渋谷幕張 学校説明会
昨日はまた塾主催の学校説明会で、海浜幕張にある渋谷幕張中学へ行ってきた。イベント会場である幕張メッセとは反対側、日本IBM幕張の裏手に当たる、駅から15分ほど歩く場所。広大な土地を活かして、グラウンドも体育館も2つあり、テニスコートや温水プール、天文台まであってビックリ。校舎は、吹き抜けをうまく使った圧迫感のない明るい作りで、今まで見たどの学校よりもきれいだった。廊下も土埃一つなく、「業者が清掃に入ってるのかな?」と思わせるほど。 説明会の会場は、校門入ってすぐ右手にある“田村記念講堂”。映写室もあり、椅子にナンバリングまでしてある機能的な講堂。配布された冊子はこざっぱりと、A5判折りたたみのカラーパンフとB5判資料のみ。最初に、学校紹介のビデオが20分ほど上映された。予備校のCMのようによく出来たビデオだったが、最も印象的だったのは、シラバスがものすごく詳細に作られているということと、英語を流暢に話す帰国生徒が二人登場していたこと。6年間を見通しよく眺められるカリキュラム作りと、国際感覚のある人財育成が工夫されているらしい。資料には、開校25年の沿革が記されていたが、毎年行われる開校記念日のゲストスピーカーが素晴らしい!(私はこの記念講演のためだけに通ってもいいかと思ったくらいだ)――藤原正彦氏、張富士夫氏、椎名誠氏、小柴昌俊氏、利根川進氏、江崎玲於奈氏、大江健三郎氏……、とにかく錚々たる顔ぶれ。校長の田村哲夫先生の人脈の強さを感じさせる。実際、長年にわたって中央教育審議会委員をされている校長先生のお話は、教育者の鑑のような話しっぷりだった。臨教審答申のあった設立当時の話から、国の教育方針の変遷、ルソーの『エミール』に見る自律と共生のバランスの重要さ、アイデンティティの確立には親よりも友人が大きく影響するという話、学校選びで大切なのは学校の雰囲気、理数の能力開発には中高一貫が効果的など、いろいろな話をされていた。“自調自考”と“国際派”の理念を掲げ、進学校の割には行事も多く、生徒の一割強は帰国生徒だということだ。同じ経営母体の渋谷渋谷学園と比べても雰囲気はずいぶん異なり、幕張は元気・活発なイメージがとても強いそうだ。
その後の職員紹介では、教科の先生は一切登場せず、副校長や入試対策委員の先生方がビシッとスーツで決めて登場して、ちょっとビジネスライクな印象もなきにしもあらず。(先日、教科担当の先生が登場する説明会もあったらしいので、説明会ごとに差別化している模様)
最後の入試対策委員の先生のお話では、幕張の特徴を3つ挙げ、「予備校不要で元気・活発な文武両道」「共学であることの男女伸ばし合い」「都内にはない恵まれた環境での校舎・グラウンド」を謳っていた。確かに、これだけの広さとキレイさでは、なかなか太刀打ちできる学校もないだろう。ただ、あまりに元気・活発を強調されたため、うちの息子のように同年代の子に比べておとなしめで老成しちゃってる感じの子には、逆に辛いかな?と余計なことを考えた。家から20分以内なら、それでも間違いなくここに通わせるだろうが、ちょっと遠いのが玉に瑕。
しかし、「教育というのは地道で厄介な仕事」と真面目な顔でおっしゃっていた校長先生は、日々呻吟しつつ“教育”を模索されている印象だったし、自らドアの開閉をしたり保護者を案内したりと、身体を使うことを厭わない人徳を感じさせ、私にはとても好印象だった。
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