割り切れない話
土曜の午後、息子と同じクラスの、とても体格のいい二人の男の子が、オモチャのピストルやら剣を持って現れた。「公園でサバイバルゲームやるんだけど、やらない?」とのこと。朝から熱っぽくておでこに冷えピタを貼っていた息子だったが、血が騒いだのか、ヌンチャクやピストルや双眼鏡を持ち出して二人に付いて行った。後姿を見送った私は、「泣いて帰ってくるんじゃないかなぁ~」とヒヤヒヤして、なんだか落ち着かなかった。――が、30分も経たないうちに、ガチャッと玄関が開く音が! ま・まさかもうエスカレートして喧嘩になったか?!
だが、帰ってきた息子の顔は平然としている。「公園ではピストルの引き金をひいちゃダメなんだって」「で、つまんないから帰ってきた」――よくよく話を聴くと、公園についてすぐ、木の影に隠れながらバンバンやり始めたのだそうだ。するとすぐに公園の管理員の人が飛んできて止められ、音がうるさくて他の人の迷惑になるからやめて、と注意されたとか。別に火薬球を破裂させたりBB弾を飛ばしたりしたわけではなく、単に音だけの引き金。……う~ん、私はこの話を聴いて唸ってしまった。公園だぞ、公園。子どもがはしゃぐ声が聴こえるのが当然の場所では? 本当に子どもには受難の時代だなぁ~。
なんとも割り切れない気持ちだったが、息子の方は大して気にしている風もない。夕食準備のとき、「キュウリの浅漬け、作らせて!」と言うので、好きにやらせたら、薄切りキュウリをビニール袋に入れて塩もみし、器に盛っていた。今、福岡伸一さんの『できそこないの男たち』という新書がベストセラーになりつつあるが、公園で遊ぶのを注意されても何も感じず、楽しそうに料理などする息子を見て、さらに複雑な気分になった。男たちよ、それでいいのか?!(私の方が時代錯誤なのかな?)
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