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2009年3月19日 (木)

AIGボーナス問題

 “AIG bonus”でGoogle検索をかけたら、389万件ヒットした。どんな記事や意見がネット上に渦巻いているのかは知らないが、あきれ果てて言葉もない。AIG幹部の貪欲さにあきれるというより、アメリカ経済の牽引者たちが未だに何の反省もしてないんだな、と情けなく感じた。皆が皆ということでもないだろうが、雇われ社長や雇われ幹部が自己の目先の成果や利益だけを追いかけて、会社全体のことや従業員のこと、社会貢献などについては露とも気にしない、そんな風潮の極みを見た気がした。
 日本のそこらの会社にも、新聞を読んでコーヒーをすすり船を漕いでいるだけで、従業員の何倍もの給料をもらっている幹部というのはたくさんいるが、それとは桁違いの非常識さではなかろうか。バランスシートのまやかしに慣れ親しみすぎて、プラスマイナスの単純計算ができなくなってしまったのか? 会社が赤字で公的資金の注入を受けるまでに落ち込んでいるという状況の責任を看過したまま、“契約したんだからもらうものはもらう”って、どんな鉄面皮? 給料を半額にしたっていい状況なのでは??
 海の向こうのそんな騒ぎのさなか、日本では大手電機労組の春闘で、定期昇給凍結の動き。従業者の安定した生活を確保するための春闘だから、労組の代表者の人たちは強硬に交渉するほかないのだろうけれど、自社の業績を鑑みたら苦渋の行動だろうな、、、と気の毒にも思う。ない袖を無理やり振らせて会社の体力を弱めるより、ここは辛抱――しかし、悪しき慣例を作って後輩へ悪影響も及ぼしたくない――愛社精神と同胞愛の間で揺れる揺れる揺れる……
 こんな心のせめぎあいを感じることもなく、無関係な人にまで袖を振らせた上、のうのうとしていられる人がいるとしたら、それは詐欺師か泥棒と言われても仕方ないと思う。はて、このボーナス問題、どう決着するのやら……

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経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

すごく詳細な記事ですね!
私が腹が立つのは、国民経済を人質に取っている
金融業界の人たちの考え方です。AIGに限らず、「俺達は潰されない」という
過信があって、やりたい放題って感じですから。
これって健全な資本主義とは対極にあるんじゃない
のかなぁ~?

投稿: Taraco | 2009年3月21日 (土) 10時36分

AIGのボーナス問題にはいろいろあるみたいですね。
一筋縄では行かない感じです。
//hiddennews.cocolog-nifty.com/gloomynews/2009/03/aig-5fd7.html

投稿: namazun | 2009年3月20日 (金) 22時54分

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