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2009年8月の27件の投稿

2009年8月31日 (月)

『母』(三浦綾子 著)

Mother20090830  先日の里帰りで母が貸してくれた一冊の本。
 泣けて泣けて……。途中まで読んで用事で家の外に出たら、知り合いの人に「なんか疲れてるね」と言われるほど。ティッシュで鼻をかみながらも読み続けていたら、息子が「そんなに悲しいなら読まなきゃいいのに」と言うくらい。私自身、悲しい本や映画は、その後頭痛に襲われるので敬遠したいのはやまやまなのだが、読み出したら止まらなくなり、日曜日一日で一気に読んだ。
 『母』とは、昨今人気が再燃している『蟹工船』の著者 小林多喜二さんのお母さんのこと。このお母さんが自分の人生を三浦さんに語って聴かせるという設定で描かれた本書、いろんな視点で読めるものだった。一人の母親として、市民として、キリスト者として、思想活動家として、多喜二として、多喜二の恋人として、人間として……。どういう立場で読んだとしても、胸打たれる内容だと思う。私はまだ、『蟹工船』も含め小林多喜二氏の本を読んだことがないのだが、本書から窺い知った彼には強く共感する。昭和一桁時代の日本では、政治的弾圧などもあからさまに行われ、多喜二氏のような悲劇もそこここにあったのかと思うと、たとえ混迷を極めるにせよ、今の日本は平和に見える。ただ、悪の根源が目に見えない形で格差が広がるという状態は、あの時代よりむしろ根が深いのでは、とも思えたり。
 読み書きなどできず、働き者でただひたすらに人のいい小林セキさんという『母』や、彼女を取り巻く家族や親戚やご近所の当時の暮らしぶりは、大館や小樽といった北国であることも相まって、それはそれは過酷で貧しいものなのだが、お互いを思いやる心の温かさや日々の営みは、とても豊かにも感じられた。このご時世、“家族で支えあう”といっても高が知れたイメージしか湧かないが、この本の中では本当に、名実共に“支えあう”様が如実にわかるのだ。
 私にとってとても意外だったのは、多喜二が一時は拓殖銀行の行員という高給取りであったことだが、そんな立場を投げ打っても自分の信念のために活動を続けたことが、彼のゆるぎなさを象徴してもいたのだろうか。「世の中っていうのは、いっときだって同じままでいることはないんだよ。世の中は必ず変わっていくもんだ。悪く変わるか、よく変わるかはわからんけど、変わるもんだよ母さん。そう思うとおれは、よく変わるようにと思って、体張ってでも小説書かにゃあと思うんだ」という多喜二の言葉。全面的に息子を信じて励まし支える母。泣ける泣ける……。私は、自分たちの子どもたちが少しでも今よりいい世界に生きられるように、一体何ができるんだろう……?
 総選挙の一日が明け、現代日本にも新しい風―――

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2009年8月30日 (日)

夏の終わりの線香花火

 金曜日、午前中の塾を終えてすぐ、息子と二人でさいたまの実家へ。この夏は、主人の両親には家に来ていただいただけ、私の両親とは夏の旅行を共にしただけで、息子は実家を訪れていなかったため、金曜の午後だけでも里帰りしようということになった。
1hanabi20090828 2hanabi20090828  のんびりとおばあちゃんお手製のお昼ごはんを食べ、夏の旅行のビデオ鑑賞をしたり、バトミントン野球をしたりして大汗かいて遊び、日が暮れたところで花火をした。花火の締めくくりは線香花火。「もうすぐ夏休み終わっちゃうねぇ~」としみじみしつつ、線香花火の小さな花びらをみんなで見つめた。その後は“むさしの湯”という実家の近所のスーパー銭湯で汗を流して夕食。そのまま駅まで送ってもらい、10時過ぎに帰宅。慌しい里帰りだったが、丸一日遊んだような充実感。残念ながら、いとこのお兄ちゃんお姉ちゃんたちは宿題が忙しくて合流できなかったが、9月の連休にでも会えたらいいね…と予定だけ立てた。
 息子にとっては未だかつてないほどあれこれ遊んだ夏休みだった気がする。最後の日曜日が塾のテストで締めくくられるのは気の毒だが、まぁがんばっておくれ

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2009年8月29日 (土)

『日本人の知らない日本語』

Japanese  もうずいぶん前だが、『日本人の知らない日本語』という本を家族で読んで大ウケした。日本語学校の先生が、日本語を学ぶ外国人の人と接する中で遭遇した意外な疑問・質問を紹介している本だ。『ダーリンは外国人』で大ヒットを飛ばしたメディアファクトリーさんが、またしても語学モノで人気を博す形となった。この手のコミックエッセイで、メディアファクトリーさんの右に出るのはなかなか難しい。ネタはどこにでも転がっていそうだけれど、それを万人にウケる形に仕上げる技が素晴らしい。個人的には「“ばつが悪い”の意味は?」との先生の質問への答えやら、アメリカと日本の○×問題の話が印象に残っている。サラリと読めてしまうので、“内容がない”という批判もあるが、単純に笑えるので機会があれば是非ご一読を。
 以前は仕事柄、毎朝毎晩のようにamazonのベストセラーリストをチェックしたものだが、最近は一ヶ月に一度くらい。先日たまたま眺めていたら、高城剛さんの『サバイバル時代の海外旅行術』という新書が目に留まった。本書自体にも興味が出たが、著者の高城さんのブログページを見て嬉しくなった。今見ると「AFRICA」というタイトルの直近記事が見られると思うのだが、その写真が素敵! 野生動物の表情を実に自然におおらかに捕らえていて圧巻。こういう写真が撮れる旅をしたいもんだ、と常々思っているから、『サバイバル時代の海外旅行術』を読めば、そういう旅が出来るようになるかも……と淡い期待を抱いた。いつ読めるかなぁ~?

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2009年8月28日 (金)

「柳に蛙」札のいわれ

Simai10 Laugh20090826  水曜日、いつものように遊びに来ていたお友達と息子が連れ立って本屋へ行ったかと思ったら、『うちの三姉妹 10』を買ってきた。そして二人並んで仲良くケタケタケタケタと笑いながら読んでいた。10巻ともなると、小さかった三女のチーちゃんもだいぶしっかりしてきて、今が一番楽しい頃だろうなぁ~と“ぷりっつ”さんの日常を想像した。子育てしながらマンガを描き続けるのは相当大変なことだと思うけれど、これからも三姉妹の成長を楽しみにしております~♪
 この日遊んでいたお友達は三姉妹ならぬ三兄妹。6時過ぎに、仕事を終えたお母さんが下の女の子二人を保育園から連れて迎えに来た。ほんにたくましい! うちのリビングに無造作に置いてあった花札を見て、そのお母さんが言った。「ほ~んと、この家は何でもあるねぇ。そういえばこの間の高校生クイズで“花札の中に描かれている人物の名前は?”っていう問題があったよ」――― ああ、そういえば「柳に蛙」の札に人間が描かれていたっけ。
Fuda20090827  あの人物が一体誰で、どんないわれがあるのかまったく知らなかったため、早速検索。すると、あったあった。「小野道風(おの の とうふう)」、平安時代の書家だそうだ。Wikipediaから花札に描かれたシーンの解説をコピペさせていただくと……
「道風が自分の才能のなさに自己嫌悪に陥り、書道をやめようかと真剣に悩むほどのスランプに陥っていた時のこと、ある雨の日散歩に出かけ、柳に蛙が飛びつこうと何度も挑戦している様を見て“蛙はバカだ。いくら飛んでも柳に飛びつけるわけがないのに”とあきれていたが、偶然強い風が吹き、柳がしなり、見事飛び移れた。これを見た道風は“バカは自分であった。蛙は一生懸命努力して偶然を自分のものとしたのに、自分はたいした努力もしていない”と目が覚めるような思いをし、それが血の滲むほどの努力をするきっかけになったという」
 う~ん、いい話だ(風まかせなところが博打っぽいが)。花札の一枚にそんないわれがあったとは。不惑を過ぎてから無謀にも新たな道を模索中の私だが、できるならこの蛙のようでありたいものだ。偶然風が吹いてくれるとは限らないから、ずっと柳の下の蛙のままかもしれないが、飛ばないよりは飛んでいた方が可能性はある!
 子どもを抱えながらも仕事に邁進するお母さんたちを見ていると、私も日々勇気づけられる。そして予想外に花札からも勇気づけられた夜だった。

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2009年8月27日 (木)

衆院選間近

 今年は、政治がらみで、いまだかつてないいくつかの面白体験をした。
 1つは、お祭りで道路掃除をしていた際、自民党の深谷隆司氏が颯爽と現れて、道行く人と握手を交わすシーンに遭遇し、私も成り行きで握手させていただいたのだが、「ご苦労様です!」と言いながら差し出された手の、力強く溌剌とした様に、とても70歳を超えているとは思えない覇気を感じたこと。政党はともかく、政治家っていうのはこれくらいエネルギッシュでないとやっていけないんだなぁ…と思った。
 2つ目は、夏休みに入ってやたらと政党PRのチラシが郵便受けに入るようになったのだが、その中のいくつかは法に触れるものだったのか、後日刑事さんがやってきて、「この辺で、おかしなビラが撒かれているようなので、取ってあるものがあれば参考にいただきたいのですが」と言ったこと。玄関先で警察手帳を身分証明に見せられたもので、「わぁ、ドラマみたい!」と内心ドキドキした(しかし身分証明の方法は、何かもっと信頼性のあるものに変更していく必要があるなぁ)。
思わず「選挙違反か何かですか?」と尋ねたが「いえ、まぁ…」とお茶を濁された。あれは一体何だったんだろう?
 3つ目は、ある日、民主党PRの人がやってきて、「ポスターを貼らせていただけませんか?」と頼みに来たこと。「うちはまだ明確な支持政党はないので」と丁重にお断りしたが、ご近所を見渡すと結構、塀や壁面にポスターを貼っている家も多い。ただ、よくよく観察したら、一家に民主党と自民党のポスターが並べて貼られていたりして笑えた。選挙のポスターって、後援会等に入っている人が直々に本部からもらって貼っている以外に、こうやって訪問販売的な依頼を受けて貼る場合もあるんだぁ…、と驚いた。
 4つ目は、ブログに“衆院選”とか“自民党”とかいう政治関連の言葉を入れると、それを嗅ぎ付けて書き込みをする人が結構いたということ。ブログの内容とはまったく関係なく、一方的に自分の主義主張を書き込むのが共通点。こういう書き込みはありがた迷惑でしかない。“政治は対話から”だと私は常々思っているけれど、どうも政治に入れ込む人には一方向的な喚きちらしをする人が多く見受けられるのが残念だと思う。書き込んでくださったことには感謝しつつ、この手のコメントは申し訳ないが削除させていただいている。ということで、本記事への政治的なコメントも無用でございますです。
 5つ目は、最近はさすがにマニフェストの丁寧な説明を誰もが心がけるようになってきたにもかかわらず、依然として選挙カーから「○○です、○○をよろしくお願い致します」という名前の連呼に終始する活動が見られたこと。うちの息子などは、「ああいう騒音を撒き散らすだけの候補者は、その時点でアウトだよね」と言っているから、その活動自体がマイナスイメージになると考えるのが主流だと思うのだが、旧態依然としたものはなかなかなくならないようだ。
 週末からドイツ出張を控えた夫は、今週頭に期日前投票に行ったが、夕方6時過ぎくらいだったのにかなりの人が投票に来ていてびっくりしていた。「期日前投票する人って、結構多いんだね~」と言っていたが、それはいつものことなのか、はたまた今回の選挙がそれだけ盛り上がっているということなのか……。小選挙区比例代表並立制になって十余年、二大政党の健全な牽制が功を奏すような構図が見られるようになるのだろうか。
 それにつけてもGoogleの「未来を選ぼう 衆院選2009」のページはイイ! 「待ってました!こういう仕事!」って感じ。こういう仕事を見ると、“選挙公報”が安っぽいチラシに見えてしまい、“紙”の限界を思い知らされる。サクッと眺めるには非常に便利なんですがね~

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2009年8月26日 (水)

マジックバルーン

 姪っ子の誕生日プレゼントにと“マジックバルーン”を買って贈ったら、息子も欲しいと言うのでミニセットを1つ買ってやった。バルーン10個とミニポンプがついているものだ。以前から一度、イヌくらい作ってみたいと私も思っていたのだが、専用ポンプがないと細長いバルーンがうまく膨らませられなくて、ずっとできずにいた。
Baloon20090825  作り方説明書を見ながら、最初はこわごわ、だんだんと大胆にバルーンをひねる息子。あっという間にイヌを2匹と剣を数本作り上げた。カラフルでなかなか楽しい。作った剣でフェンシングのように戦っていたら、1本は割れてしまったが、作り方を覚えたらオリジナルも作りたくなったらしく、自己流であれこれ作って遊んでいた。あれよあれよという間に10個のバルーンは底をつき、「また機会があったら買ってね」とのこと。風船には、どういうわけか心躍らされる。マジックバルーンは、繊細でまるっこくて、くびれなどは赤ちゃんのムッチリ足みたい。見てるだけで癒される~♪

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2009年8月25日 (火)

息子のふて寝

 誰しも、長い人生をやっていると一度や二度や、三度や四度は、何かしらで傷ついた経験を持つ。そして、まだ十年くらいしか人生をやっていない小学生でも、一応多感な青春期、些細な行き違いなどで傷つくこともある。しかも、そうした原因の多くは、赤の他人による中傷とかではなく、時間の大半を共にする友達との間に起こるから、その傷つき具合は侮れない。
 息子は、精神的なダメージを受けると“ふて寝”する。ここ数年、そんな“ふて寝”はとんとなかったのだが、昨日、珍しくそれが出た。朝一番から、友達とその家族の間でいろんな情報が錯綜し混乱したためだ。A君はB君に「遊ぼう」コールをしたのにB君はプールで不在で家族に伝言、B君はプールから帰るとすぐに息子に「遊ぼう」コールをしたのに息子は塾で不在で私に伝言、A君の伝言をお母さんのメモで後から知ったB君は午前中だけA君と遊ぶつもりで出かけたが「午後も遊ぼう」の熱烈攻撃に負けて息子との電話調整を忘れてそのまま遊び続行、息子は塾後にお昼を食べてからB君に電話したのに既に留守―――まぁ、要約するとそんな感じ。ダブルブッキングしたB君にすっぽかされた形だから、傷ついたらしい。1時に“ふて寝”を始めてくーくーと2時間。私にはどうしようもない。3時過ぎ、A君とB君が揃って息子を迎えに来た。まったく悪びれた様子もない。原因がわかってみればなんてことないのだが、最初は状況が把握できずにみんなが混乱してしまったのだった。
 今回のケースはかわいいモノだからいいけれど、今後も誤解とか本物の傷心が彼を待ち受けているだろう。そんなとき、親はただ見守るしかないのがもどかしい。係る人間が増えたら増えただけ、“ややこしや”指数は上がっていく。私はこれを“人間関係の三体問題”と呼んでいる。物理の計算でも、“二体問題”は容易に解けるのに、“三体”になったとたんいきなり難しくなるのと似ているからだ。私も青春時代はずいぶんと詰まらないことでちょくちょく傷ついていたけれど、“三体問題”として客観的に見られるようになってからは、あまり傷つかなくなった。傷心は、大人の階段を登る過程での“ウンテイ練習のマメ”みたいなもんですな。
 ともあれ、“ふて寝”から起きたら誤解が解消し、元気に公園に出かけられてよかったよかった。これぞ、果報は寝て待て、か?

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2009年8月24日 (月)

義理の父母来訪

 日曜日、久々に義理の父母が我が家に足を伸ばしてくれた。今月で75歳を迎えた母と、夫の誕生日を祝いがてら、お昼にみんなでお寿司を取って食べた。義理の父母はそれぞれいろんな病気を抱えつつも、それらと上手に付き合いながらなんとか元気に暮らしている。シルバーマークをペタペタと何箇所にも貼りつつ、車でお土産を運んでくれる。
Kotowaza20090823  今回は、息子には一冊のノート。読売新聞の135周年で連載されている“ポケモンといっしょにおぼえよう!「ことわざ大百科」”という記事を、毎日律儀に切り取って、A4判の大学ノートに貼り貯めてくれていたのだが、それがかなり貯まったので持ってきてくれたというわけだ。なかなか工夫されていてカラフルで、子どもには楽しい内容。ニャースの「猫に小判」とか、カビゴンの「果報は寝て待て」のようなわかりやすいものから、イトマルの「天網恢恢疎にして漏らさず」のようなハードル高めなものまで、第一弾は135種類のことわざが紹介される。続編として50種類も追加予定だとか。なかなか会えないながらも、日々孫を思って記事の切り抜きをしてくれるおじいちゃん。息子は幸せ者だ。
 私には、おじいちゃんが読み終わった文庫本。全部藤原正彦さんの作品で『数学者の言葉では』『古風堂々数学者』『祖国とは国語』『この国のけじめ』の全4冊。「『悼む人』も読んだから、読みたければ貸すよ」と言ってくださったが、「天童さんの作品はもうちょっと心に余裕のあるときに(汗)」と遠慮した
 他にも、たくさんの梨や大量のマスク、おいしい焼き海苔など、ありがたやありがたや。年末の父母の結婚記念日に親戚一同集まる予定などを立て、暗くならないうちにと帰路についた。最近めっきり遊びに伺う頻度も減って、来てもらうばかりだが、10月も運動会の予定。いつになったらこちらからお邪魔できることやら。。。

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2009年8月23日 (日)

「サマーウォーズ」ふたたび

 私と息子は、そりゃ~もう必死に、先日観た映画「サマーウォーズ」についてPRした。「ほんと、面白かったよね~」「パパにも見せたかったよね~」「キングカズマ、すごかったよね~」「暗算もすごいよね~」「花札やりたくなるね~」「温泉も入りたいしね~」etcetc……。そんなあからさまなPRを聞かされ続けた夫、業を煮やしてついに叫んだ!「やっぱり僕も観たい!」
 うししししし。これ幸いとばかり、「ボクもついてく!」「私も~♪」―――――
 そんなわけで、今度は土曜の昼前から家族で観に行くことと相成った「サマーウォーズ」。座席も、後ろから3列目のど真ん中、ベストポジションを予約。あ~、これで全スクリーンを無理なく見渡せるぅ~!
Hanafuda20090822  二度目の観賞はいろいろ突っ込みをいれつつ見てしまったが、任天堂がスポンサーに入っていないのが最大の謎。我が家なぞ、観賞後にハンズに寄って花札を買って帰ったほど。帰宅後も早々に「こいこい」を始めていた息子。「“こいこい”って、より高みを目指す呪文だね」と、遊戯王どっぷりの息子が花札にハマる様は笑えた。
 細田監督が息子と同じ一人っ子だとパンフから知った。常々“一人っ子”であることで、人間関係(ネットワーク)が淡白になってしまうのでは、と淡い心配をしているが、細田監督の繊細なお仕事ぶりを拝見して、なんだか安心させられもした。
 74アカウントで追い詰められた夏希を最初に助けたドイツの少年と、その後続々とアカウントを差し出した世界中の人を眺めていたら、「オバマさんって、こうやって大統領になったのかもな…」と思えた。衆院選間近の日本という状況下でこれを見ると、“ラブマシーン”は現与党、陣内家が野党にも見えてくる。細田監督がパンフの中でも語っているように、これからの世界は“専門家”よりもみんなの“総合知”が強力に作用するんだろう。
 そんな全体的なメッセージもさることながら、栄おばあちゃんのごくごく常識的なメッセージが、やはり本作の肝。
 ○ おなかをすかせていてはいけない
 ○ ひとりでいてはいけない
 ○ 家族みんなで食事すること
これを満たすことで、人間、落ち着いていられるのかもしれないなぁ。。。
 ということで個人的には「南極料理人」もちょっと観たかった…。息子の友達のお母さんが眼医者さんで、今まさに彼女の友達は南極基地に勤務しているのだとか! 日々どんな食事が供されているのだろう??? 南極は“サマー”とは無縁の世界だろうから、日々熱々のものを召し上がっているのかな?

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2009年8月22日 (土)

残暑の午後の楽しみいろいろ

Asagao20090815  この夏は、エコとかそういう問題でなく単純に電気代節約のために、我が家では数えるほどしかクーラーを使わなかった。仕事で人に会う必要もない私としては、天然サウナで多少のダイエット効果も期待しつつ、新型インフルも高温多湿の我が家には寄り付かないかな?とか、リビングが暑ければ子どもたちも近所の体育館に退避してくれるかな?とか、いろんなご利益を夢想してのことだったが、単なる無駄汗をかいただけだったかも。。。暑くてヘタレ気味の我が家の朝顔も、どういうわけか一日一輪という省エネモード。沖縄で新型インフルがはやっているのが不思議だったが、ここ数年、夏にインフルエンザがはやるのが沖縄流なのだとか。専門家の一部は、クーラー完備に起因した広がりでは、とも言っているらしい。

Siratama20090820  まだまだ厳しい残暑が続くが、天気予報によればそれも今週いっぱいくらいらしい。木曜の午後は、去りつつある夏を偲んで(?)、子どもたちと白玉ダンゴを作ってみた。耳たぶくらいの柔らかさにして、丸めてつぶしては熱湯に落とす。不器用な息子は、湯気を熱がって上の方から落とすものだから、余計に熱湯がハネ上がって逆効果。ウーパールーパーみたいな白玉が踊りだし、浮き上がったら一気に氷水へ! 子どもにも簡単にできてさっぱりとおいしいひんやりおやつ、大正解! 普段は餡子を敬遠する息子も、さすがに無味の白玉には餡子を乗せていた。
Coke20090821
 そして金曜の午後には、先日のサイエンス倶楽部でやった内容の追実験を道路にて。キャップに穴を開けたコーラの中に、クッピーラムネを3~4粒入れてフタをしたら、みるみる泡が出て噴水のように吹き出した。私がシャッターチャンスを見誤ったため、写真は吹き出した後のものだが、この直前には80cmくらいの高さまで茶色い噴水が上がっていたのだった。二酸化炭素を出し切ったコーラは、すごく甘くて不味かった。
 金曜と土曜の夜は近所の盆踊り大会。いよいよ夏休みも終盤という感じ。働くママさんには何かと多難の夏休みだけれど、子どもたちにいろんな楽しい思い出ができていますように―――♪

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2009年8月21日 (金)

これじゃぁ宿題は終わらない…

 息子の夏休みの宿題……まだまともな成果はほとんどないため、さすがに焦ってきた。そこで、家族旅行で見た生き物についてのまとめを自由研究のひとつにしようと、写真を貼って解説を添えるため、まずは各動物についての情報収拾をすることに。ヒグマ・エゾシカ・クリオネ・フウセンウオなどなど、全20項目をリストアップした。百科事典や動物図鑑などの書籍を使えばよいのだが、まずはネットで検索すると言うのでパソコンの前に1時間ほど座らせてみた。その間、私は自分の用事に精を出し、「そろそろ調べ終わったかなぁ~?」と見にいくと、最初のヒグマさえ白紙状態。????? 「何やってんの?!」と尋ねると、「いやぁ、“森のくまさんの謎”が深くてさぁ~…ママも読んでみてよ!」と言う。なんと、“クマ”で検索して出てきた“森のくまさんの謎”というサイトに引っかかり、ずーっと熟読していたらしい。「それとね、“チデジカとアナログマ”の動画も面白いよ!」
Seirigaku  あ~あ~あ~、勉強1%寄り道99%の我が息子。あきれすぎて怒る気もしない。こんな様子を見ても、およそ受験向きではないと確信を深めるばかり。仕事でも、大した量でもないのに妙に時間のかかる人がいるけれど、寄り道が多い分、面白い発想や切り口になるケースも多々あり、寄り道が悪いこととは私も思っていない。こんなに鷹揚に考えられるようになった一因は、最近読んだ外山滋比古さんの『思考の整理学』の中の「グライダー人間よりも飛行機人間を育てよう」という主張に共感したせいもあるかもしれない。しかしまだまだ、効率優先の企業や組織内では“寄り道派”は厳しい立場に立たされるだろう。息子には、高度な受験テクニックのいらない学校・自由度の高い仕事を提案していくべきかもなぁ~…と溜息混じりに考えた夏の午後であった。

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2009年8月20日 (木)

なぜ発泡入浴剤は泡が出る?

Bath20090819  水曜午後、7,8月と連続して欠席せざるをえなかったサイエンス倶楽部の代替実習があった。「炭酸・サイダー大実験」ということで、1本の炭酸水にどれくらいの気体が含まれているかを測定したり、取り出した気体の性質を分析したり、入浴剤を自作したりしたらしい。入浴剤制作を家族で楽しみにしていたのだが、材料は[炭酸水素ナトリウム(重曹)・硫酸ナトリウム・フマル酸・香料・着色料]とのこと。今回は[香料・着色料]としてかき氷のシロップ(イチゴorメロン)を使ったそうで、持ち帰った完成品はほんのりとメロンのいい香りがした。息子は「ブルーハワイがあればよかったなぁ~」と言っていたが、緑に染まるメロン風味の入浴剤はなかなかナイスだと思った。効能としては、重曹が肌をスベスベにし、硫酸ナトリウムが身体を温めるとのこと。生姜とかカリンなどを入れて自家製入浴剤を作り置きするのも面白いかも。。。と思っていたが、実際にその夜のお風呂に入れてみたら、泡は上品にチョボチョボ、色も香りもほとんどつかなかった。花王のバブと成分比較してみたら、やはりかなり違う。さすがに市販の製品はいろいろ研究されているってことだね、と家族で苦笑い。
 サイエンス倶楽部を毎回たっぷり楽しんでくれるのは親としても嬉しいのだが、「サイエンスに行くから塾は休む」と言ってすぐに塾を休む口実にされるのは癪にさわる。ただでさえ今月は、臨海学校だ家族旅行だとずいぶん休んでいるのになぁ~(泣)。

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2009年8月19日 (水)

「サマーウォーズ」

Summerwars  月曜の午後、塾から開放された男子3名を引き連れて、“私がずっと観たかった”「サマーウォーズ」を新宿バルト9へ観に行った。平日の1時過ぎだというのに激混みのチケットカウンター。20分ほど並んで、いよいよ買える!という時の空き席数は22! 「4席、なんとか確保できますように!」という願いが通じて、辛うじて席は取れたものの、4席とも最前列で、首が凝ること必至の観賞と相成った。
 ネタバレはできるだけ避けつつ、全体的な感想だけ。
 期待通り、スカッとさわやかスプライトな作品でございました~♪ 貞本さんのキャラデザは、あいかわらず気の置けない友達のような安心感。多くが「時かけ」スタッフということもあって、画面の雰囲気やリズムなどもあの時のワクワク感を踏襲して小気味良かった。OZという仮想世界と、上田の片田舎の旧家という、一見まったく相容れないコントラストが絶妙に効果的で、一族郎党の気持ちいい連帯感が楽しかった。大家族の食事シーンのアニメイトなんて、どうやって描いてるんだろう?!と思うほど各々好き勝手に動いていて素晴らしかった。16代目当主の栄おばあちゃんが天晴れ! 愛犬ハヤテの表情もなかなかのもの! OZのアバターと現実の人格は、さもありなんというシンクロ具合。知らないところで勝手に悪者にされている米軍は気の毒だが、そのへんはアクション映画のお約束ということで。「ラブマシーン」なる人工知能を開発した侘助さんは、その後どうしてるかなぁ~…というのが妙に気になった。
Ds20090817  登場人物たちがDS Liteや携帯電話を駆使する様は、今の子どもたちにはなんてことないようだった。帰りの地下鉄では、映画のそこここのシーンを大声で論評していたかと思ったら、「それにしても面白かったネ~♪」と大満足した後、サクッとDS通信を始めていた。。。それにしても最近、ドラクエの“すれちがい通信”をしている人が異様に多い気がするのは私だけ??

 本作、スイスのロカルノ映画祭でも大好評だったようだし、我が家では「もう1度観たい!」コールが盛り上がっている。「時かけ」に続き、楽しい映画をどうもありがとうございます♪

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2009年8月18日 (火)

頭を切り替えないと!

 夏の旅行から帰って郵便受けを覗くと、予備校から次の講義内容のテキスト等が送られてきていた。月曜からは息子の塾も再開したため、早速「論文基礎力完成講座」の第1回講義のさわりを視聴したが……
 む・むずかしい! 当面はいわゆる“1行問題”を使って、重要条文の制度趣旨や要件・効果/原則・例外を論述できる力を付けていくわけだが、短答式に選択で回答するのと違い、やはり記述するとなると、緻密で漏れのない理解をしていないと歯がたたないのを実感。

◆第1問:特許法第29条に規定する「産業上利用することができる」について説明せよ

なんて、基本中の基本の問題にしても、いざ書こうとすると頭の中が全然整理されてないのがわかる。うはぁ~、こりゃぁ頭をグルリと切り替えて、ゴチャゴチャした雑多な知識を整然と並べていかないと……
 今回のカリキュラムでは、10回の講義と8回の答練を交互にこなす形。9月末までに全部こなしたいところだけれど、8月中はどうしても時間が取れそうにない。結局、書いて書いて書きまくるしかないわけで、今回のカリキュラムはそのための頭の切り替え作業におけるウォーミングアップというところ。8月中はブート期間と割り切って、慌てずにじっくり聴講いたしましょう~。

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2009年8月17日 (月)

阿寒・屈斜路・知床の旅 【後編】

 我が家の夏休み、後半は「シエリトク」(知床:アイヌ語で“地の果て”)へ! 本州が台風や地震で大騒ぎの中、北海道の時間はゆるりゆるりと流れていた。

(後半)知床博物館道の駅「うとろ・シエリトク」→ゴジラ岩知床観光クルーザー知床プリンス「風なみ季」→知床五湖→知床峠→ナイトツアーオホーツク流氷館朝日が丘展望台→女満別空港

Ikura20090812 3syu2009081213  屈斜路湖畔を離れ、知床博物館でオオワシやオジロワシなどを観察した後、昼はみんなで海鮮丼! 「ご飯の見えないイクラ丼」を頼んだ息子も「三種丼」を頼んだ私も、まずはその見事さにシャッターを切った。カニバーガーとか鹿肉バーガーなどの異色バーガーにも惹かれつつ、やっぱり丼モノの魅力には抗えない。大変おいしくいただきました!
 後半のメインイベントは、カムイワッカクルーザーで巡る“ヒグマウォッチングコース”。これが息子にとっては忘れたくても忘れられない“死ぬかと思った話”になったのだが…。
Cruiser  クルーザーに乗船の際、ガイドのおじさんが「船内よりは風の当たるところの方が快適ですよ!」と言うので、我々親子はクルーザーの舳先に陣取ることにした。風を受けながら颯爽とクルージングは始まり、確かに最初の30分ほどは気持ちよく潮風を受けながら、知床半島の急峻な岸壁を堪能していた。しかし、台風の影響か次第に波が高くなってきて、ものすごく揺れジェットコースター並みの上下動! 身体を固定するものが何もない舳先なので、何度か振り落とされそうになり、恐れをなした息子は夫とともに船内へ。私一人が他の観光客数人と舳先で粘ったのだけれど、知床峠に近づくにつれて波がバシャバシャと襲ってきて、私もその後あえなく退散。
Bear Deer20090813 その直後にヒグマと遭遇した! みんなで感激しながら眺めたのはいいけれど、それで緊張が緩んだ息子は完全に船酔いでノックアウト! 復路は無残にうなだれて可哀想だった。クルーザーを降りた途端に復活して元気になったので安心したが、その夜はみんな、あっさりぐったりと眠りに落ちたのだった。
 その後も、知床五湖を歩いたりナイトツアーに参加したりして、鹿の親子やキタキツネを見た。とにかく野生動物の密度が高く、国立公園内ということで人間に狩られる心配もないせいか、人をほとんど怖がらないのはちょっと不自然な気さえした。最終日に空港へ向かう道すがら立ち寄った流氷館では、零下11度の特別室で本物の流氷に触ったり、クリオネやフウセンウオを見て、オホーツクの海の魅力も堪能した。旧型プリウスで回った道東は、本当に大自然に抱かれた豊かな場所で、今度は是非、厳寒の真冬にも訪れてみたいと思った。

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2009年8月16日 (日)

阿寒・屈斜路・知床の旅 【前編】

 我が家の夏休み、終了! この夏は道東の旅で、主に阿寒国立公園と知床国立公園を巡った。いろんな生き物を見て、いろんな経験をして、天気にも恵まれた楽しい旅行だった。四泊五日のさまざまな感動は、とてもブログに書ききれるものではないけれど、備忘録的に前半と後半の2回に分けて、行程と写真を留めておこう。

(前半)たんちょう釧路空港→阿寒国際ツルセンター阿寒湖・マリモ展示観察センターガストホフ「ぱぴりお」硫黄山摩周湖和琴半島カヌーで釧路川下り

Turu Marimo  前半で見た生き物は、丹頂鶴・オグロヅル・まりも・イトウ・蝦夷リス・コガラ・ウグイ・オシドリの親子など。摩周湖が見事に全面見え、その深い藍色と湖面のさざなみまで間近に感じられたのも素晴らしかったけれど、前半のメインイベントは何と言ってもカヌー初体験。リバー&フィールドという自然ガイド主催の屈斜路湖から釧路川源流部を7キロ下るコースに参加した。カナディアンカヌーに2~3人ずつ乗り込み、透明でゆるやかな川を、あちこち寄り道しながら2時間余り。野鳥のさえずりやせせらぎの音、川面からの涼やかな風、カヌー上で手作りクッキーを頬張りながらのティータイム、とにかく気持ちよいの一言に尽きる。
Canoe1 Canoe2 最後の数百メートルは流れの速いところを、ラフティングさながらに水しぶきをかぶりながら揺られたけれど、その迫力がまた楽しく、カヌーを降りるときの息子は「あ~っ!楽しかったぁ~!」と誰にともなくつぶやいていた。
 屈斜路湖というところは本当に素敵な場所で、湖は広く静かで、周囲には種々様々な温泉が散在し、ハイカーにもライダーにも楽しめる土地柄な上、キャンプもよし、カヌーもよし、魚釣りもよし、水浴びもよし、一週間滞在してもきっと飽きないと思う。湖に突き出た和琴半島というところがことのほかのどかで、息子はそこで2時間ほども水切りばかりして遊んでいた。
 前半お世話になったのは、まさに静かな湖畔に一軒佇む、ガストホフ「ぱぴりお」というペンション。ご夫婦で営んでおられるらしく、手作りの味噌樽風呂など野趣豊かなお湯も楽しませてもらったし、朝食時にはテラスに蝦夷リスが遊びに来たりした。夜、散歩に出て空を見上げたら、天の川が道路に沿って流れるのがくっきり見え、夏の大三角形ほか、たくさんの星たちがキラキラ瞬いていた。冬もまた格別の美しさだろうなぁ…とあちこちで思った前半行程だった。

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2009年8月11日 (火)

ブログもしばしの夏休み

 今週は我が家の夏休み。本ブログもしばしお休みいたします。世間の帰省ラッシュと同期した夏休みなので混雑等も気になるけれど、のんびりゆっくり、羽を伸ばして参ります~♪

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2009年8月10日 (月)

入門講座2周目「著作権」修了

 124条もある「著作権」だが、1回の講義と1回の演習で終了。編集実務で意識的・無意識的に触れていた世界だが、微妙なケースが多くて難しい。2周目の記録としては、ポニョのDVD特別版 発売延期の話題と、私的録音録画補償金制度についてメモしておこう。
 ポニョDVDの延期については、以前本ブログでも触れた、NHKが宮崎監督の仕事ぶりを紹介した番組「プロフェッショナル 仕事の流儀」に端を発しているらしい。同番組の未放送部分までをDVDに収録するに際し、著作権処理に不手際があったようだ。監督が仕事しながら聴いていたCDの楽曲について、使用許諾を受けていなかったとか。このニュースを気にかけながら今回の2周目を勉強していたため、著作隣接権の章で、放送事業者の持つ複製権と、レコード製作者の持つ複製権とが、入れ子構造を成さざるをえない点が気にかかった。そもそも放送事業者が、電波に乗せる全コンテンツに関して確実な著作権処理を施しているのかどうかも疑問なのだけれど、入れ子的な権利構造の成果物に関しては、どこに責任の所在があると考えるべきかも、初期の取り決めが非常に重要だと感じた。
 また、DVD-R等に事前に補償金が上乗せされる私的録音録画補償金制度や、JASRACの一括契約など、一件一件の処理では煩雑すぎるような、どうしてもどんぶり勘定にならざるをえないケースに関し、原権利者への報酬配分の不透明性も気になる。さらに、単なる個人データの記録媒体として使った場合でも補償金を取られるというのも、腑に落ちない。2005年に初めて、家族の姿を録画したという人がDVD-R4枚分の補償金返還を請求したそうだが、「80円切手で請求書を送り、返還金は銀行振込の8円であった」とWikipediaにあった。これぞ骨折り損のくたびれ儲け。
 こうした事件を垣間見るだけでも、著作権処理の煩雑さと難しさは歴然だ。知的財産権の中で、今もっとも議論沸騰の権利かもしれない。
 ともあれ、これにて2周目の入門講座も修了! 我が家の夏休み前までになんとかケリがついた。今週はゆっくり羽を伸ばし、来週からしばらくは、条文の素読みと「論文基礎力完成講座」の受講予定。まだまだ「論文基礎力」なんてレベルじゃないのだが、師匠の講義は楽しみ楽しみ。

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2009年8月 9日 (日)

おかえり~

 この三日間、親バカ炸裂で、息子の旅程表とにらめっこしながら過ごした。なにぶんにもインドア派な息子のこと、「1日目午後水泳、2日目午前&午後水泳、3日目午前水泳」なんてハードスケジュールを見たら心配にもなる。ほとんどの時間を真夏の空の下で過ごすわけで、「バテてないかなぁ~?」と気が気でなかった。
 帰校予定の土曜午後、時間を見計らって学校へ迎えに出た。心臓の病気が気がかりだった子のお母さんも来ていたので「行けたの?!」と訊いたら、「今日一日だけ参加したのよー。私が館山まで送って行ったんだけど、帰りは調子よさそうだから子どもはバスに乗せて、私だけ電車で帰ってきたの」とのこと! 最終日だけでもみんなと海を味わえてよかったよかった。一方、夏風邪から回復して参加したお友達は、二日目にダウンして途中で帰ったとのこと。一日目でダウンした子もいたらしく、「やはり呼び出しに備えて待機する必要はあるんだなぁ」と実感。
Card20090808  校庭で帰校式を済ませ、私のところに戻ってきた息子はといえば……ほんのりと日焼けした顔が元気そうでなにより。健康観察カードには「クラゲにさされた」と書かれてはいたが、先生からは「大変よく健康管理して立派です」と赤入れしていただいていた。なかなか素敵なホテルだったらしく、別の学校はひなびた民宿だったと聞いていたのでびっくり。砂浜の目の前で駅からも近い「たてやま夕日海岸ホテル」というところ。きれいな露天風呂まであってうらやましいと思ったら、「露天入浴は禁止だった」とのことで、気の毒ながらも笑ってしまった。東京駅から100分で行けるそうで、今度家族でも利用してみたい。
 例によってあまりお土産話などを聞かせてくれる様子もなく、帰宅するとすぐに夫とドラクエ9を始めた。しばらくして「あー、そういえば、今日遊ぶ約束したんだ。隣町のお祭りで5時に待ち合わせ」とサラリと言う。なんと、臨海学校で同じ班だった子と約束したとか。「え~~っ?!疲れて帰ってきたんじゃないのぉ??」――もう、開いた口がふさがらない……2年生の時に行った発掘探検のときも、帰るなり、一緒に行ったお友達と遊ぶ約束を取り付けようとしてたっけ……まぁ、元気に遊んで楽しんで帰ってきた証拠かな? なにはともあれ、やっと一安心

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2009年8月 8日 (土)

「ダイ・ハード4.0」

 「楽しみ!」と一行日記に書いて旅立った息子を見送ったが、よく見たらその後ろに「でもちょっぴり不安」と書き足されていた。それを見たら、逆にこちらは安心した。不安なくらいがちょうどいい。。。
 ……そんなわけで木曜は、数ヶ月前からSOSを出していた実家へ、PCメンテナンスに出掛けた。アンチウイルスは更新されず、重い写真データもたんまり貯め込まれ、プリンタへの無線も不調のまま放置され……両親の努力の痕跡は見られたが、それ以上にフラストレーションが溜まっていたらしい。何でも大切に使って長持ちさせる両親だが、ソフトウェアばっかりは、大事に使っても長持ちするものでもない。「最近はね、頭のいい人につくづく嫌気がさしちゃって…」という母のつぶやきには、否応なくソフトの寿命のコントロールを明け渡さざるを得ない状況への腹立たしさが滲んでいた。

 その夜、夫がBlueLayの「ダイ・ハード4」を借りてきた。ちょっと古めだが、久々に観たジョン・マクレーンは見事なツルツル! サイバーテロを題材にしているものの、アドレナリン噴出度は相変わらず。クライマックスの大型トレーラーとF-35戦闘機の対決シーンなどは“ありえな~い!”不死身男ぶりだったが、個人的には、そこここに登場するハッカーたちの腕前の方に舌を巻いた。その中で、午前中の母の言葉とシンクロしたのが、FBI副局長ボウマンの言葉。「あんたら天才は出てってくれ」―――秘密裏にNSAが設置していた金融関係のバックアップシステム管理者たちを揶揄したセリフだ。自分の知らないところで重要なコントロールが作り出され、それを手中に収めている高給取りのお偉方が、現実的なトラブルへの対処においてはまるきりの役立たずでいる事態に向けられた言葉だ。母の苦言とはレベルが違うが、“勝手なコントロールを無断で作り出してくれるなよ”という嘆き節に相似感があった。
 つい先日も、韓国などでサイバーテロと思しき事件が起こって騒ぎになったけれど、今や情報システムは、日常生活を攪乱する格好の標的であることは間違いない。峰不二子のごとく「私は現金しか信じないの」と居直っていたいものの、どっぷりとネットワークに依存した日々の暮らしを振り返ると、空恐ろしいものがある。安心しきって暮らすよりは、不安なくらいがちょうどいいのか……???

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2009年8月 7日 (金)

広島原爆の日に想う

今を遡ること64年、1945年8月6日の月曜朝、
国鉄勤めの祖父は、山口の家からたった一人、
単身赴任先の広島へ、また一週間がんばろうと、
列車に揺られて向かっていた
途中で列車が突如止まり、広島が火の海だと聞かされた
たくさんの同僚の安否が気に懸かり
歩いて広島市内まで行ったとか……
そこで観た光景は、生涯祖父の脳裏に焼きついた

その後の祖父の生涯は
遠巻きにしていた孫の私から見ても
その時の記憶との格闘のようだった
自身の健康に執拗にこだわり
たくさんの地獄絵を油絵で残した
老齢で身体がきかなくなってからも
ニューヨークの平和行進に参加すると言ってきかず
子どもたちをも巻き込んで意地を通していたっけ

詩吟を嗜み、おだやかでやさしいおじいちゃん
今はもう天国に往ってしまっているけれど
あなたの戦後の暮らしぶりが
戦争を知らない私にさえ、
癒えることのない得体の知れない悲しみの残滓を
静かに沈殿させていたようです

未知の出来事にもかかわらず
あの朝の様子が映像のように浮かぶのは
母から伝え聞いたから?
私もまた、せめて年に一度くらい
おじいちゃんのあの朝の汗と涙のことを
自分の子どもに語って聞かせようと思います

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2009年8月 6日 (木)

行ってらっしゃ~い!

 昨日、小学校に登校して事前健康診断を受けた後、午後じゅう近くの公園で遊びまくった息子だが、今日からはついに臨海学校。お天気はほどほどのようでひと安心。残念ながら行けなくなった人が、男子3人・女子1人いるようだが、夏風邪で寝込んでいたお友達は、昨日の午後はゴホゴホ言いつつも息子と一緒に遊んだようだから、今日は元気に出発したことだろう。昨晩、叱られながら荷物を詰めた息子も、一行日記には「楽しみ!」と書き記し、いつもより少し早めに床についた。。。
 保育園の頃は私の実家に一人で泊まること数知れず、保育園にも1泊した。小2の4月は発掘探検で2泊3日、小4の6月はセカンドスクールで2泊3日と、お泊まりの経験値は着実に上がっているはずなのだが、いまだに息子の外泊は落ち着かない。先日会った友人など、6年生の息子さんが修学旅行に出かけている2泊3日の間、友達と会食したり、ご主人とディナーに出かけたり、お母様と銀座をブラブラしたりと羽を伸ばしまくっていたっけ。私は今回の2泊3日の時間をどう使おう?! 経験値が上がっているとはいえ、今回の行き先は海だ! 「台風接近で波が高め」なんて予報を聞くと、小心者で遠出はできそうにない(苦笑)。明後日、どんな顔をして帰ってくるかを想像しながら、真面目に暮らしておくことにしよう♪

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2009年8月 5日 (水)

「天地人」を観ながら…

 先日、録画してあった「天地人」を夫婦で観ていたら、出陣前の直江兼継に妻のお船が言った。「“愛”を掲げて行くお方が、死ぬなどということをお考えになりますな」と。それを聞いた夫がボソリと私に言った。「ママだったら、『“義”のために死んで来い』って言いそうだよね……」
 ガ~ン!!!!! 私ってそんなに冷酷?? そりゃぁまぁ、いつもガミガミガミガミと夫に文句ばっかり言ってるし、夫の仕事にまで口出ししてはうるさくチェックしているけれど、戦国時代の妻で、自分は戦に出ない身だったなら、私だってそこまで厳しいことは言わないと思うけど……。夫の一言で、自分がすっかり悪妻と化し、夫の中で恐怖の存在になっていることを自覚した。
 そういえば、先日の友人とのメール交換の中で「一人っ子って可哀想なこともあるよね、親が二人して同じことで怒ってしまったりするし、兄弟がいないと、兄弟が怒られている間は自分は安全という時間も持てないわけだから…」というニュアンスの話があった。我が家の場合、夫と息子が兄弟のようで、夫が怒られている間は息子には安泰な時間があるかも…と、ハタと気付く。つい先日も、出張でネクタイ着用が必要だった日に、うっかり忘れて行ってしまった夫が、「どうして朝一言言ってくれなかったの?!」と私を責めるものだから、カチンときて、「その程度の自分の面倒をみられないようじゃ、社会人として失格でしょ~!!」とカンカンに怒ってしばし説教。横で静かにしていた息子の方に振り向いて「これからの男は、自分のことくらい全部自分でできなきゃダメなんだよ!」と怒鳴ったら、飛び上がっていたっけ。。。夫が息子にお説教することなんて一年に一度あるかないかで、むしろ出来の悪い兄貴分のように、反面教師として親の使命を全うしているようだ。一応、立てるところは立てているつもりだから、親の威厳が失墜するほどではないだろうが、最近では男二人が共闘して私に対峙する場面の方が多いかも。
 大河ドラマには、よく出来た奥さんが頻繁に登場するけれど、たまには「こんな悪妻よりはうちの方がマシだ」くらいのヒドイ奥さんも登場させてほしいものである。

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2009年8月 4日 (火)

もうすぐ臨海学校

 区内で最も遅い出発となった息子の小学校も、お盆を前にして間もなく館山の臨海学校。これまでひたすら自己流で練習してきた息子だが、先日やっとこ平泳ぎで200メートルを連続で泳げるようになった。これくらい泳げれば、まぁ臨海学校でもそう不自由はしないだろう。クロールはまだからっきしなのだが、ずいぶん水に馴染んできた感じなので、あとは取り組み方次第。
 心配なのは、いつも遊んでいるお友達の容態。なんと臨海学校5日前にして39度以上の高熱が出て臥せってしまった。喘息持ちなのでゴホゴホいっていることも多いのだが、今回は見事な夏風邪のようで。。。お母さんは日々とても忙しくしている人なので、一体どうやってこの状況をしのいでいるのかもまた心配。無事快復して、臨海学校に行けますように!!!
 一方、昨夕たまたま会った別の同級生のお母さんは、「私、館山に待機しなくちゃならないかも~」とおっしゃったので何事かと思ったら、息子さんが、心臓の周りに水が溜まる病気にかかってしまったとのこと! 半日入院後に退院はしたものの、原因がわからず、再発の可能性もあるから、二泊三日の泊まりがけ旅行は心配なのだとのこと。いやはや、人それぞれの生活があり、人それぞれの事情があるものだ。恙無く毎日元気に眠りにつくことができる日々に感謝

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2009年8月 3日 (月)

「劇場版NARUTO疾風伝 火の意志を継ぐ者」

Naruto20090801  渋かった~。10年連載の重みと厚みがずっしりきた。戦闘シーンはともかく、ここまで一人ひとりのキャラクターがしっかり立っているのは、やはり細やかな描写の積み重ねの成果だと思う。まだサスケがいるころの若かりし修行時代や、アスマ先生や三代目火影やオビトの逸話を思い出し、自来也がまだ健在な姿を見て、「やっぱり10年続くと、歴史ができるなぁ~」と実感。
 息子は、予告編の「HACHI」と本編とで合計4回泣いたと言っていた(笑)。ここまでしっかり世界観が出来上がっていると、あとはもう、「どうやって終わらせるんだろう?」という一事に尽きる。サスケが里に戻るまで? ナルトが火影になるまで? もっと先まで?……どこでどう終わろうと、岸本さんを応援するだけですな。(明日はコミックス47巻の発売日!)

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2009年8月 2日 (日)

中身のない話

Mizuman20090731  7月最終日、小学校プールでめでたく進級後に遊んでいた子どもたちに、3時のおやつを勧めてみた。「水まんじゅう、そろそろ食べる?」――― するとお友達が言った。
「水まんじゅうとかってさ、まわりがおいしいんだよね! 中の餡子はいらないよね」
そこからは息子とお友達の相槌の嵐。。。
「そうそうそう! お前もそう? 中身いらないよね!」
「だよね~。あとさ、肉まんとか餡まんもそう」
「だよね~。たい焼きとかもね」
「そうそうそう!中身のないヤツを作ってくれたらいいのにね」
「だよね~。安く作れるだろうしね~」
「ボクなんて、普通より高くったって、中身のない方を買うな!」
「ボクもだな~、中身、はっきり言って邪魔だよね」
……餡子形無し。めでたき哉、戦争を知らない子どもたち……
中身のない話で、しばし盛り上がった花金の午後でした。

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2009年8月 1日 (土)

入門講座2周目「不競法」修了

 日本がパリ条約ヘーグ改正条約に加盟するために必要最小限の義務の履行を目的として昭和9年に制定された不正競争防止法。1周目の講義で“使い勝手のよさそうな”法律だと感じたが、時代性をよく映した法律とも言えるかな、と2周目は感じた。
 昭和40年には商標に関する権利者の保護を国際的に強化するための規定として、「代理人等商標無断使用行為」の15号が追加。平成2年には「営業秘密」に関する不正行為の規定として4号~9号が追加。平成5年には1号を補完する形で「著名表示」「商品形態模倣」の2、3号が追加。平成11年には「技術的制限無効化行為」の10、11号が追加。平成13年には「ドメイン名」の12号が追加。直近に追加された10、11、12号が情報技術の進展に伴う不正競争の類型だから、今後もユビキタスとかICタグとか携帯サービスなんかをめぐっての不正競争も追加されてくるかもしれない。
 1周目のときと同様、営業秘密に係る差止請求権の行使の消滅時効というのがどうしても気になってしまった。先生の話では「給与債権の消滅時効」というのも規定されているとかで、会社が苦しくて社員に給料を払えなかったような場合でも、二年間その状態のまま社員が放置すると、時効になってしまうというのだ!(私は耳を疑った!) だから、そんな状況に陥ったら、二年以内に内容証明郵便でとりあえず経営者に給与支払請求を書面で請求し、時効のカウントをリセットしておかなくてはいけないとか……。先月ランチしたデザイナーさんはまさにそんな状況に陥って困っていたようだったし、決して特殊なケースではないと思うのだけれど。。。なんだか法律って無茶苦茶だな、、、と思うのは私だけだろうか???
 巷ではますます重大犯罪に対する時効廃止の気運が高まっているようだけれど、
○アメリカでは殺人罪については時効なし
○イギリスでは時効という概念さえなし
○フランスでは重罪の時効10年だが停止措置あり
ということで、身近な常識が世界の常識ではない典型例かもしれない。時効が設定されたことの意味もわからないではないけれど、やはり、“悪いことしても捕まらなきゃいずれ無罪放免”ということを、原理原則を定める法律が正当に規定してしまうのは個人的に違和感があるなぁ。
 佐々木かをりさんのブログで「一票の格差」の問題についても考えさせられたが、自然科学と違って法律や経済など人文系の学問というのは、人間の思惑が原則を作っているという時点で、すごく難しいな、と思う。

【PS】若田さん、Happy Birthday &おつかれさまでした!
 無事地球に帰還され、明るく記者会見している姿に勇気づけられました。いろいろな楽しい実験を見せてくれ、実験棟「きぼう」の組み立てをやり遂げ、いつも明るくユーモラスなコメントをありがとうございます。4ヶ月半もの宇宙滞在での仕事は、想像を絶する大変さだったろうけれど、とても46歳とは思えない働きぶり、素晴らしい! ご苦労様でした~!!

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