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2009年2月25日 (水)

アカデミー賞受賞効果!

 一昨日午後、加藤久仁生さんの「つみきのいえ」が短編アニメーション部門で、滝田洋二郎監督の「おくりびと」が外国語映画部門で、ダブルでオスカーを受賞したというビッグニュース! どちらも上々の前評判は耳にしていたのだけれど、観る機会を作らずにいた。けれど今回の報道で初めて、「おくりびと」の脚本が小山薫堂さんだと知ってビックリ。小山さんには、編集者現役時代の2006年秋頃から、世界遺産についての本を執筆いただきたくて追っかけていた時期があったが、縁なく実現はしなかったものの、彼の繊細かつ大胆なセンスがずっと大好きだった。また、この映画を発案した本木雅弘さんも、私の父とちょっとした縁があって気になる存在だった。両名が係わった映画で、しかもアカデミー賞受賞とあっては、観に行かずにはおれない。
Ticket20090224  ということで昨日、「受賞報道翌日に映画館に駆けつけるなんてちょっと品がない」とは思いつつ、好奇心が勝っていそいそと有楽町へ。10時まで必死で勉強してから家を飛び出したのだが、私がマリオン1Fに到着したときには既にスゴイ人! 100m近くにもなろうかという長蛇がウネウネしていた。マスコミもちらほら来ていた。私のような暇人はそうはいないと思っていたらとんでもない。悠々自適のお年寄りがわんさか押し寄せて、20分以上も並んだのに初回のチケットは取れずじまい。「ご老人は午後でもいいじゃな~い」と心で叫ぶが、いかんせん、お年寄りの朝は早いのだ。午後は不自由な身ゆえ仕方なく、翌日の初回チケットを購入。天が哀れんだか、翌日はレディースデーで1,000円で済んでプチ・ラッキー。それにしても、アカデミー賞効果ってスゴイんだな。報道翌日に押しかけるような面の皮の厚い人がこんなにもいたなんて、ちょっとした驚きだった。
Stone20090223  映画の感想はまた別途になるが、同世代映画としてとても楽しみだ。本木雅弘さんは43歳、小山薫堂さんは44歳―――滝田監督の映像表現というのも素晴らしいのだろうけれど、私としては発案と脚本を重視したい。二人の、とても個人的な“想い”が凝縮した作品として、余韻まで楽しみたいなぁ、と思う。本作には、小山さんが向田邦子さんのエッセイで知ったという“石文”が出てくるのだそうだ。石文とは、「自分の気持ちに似た形の石を探して相手に贈り、言葉にできない気持ちを伝える」というものだそうで、根がアナログな私にはとても楽しみなアイテム。私にも一つ、小さい頃からずっと大切に持ち続けている石がある。細長くってキラキラして、手のひらにフィットする不思議な石。映画に登場する石は、いったいどんな形なのかな? 小山さんの脚本ならばきっと、“おいしくってサプライズ&ハピネス”が詰まった素敵な作品に違いない!と確信しつつ、心躍らせた火曜の午後だった。

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