どもの個性との相性って、すごくあるようですね。嫌な環境でモマれて強くなる、という考え方もありますが、のびのびと過ごせる環境の方が精神衛生上は好影響だとも思うし。本当に学校選びは難しいと思います。うちの息子なんてとてもじゃないけれど、一人暮らしなんてできないと思いますが、もうちょっと自覚をもってもらいたいものです(^^;;
投稿: Taraco | 2008年9月 9日 (火) 08時12分
おぉ~巣鴨ですか。
私は高校の普通科に途中まで在学してました。
中学3年生で一人暮らしして、自分で願書入手から受験、入学手続きをし、あの短い学ランを恥ずかしく思いながら、小田急線の千歳船橋から通ってました。
大菩薩峠も行きましたよ!所属していた無線クラブの先鋒隊として。
当時は携帯電話も無く、生徒の無事確認と通過管理にアマチュア無線の無線機とトランシーバ、山の様な単三電池に100Vの自家発電機、市販されたばかりのパソコン(8インチフロッピー付き)を皆で担いで山登り。
峠の山小屋に2日前から滞在し、天気を先行して学校に無線で伝達。夜中もむちゃくちゃ寒い中、2時間置きに外にある百葉箱に気圧や風速を見に行きました。夜中の夜空の星が綺麗だった!
当日はトランシーバを持ったクラブ員が要所要所に滞在し、山小屋に通過した生徒番号を通知。MS-DOS上のBASICで先生が作ったソフトを使って通過管理してました。
でも、文武両道・質実剛健の学校風土は私には会わなかった...。
(特に男子校ってのが良くなかった、って今は思ってます!)
両親の豪->英の転勤を機に英国立教に転校し、あまり思い出は残っていませんが、青春の1頁ですね。
くどくどと個人的な事を書いて御免なさい。でも、強く校風を打ち出している分、向き不向きがある学校かと思います。子供にも良く考えさせて選んだ方が良いと思いますよ!
投稿: Y.Mita | 2008年9月 8日 (月) 22時27分