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2009年10月の31件の投稿

2009年10月31日 (土)

プロアクションリプレイの違法性は?

Elehun20091028  あいかわらずゲーマーな息子。現在は「イナズマイレブン」と「ブルードラゴン」と「エレメントハンター」を並行してやっている(汗)。アニメとマンガを愛好している「エレメントハンター」は、好きが高じて自分でイラストなども描き始めたが、ゲームに関しては、期待していたような化学反応の知識を使うものではなく、「モンスターハンター」のようなアクションメインのゲームだったと文句を言っている。それでも、元素を全部集めるまではやめられない模様。
 彼のゲームの仕方は、始めから攻略本片手に、とにかく効率的・省力的。人によってはパラメータをすべて最大にするまでやりこむようだけれど、そういう徹底した感じではない。ところが先日、よく家に遊びに来るお友達が、“プロアクションリプレイ(PAR)”を持ってきたので驚いた。「えーっ!どうしてそんなの持ってるの?」と訊いたら、「友達に借りた」と言う。普通に量販店などで売っているので、小学生でも使っている子は結構いるらしいが、まさか我が家で目にするとは!! マジコンが不正競争に当たるのだからPARも明らかにそうだろうと思われるが、皆ずいぶんおおっぴらに売買したり使ったりしているのが不思議。違法性を感じてないのかな?と思いきや、子どもたちでさえ「これって、ネットの世界でズルしてお金を作っちゃうようなもんだよ」と言っているところを見ると、ズルだという意識はあるようだ。息子もその存在は知りつつ、さすがに使ってはいないけれど、誘惑であることは確かだろう。果たして、未だPAR業者はマジコンのように訴えられてはいないのだろうか? 私自身、どういう効果をもたらすものか詳しくは知らないが、以前読んだ「ときめきメモリアル事件」の汎用版のように見えるのだけれど……???

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2009年10月30日 (金)

ホントのホントのホントですかぁ~?!

 「“銀魂”が2010年のGWに映画化!」というTV予告を見て、「え~! ホントのホントのホントですかぁ~?!♪」と嬉しい悲鳴を上げていた木曜の夕方6時半、その興奮冷めやらぬときに、携帯メールの着信音が……
―― 明日から11月2日まで、5年1組も学級閉鎖になりました ――
「え~! ホントのホントのホントですかぁ~?!!!」……なんとまぁ、9月の学年閉鎖に続き、隣のクラスが学級閉鎖になった矢先、ついに息子のクラスにも新型インフルの魔の手ふたたび……今日予定されていた授業参観も当然中止。せっかく短答試験の勉強がいい調子でノッてきていたのに、なんだか呆然。元気溌剌の息子と日がな一日 狭い家の中なんて、もう何とかして~という感じ。昨日まで「学級閉鎖なんていい迷惑」と言っていたくせに、この連絡網を聞いた息子は「やったー! 学級閉鎖中は塾も行っちゃダメなんだよ!」と大騒ぎ。こんのぉ~…学級閉鎖中、地獄の家庭学習猛特訓でもしてやろうか……
 昨晩はアニメ“NARUTO疾風伝”でも自来也豪傑物語の最終章が幕を閉じてしまい…… 井の中の蛙が大海に浮かぶラストシーン、泣けましたよぉぉぉ。浮いたり沈んだり、大変な夜でございました。

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2009年10月29日 (木)

法の不知は守られない…?

 アドヴァンステキストでの逐条講義は、集中力を要すのでとても疲れるが、入門講義を聴き始めた当初よりもいろいろなことがわかるようになっているので、聴いていて面白い。“未成年者”“成年被後見人”“被保佐人”や、“特許管理人”“委任代理人”や、“質権”“抵当権”“譲渡担保”など、似て非なるものの違いが今頃になってやっとくっきりした(汗)。
 そんな中、特30条の“意に反する公知”の説明中、師匠が「法の不知は守られない」とおっしゃった。以前もどこかで説明されたが、要するに「知りませんでした」では済まされないということだ。私自身、未だに“法の不知”状態にあると自覚しているけれど、平均的な一般市民には酷な言葉だなぁと思う。憲法、民法、刑法以下、いったいどれほどの法律があるのか…しかも、それを義務教育期間に勉強した記憶は、憲法のほんの数箇条を除いては記憶にない。法学部に行かない人でも、親や先生から、法律について何かしらの教えを受けているものなのだろうか? あるいは、何らかのトラブルに見舞われて初めて、みんなせっせと法律書を紐解いているのかな?
 そう考えると、学生時代に校則すらまともに読まなかった私は、本当に“法の不知”の極みにいるのかもしれないけれど、知らず知らずのうちに法律に守られていたことも多いんだろうなぁ。
 専業主婦になって、夫の共済保険で受けた健康診断の結果が返ってきたけれど、その書類を見ながら「あ~あ、法には不知でも守られちゃってるなぁ…」と違う意味で感慨に耽りつつ、国民皆保険に揺れるアメリカやら、日本国内でも健康保険に入れずにいる子どもを追いかけた毎日新聞社の「無保険の子」に思いを馳せた。

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2009年10月28日 (水)

十二面体亀の親子

Tri20091025  折り紙での十二面体作りを覚えたので、大中小の大きさで作って亀の親子状態に積み上げた。ブロック遊びに似て、単純なパーツを組み上げて自由自在に三次元構造物を作る行為は何とも言えず楽しい。“ミウラ折り”のように様々な技術分野に応用されるようになったものも、山折り谷折りの折り紙遊びが発祥となると楽しくなる。
 折り紙自体は、日本起源説や中国起源説やヨーロッパ起源説などがあるらしいが、現状では日本のお家芸的な位置づけになっているのかも。息子が最近夢中になっているパーツを組み上げる形式は“ユニット折り紙”と呼ばれるジャンルらしい。他にも“複合折り紙”(ex.奴さん)や“切り込み折り紙”や“仕掛け折り紙”(ex.羽ばたく鳥)など、いろいろと特徴ごとに分類されている。
 石川県加賀市には「日本折り紙博物館」なるものがあるらしい。そのうち行ってみたいなぁ。

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2009年10月27日 (火)

新型インフル第二波

 昨日、小学校から新型インフルによる学級閉鎖のお知らせプリントが配られた。1年生2クラス、2年生1クラス、そして5年生も9月の学年閉鎖に続いて再度1クラスが閉鎖に入るということだった。先週は外出日和の気持ちよい晴天続きだったし、だいぶ乾燥してきたから、ウイルスにとっても過ごしやすかったのだろうか(汗)……? 一度学年閉鎖になっても、また学級閉鎖になることもあるんだぁ…と、免疫はそうそう都合よく作られないのを実感。息子の看病を1週間近くしていた私の体内にも、まだちゃんとした免疫は形成されてないのかな?とビクビク。
Influmap  息子のクラスは今回の閉鎖には入らなかったが、今週は授業参観が予定されていたり、来月早々の学芸会に備えた練習も目白押しだというのに、閉鎖になってしまったクラスは授業進度も含めて大変だ。久々に厚生労働省のインフルエンザ流行マップを見てみたら、北海道がまっ赤々になっていた! インフル前線も紅葉前線と一緒に北海道から南下してくるのか?!
 な~んて冗談を言っている場合ではなく、年明けに受験を控えた子の親御さんは本当に戦々恐々としている。ワクチンもまだ安定供給にはほど遠く、まったくもって人騒がせな新型インフルだ。第二波に遭遇した息子やその友達は、さすがにもう“いい迷惑”という感じで、学級閉鎖の隣のクラスをうらやましがることもなく、「わ~い、放送委員の仕事が増える♪」と喜んだり、「廊下が広く使える♪」とうかれたりしていた。やっぱり、規則正しい毎日が一番ですからね!

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2009年10月26日 (月)

平成21年度口述試験テーマ

 私の試験勉強は遅々として進まない中、いつのまにか今年の口述試験が終了していた。テーマは以下のようなもの。
【特許・実用新案】
  拡大された先願
  特許無効審判
  仮通常実施権
  明細書等の補正
  拒絶査定不服審判、前置審査
  職務発明
  優先権
  特許権、実施権
  出願の変更等
  外国語書面出願についての補正
  審判請求書及びその補正
  明細書等の訂正
  国際特許出願
  実用新案権の行使と明細書等の訂正
【意匠】
  補正の要旨変更・補正却下
  秘密意匠
  意匠法上の意匠
  意匠法第3条の2
  意匠権侵害
  出願手続
  意匠権の効力
  意匠の類似
  新規性喪失の例外
  出願の分割
  関連意匠制度
  意匠法上の利用
  創作非容易性
   審判、判定
【商標】
  不登録事由(周知著名商標)
  防護標章登録制度
  商標法上の商品と役務
  商標登録の要件(普通名称)
  商標登録の要件(3条柱書)
  商標権の存続期間の更新
  マドリッド協定の議定書に基づく特例
  商標登録出願の分割
  不登録事由(4条1項6号)
  商標権侵害
  登録異議の申立て
  商標登録の取消審判
  商標登録出願
  商標権の移転

 これらの項目を聞いただけで、サラサラと要件や効果や趣旨や論点が言えるようにならなければならないなんて、なんて遠い道のりだろう……とはいえ、先週頭にアドヴァンステキストを手にして以来、Aha体験ならぬ目からウロコ体験も多く、階段を一段ずつくらいは登っているのを実感。先を急ぐ人生でもなし、まぁカメの歩みで参りましょう……。
 ところで、私がWeb上でひそかに尊敬する熟年弁理士さんのブログで、半田正夫さん著の「著作権の窓から」という本が紹介されていた。コンピュータプログラムを著作権法と特許法のどちらで保護するかについての争いの経緯が紹介されているとか。面白そうだー!

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2009年10月25日 (日)

子どもとためす環境まつり2009

1_200910242_20091024   土曜日は、近所で「子どもとためす環境まつり」というイベントがあったのでチラリと参加してみた。28もの企業やNPO法人や公共事業所が参加しており、それぞれが環境保護にまつわる様々な取り組みについて紹介し、子どもでも楽しめるようにゲームや実験などをさせてくれていた。
 息子がやってみたのは、「区内にいるお魚を釣ろう」「ガス管のリサイクルでペンダントを作ろう」「いろいろな形のものを風呂敷で包もう」「不思議!圧電素子を使って光る団扇を作ろう」「下水道ってな~に」「パルシステムのお買い物ゲーム」「人力車に乗ってみよう」など。おみやげをたくさんいただいて、帰るときには両手いっぱいになるくらいだった。
3_200910244_20091024   金曜の晩の特報首都圏という番組で、都市の地下の下水道管腐食による道路陥没について見たばかりだったので、下水道局の展示にはついつい興味をそそられた。私が生まれた当時は、コンクリートという素材は永年素材とみなされていたらしいが、最近は下水を流れる硫黄分を吸収したバクテリアがコンクリートを分解して石灰化させてしまうことが明らかになり、その保守が大変な負担になっているという。かといって、電話線やらガス管やら地下鉄やら、あらゆるものが無計画に地下を張り巡っているために、新規の工事もできない。素人的に考えてもその深刻さは想像に難くない。市民の知らないところで地道な調査点検保守を繰り返してくださっている下水道局の皆さんにエールを送りたい。こちらもせめて、下水道に油分を流さないように、日々の暮らしの中で気をつけていきたいと思う。

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2009年10月24日 (土)

プチプチ紅葉狩り

Redleaf20091023  あ~、紅葉がきれいな季節になってきたなぁ…どっか行きたいなぁ…と朝のニュースを見ながら思いつつ、新聞を取りに玄関先に出たら、我が家の小さな小さなドングリの木が、いっちょ前に紅葉していた。下の方の5~6枚がほんのりと赤く色づいて、まさに“小さい秋”の趣。
 出勤、登校の夫と息子に見せると、二人ともまったく気付いていなかったようで、「ほんとだぁ~!」とこれまた小さく感動。一面錦の緞帳のような風景も素敵だけれど、自宅の小さな小さな紅葉っていうのも、案外楽しいものだ。小さくても一人前のドングリの木が、なんだか微笑ましく、季節の移ろいにクスリとした朝だった。

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2009年10月23日 (金)

ヘンクツ王子の言葉たち

 息子の発言が日に日に理屈っぽくなり、ちょくちょくビクッとさせられる。
 この間の週末、朝はパンにしようとトースターを準備していたら、「僕の分は焼かないで」と言う。「えーっ、焼いた方が絶対おいしいでしょぅ!」と翻意を促したら「もうっ!ママの価値観を押し付けないでよ!! 僕は焼かない方がおいしいの!」ときた。
 一昨日は、珍しく私が焚き付ける前に自分から宿題を始めようとしたため、「偉い!」と声をかけたら、「なんで? 理由を140文字以内で簡潔に述べよ」ときた(Twitterか?!)。
 これまた先日、ゲームをやっていた息子が「ねぇ、セールとバイって何?」と訊くので画面を覗くと“sellとbuy”だった。「“売る”と“買う”だよ」と言ったら、「まったくもう、どうして日本の子どもがプレイするのに英語ばっかり使うかなぁ」ときた。
 昨日の朝も、登校前に制服のズボンのチャックを開けたままふらふらしていたから、「なに社会の窓開けたままにしてるの?」と訊いたら「後でトイレに行くからさ、上げ下ろしが少ない方がチャックの持ちがいいでしょ、究極の省エネ」ときた。
 最近は、一事が万事この調子で、素直な発言を探す方が大変。屁理屈や偏屈の連発で、反抗期ともちょっと違う雰囲気のヘンクツ王子。その切り返しに笑ってしまうことも多いのだが、「価値観」とか「簡潔」とか、あどけない子どもの口からは飛び出しそうもない言葉の数々にドキリとすることもしばしば。
12men20091021  「今日さぁ、F君に十二面体の折り方を教わったんだ~♪」と言って、帰宅するなり折り紙を折り始めたので、「へー、よく教えてくれたねぇ!」と仲睦まじい二人を想像しつつ感心したら、「いやね、折るの手伝えって言うから、じゃぁ教えろっつったの」と言う。ヘンクツ王子というよりも、ブッキラ坊主というべきか……。

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2009年10月22日 (木)

論文基礎力完成講座(講義編・答練編)修了

 8月17日から始めた論文講座だが、10月20日になんとか終えた。約2ヶ月かかったわけだが、いやはや、実力のないまま論文の勉強をするというのは無謀な試みだった。
 もし、既に論文試験を受験済みの方が読んでおられたら伺いたいのですが、試験の際に貸与される条文集には、市販の法文集のような小見出し(各条文前のカッコ書き)はあるのでしょうか? 四法対照法文集のような体裁ではないのでしょうか?
 なにせ、条文がまったく頭に入っていないものだから、論文で引用する必要があるときにいちいち探すわけだが、こんなことを本番でやっていたら時間が足りなくなるのは間違いない。特許法だけはなんとかおよその位置関係がわかるようになったから、四法対照になっていてくれると助かるけれど、せめて小見出しが書かれていればなあ。。。と願う。
 この2ヶ月で、「要件・効果型」「改正法型」などの骨格パターンや、書き始める前の項目出しの重要さはよくわかった。趣旨を簡潔的確にまとめることや、項目同士のつながりとか流れを意識することの大切さもわかった。いかんせん、まだまだ自分の言葉で書くことができない。テキストの解答見本を真似てはみるが、自分の文章としてはなんとも座りが悪く、かと言って自分なりに書くとド素人丸出しのおかしな文章や言葉使いになる。論点や、強調すべきことと省略してもよいことの区別がつかない。このブログも、本来は「です・ます調」で書きたいところを、論文試験のためと割り切って泣く泣く「だ・である調」で書いているのだが、形式だけ気にしてみても冗長であることに変わりない。もっとスマートに、読んでいる人の胸にストンと落ちるような構成ができるようにならなければ!
 ……ということで、論文のお勉強はここでいったん脇へ置き、いよいよ短答基礎力完成講座へ突入だ。まだできずにいる逐条ごとの学習。スケジュールでは、年内に特許・実案・意匠・商標・条約・不競法・著作権と一通り巡るらしいが、ホントに終わるんだろうか??? もう10月下旬なんですけどぉ……(汗)。

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2009年10月21日 (水)

マウナケア山すばる望遠鏡

Hawaii1Hawaii2   ハワイ島に出張に出ていた夫が帰ってきた。イルカや海ガメと共に暮らすようなワイコロア・ビレッジでのホテルライフを満喫し、標高4200mのマウナケア山山頂にある「すばる望遠鏡」の見学ツアーにも参加したとか! 一昨年家族でハワイ島に行った際は、山すそから山頂を見上げて、ポツンと光る「すばる」を双眼鏡で眺めたのだが、今回の出張で夫はそれを間近に見ることができたわけだ。
 森林限界をはるかに超えた荒涼とした褐色の大地に、真っ白な電波望遠鏡やドームが輝く。スカイブルーとのコントラストがまぶしくて、写真を見るだけでも心が躍る。「望遠鏡以外は何にもないけどね」という夫の白けた発言も許せてしまうほど、爽快な眺めだ。
Hawaii3Hawaii4   以前富士山で高山病にかかった夫だから、この見学ツアーも少し心配していたけれど、車で山頂に向かう途中、休憩を取りながら徐々に高度に慣れていったため、体調は大丈夫だったそうだ。ただ、下界に比べものすごく気温が低い上、空気も薄いために、ガクガクブルブルと震えつつ朦朧としながらの見学だったようだ。よくこんな所まで資材を運び込んだものだと感嘆する。
 世界各国の様々な望遠鏡が並ぶ中、特徴的な円筒型ドームの「すばる」はひときわ目を引く。繊細な機器類のメンテナンスは大変らしく、2週間おきにドライアイスを使って鏡面のほこり掃除をしたり、3年おきにアルミニウムのコーティングをしたりと、観測効率維持のご苦労も半端ではなさそう。薄い空気で注意力が散漫になるため、過去には作業中の不幸な事故もあったらしい。
Hawaii5  世界的にも抜群の性能をもつ「すばる」は、2006年10月には約128億8000万光年先にある銀河を観測したとか。今飛来しているハレー彗星からの塵は3000年前のものというが、まったくもって天文学のスケールは悠大だ。別のツアーでは、マウナケアの中腹からオリオン座流星群を見るという企画もあったそうだが、さぞかし素晴らしい眺めだったろうなぁ。。。
 私と息子が近所の公園でカメの甲羅干しを眺めていた頃、夫はハワイ島の海ガメの甲羅干しを眺めていたらしい(笑)。こちらもずいぶんとスケールが大きく、やっぱりビッグアイランドは違うねぇ~と家族でおみやげ写真のスライドショーを楽しんだのだった。

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2009年10月20日 (火)

生ゴミ処理装置事件(最判平成13年6月12日)

 先週末のスキマ時間、論文講義からの逃避気分も手伝って、久々に判例集を開いた。冒認出願に関する特許付与後の事例だったが、読んでいてなんともいたたまれない気持ちになった。冒認出願とは、平たく言えば人のアイディアを盗む泥棒出願のことだが、法律を勉強し始めた当初から、「どうしてこんなものに“冒認”なんてそれらしい言葉を与えてしまうんだろう?」と腑に落ちなかったのだけれど、今回の事例にも考えさせられた。
 事実関係を要約すると以下のような感じ。
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 XとZは「生ゴミ処理装置」を共同発明し、共同出願した。
その後、Xの上司に当たるYは、Xの承諾を得ず無断で印鑑を使用して
偽りの持分譲渡証書を作成し、出願人名義変更をして
本発明の特許を受ける権利をYとZのものへと変更してしまった。
発明はそのまま出願公開され、YとZを特許権者として設定登録された。
 Xはこの設定登録以前に、本権利が自分のものであるという訴えを
起こしたのだが、登録後にこれを認めることは、裁判所が特許庁の管轄を超えて
行政処分を下すことになるとの理由で、高裁はXの請求を棄却した。
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 かなり簡略化しているので誤解があるといけないが、これは言わば、師匠が以前おっしゃっていた「特別法は一般法を破る」ということなのだろうか? それとも、単純な法の不備なのか? 私はこの事例を読んで、いくら「特別法は一般法を破る」とはいえ、特別法の範疇での手続も、所詮は人間のやることで、多分に一般法を優先させるべき事態を招きうるのでは?と思った。本事例など、小学生の眼から見てもYに分がないのは明らかで、こんなことで裁判を起こして時間とお金を無駄にした上、まっとうな請求が棄却されてしまうなんて、Xがあまりに気の毒ではなかろうか?
 幸い、最高裁判決ではこれが覆り、「XはYに、本特許権のYの持分の移転登録手続を請求できると解するのが相当」という結論になったそうだが、理論的にはかなり苦しい判決だったようだ。「本判決は結論の妥当性を優先させたもので、理論的な面については今後の議論にゆだねたと解することも可能と思われる」と、なんともまどろっこしい枠囲みコメントが書かれたとか。
 こういう事例を見るにつけ、「法律って怖いな」と思う。常識に照らせば犯罪ですらあるような行為も、手続とタイミングを満たせば、法的に認められてしまうのだから。そしてそれを覆すには相当の根気と辛抱が要る。当事者としての措置はまさに、薄氷を踏むような選択の連続だなぁ。

【※】平成23年改正で74条が加えられ、特許権の移転請求ができるようになった。法改正の方向性を目の当たりにして、なんだか救われた。。。

【後日譚】 忘れもしない、2018年5月22日に受講した特許法の講義で、上記最高裁判決に先立ち、この講義を担当してくださった先生が調査官として草案を書かれたと知りました! この判決を通して、私の法律への信頼が回復したため、何か運命的なものを感じてしまったのでした。。。

 

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2009年10月19日 (月)

ものの燃え方

Sumi20091018  日曜日は、月に一度のサイエンス倶楽部だった。物質ごとの発火点の違いを調べたり、鉄粉を自然発火させてみたり、物を燃えやすくする工夫などを学んだらしいが、中でも一番楽しかったのが“わりばし木炭作り”。わりばし一膳を試験管に密閉し、“乾留”して木炭を作ったのだそうだ。一膳を木炭化するのに30分くらいかかったらしいが、その間ずっと、生徒一人ひとりがアルコールランプとマッチ箱を手に、ひたすらマッチをランプで点けては木ガスを燃やす……ランプで発火させると、マッチは通常よりずっと勢いよく燃え出すので、スリル満点きな臭さ満点の楽しい実験だったようだ。木炭化の度合いによって、水に沈んだり浮かんだり、電気を通したり通さなかったするが、良い炭というのは水に沈むのだと強調されていた。授業後の実験室には焚き火のような匂いが立ち込め、生徒たちの興奮の熱気と合わさってモンモンしていた。先生に「うちの近所に炭焼き小屋があるんですよ~」とお話ししたら、「僕の田舎には昔は炭焼き小屋がいっぱいありましたが、今どき住宅街に炭焼き小屋というのは珍しいですねぇ。きっと煙は地下に逃がしてるんでしょうね」とおっしゃった。なるほど~、かねてから不思議に思っていたが、やっぱり炭焼きに煙は付き物だよなぁ。それにしても、ほんのわりばし一膳でもものすごいスモーク臭なのに、家の近所の炭焼き小屋は、どうして煙も匂いもしないのだろう? 地下に逃がすという手があるとは知らなかったが、匂いまで??? 挨拶程度のお付き合いしかないのだが、今度是非その謎について訊いてみたいものだ。

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2009年10月18日 (日)

開成→麻布 説明会ハシゴ

Panph20091017Aris20091017   今日の感想を一言で言うと?の質問に「つかれた~」と即答した息子、確かに、私も疲れました。
 土曜日は、スケジュールの都合で息子と二人、午前中は開成中、午後は麻布中の学校説明会に行ってきた。どちらの学校も、黙っていても志望者多数の学校だから、説明会に対して危機感をもって臨むということはないのだろう、際立って工夫されたような感じはなく、ごくごく常識的な学校説明会だった。
 開成中学の先生方は、良くも悪くも学究肌なのか、あまり講演者相互の刷り合わせや聴衆への媚もなく、自己完結しているイメージだった。始まって10分もしないうちに、隣の息子が小さな声で「寝てもいい?」と聞いてきたときにはガックリきたが、こういう大人の話を辛抱強く聞ける力も開成には必要ということなのだろう。巣鴨と同じフンドシ遠泳があることにも驚いたが、もっと驚いたのは国語の教材。男子だけの学校だからこそ、教材に『4TEEN フォーティーン』や『ヴィヨンの妻』を取り上げられるのだろうが、ちょっと消化不良になりそうな気もしないではない。筑駒での『堕落論』にも驚いたが、教材選びにも校風が出るなぁ…と私立の味に舌を巻いた。「受験生の君へ」というリーフレットは、本当に受験生向けの文章になっていてとても良かった。それだけは真剣に読んでいた息子だった。
 麻布中学で印象的だったのは、創設者の江原素六先生の「青年即未来」という教育理念を強調されていたこと。生徒の卒論のボリュームや、麻布文庫なる教職員による執筆活動も面白いなぁと思った。今年の野球部員は9人しかおらず、「入部してもらえれば即スタメンです」という園長先生の言葉に、会場が爆笑していた。
 学校のすぐそばにある有栖川宮記念公園で少し遊んでから行ったのだが、日本庭園風の部分と、アスレチック風の部分と、図書館部分とがあって、かなりの敷地面積。広い公園がそばにあるというのは魅力的だ。
 どちらの説明会でも、息子はうつらうつらして眠たげだったから、さぞつまらなかったろうと思ったが「どっちも楽しそうだね」と言われて面食らった。まったく何を考えているのやら??? 楽しそう以前に、もっと勉強しなけりゃ、君には夢のまた夢であることを自覚せよ~!

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2009年10月17日 (土)

『こども論語塾』

Rongo20091015  数日前の夕刊に、安岡定子さんの「文の京 こども論語塾」というのが盛況で、本も出ていると書かれていた。木曜の午後、久しぶりにOAZOの丸善をブラブラしたので、試しに買ってみた。幼稚園や保育園児向けで、絵本以上に大きな字の本だったが、慣れない人が素読するには丁度よいようだ。
 著名な二十章が収録されており、この年になって読んでみても、なかなか胸に迫るものがある。人間って、孔子の頃から精神的には全然進歩してないような…という気にさえなる。
 孔子様からは、是非「仁」や「恕」(思いやりの心)を学んで欲しい息子に、早速見せてみた。どのへんに食いつくかなぁ…と興味深く待っていたら、
「あのさぁ、どうして孔子のセリフだけ“のたまわく”で、他の人は“いわく”なの? これって差別じゃない?」ときた!!! ぎょえぇ~予想外の反応。
「そりゃぁ孔子に敬意を表してそう読み下してるんだよ~。“おっしゃった”ってこと」と言ってはみたが自信がない。――― 中国では、親族の上下関係にものすごく厳しく、親族呼称もバラエティに富んでおり、年配の人を非常に敬うとは聞いているけれど、言語的な尊敬語みたいのはないんだっけ…?――― まさか息子に論語を読ませて、尊敬語について考えさせられるとは思ってもいなかった(汗)。
「“子曰”のとこはいいからさ、中身読んでよ、中身」と言ってお茶を濁す。
 まぁ、尊敬語やら謙譲語やらの充実している日本語だけれど、心がこもっていなければ「巧言令色、鮮矣仁」(こうげんれいしょく、すくなしじん)かもね~。

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2009年10月16日 (金)

我が家的アンサンブル

Saxophone_2 FoxbassoonFrench_horn    先日、長年吹奏楽で鳴らしていた友人がメールで、「Taracoはサックス、ご主人はファゴットかユーフォニウム、息子さんはホルンが向いている」と書いてくれた(画像はWikipediaより継承)。
 これを読んだ瞬間、私の頭の中ではもうメルヘンチックにファミリーコンサートの映像がリフレインして、すっかり夢見心地になってしまった。
 何を隠そう、ここ数年ずーっと、アルトサックスを買おうか買うまいかと迷っていたのである。楽器のことはよくわからないながらも、歌を歌うように主旋律を奏でるサックスが吹けたら、自分も楽しいし人を楽しませることもできそうな気がして。「わぁ~、そっか~、私ってサックスに向いてるんだぁ!」と俄然前向きになり、「よし! 短答試験に受かった暁にはアルトサックスを買おう!」と心に決めた(試し吹きして音が出せるかくらいはすべきかな?…でもサックスって、管楽器の中で一番簡単なのだそうだ!)。ジャズにもよし、クラシックにもよし、あ~、本当に吹けるようになったら素敵だなぁ~
 ファゴットやホルンは、どんな音色なんだっけ? 息子に「ホルンに向いてるって。あのカタツムリみたいなヤツ」と言ったら、ニヤニヤしていた。ちょうど、小学校でブラスバンド部の部員募集があったのに、私の勧めを一切聞き入れず、結局入部しなかった息子としては、肩身が狭かったのか。。。「ボク、音痴だしリズム感ないから…」というのが理由だったのだけれど、おそらくは休み時間にドッジボールができなくなるのが嫌だったんだろう。。。シンバルでもいいからさ、人生に一度くらい、自分の音が他の人の音と交じり合う心地よさを味わってみてもらいたいんだけどねぇ~
 それにしても、吹奏楽プロパーの方が展開してくれた、各楽器とその奏者の特質談はものすごく面白かった。楽器それぞれの良さや難しさや奏者との相性があって、“楽器占い”の様相も。ズボラでなんでも適当につまみ食いしたがる私とサックスの相性って、案外いいのかな~。一方息子のホルンは、金管楽器の中で一番繊細なのだとか! 細かいことをネチネチ気にする息子だが、“繊細”と思えば多少我慢できるかも(笑)。その他の楽器解説も本当に面白かったのだが、今度コンサートに行ったら、太ったフルート奏者ばかり探してしまいそうな自分が怖い。(太ったフルート奏者って滅多にいないのだそうです) いやいや、楽しいひとときをありがとうございました!

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2009年10月15日 (木)

無策よ、さらば

 民主党政権になり、バタバタバタと様々な政策転換が行われている。アフガンへの職業訓練など、国際政策のナイーブさを非難する声も聞かれるが、こと国内に関しては、ずいぶんとスピーディーに果敢に、挑戦的な変更を加えているように見える。
 「教員免許の更新制、10年度限り」という昨日の新聞記事には笑った。今春始まったばかりの制度だが、部外者が文科省の資料を読んだだけでも、「これでどんな最新知識が身につくの?」と疑問山積だったし、現場の先生方には非難轟々だったことを思えば、当然の成り行き。
 「羽田空港のハブ化」についても、一般市民で歓迎しない人は少ないのではないかと思う(成田からは怒号が聞こえるが)。羽田のハブ化以前に関西の三空港開設の無策ぶりは、自民党政治の退廃を象徴しているようで、尻拭いをせざるをえない後継者が気の毒になる。
 「年金通帳 来年度から」というニュースも、どうして最初からこういう方向で検討されなかったのか不思議なくらい。全国民に年1回定期便を送る手間や郵送料を考えたら、自主記帳してもらうシステムを開発する方が後々どれほど簡易化できるか。。。
 ダムの建設計画にしても日航の再建計画にしてもそうだけれど、どうしてここまで“場当たり的”な施策ばかり横行していたのだろう?と考えると、やはり「短期の利益ばかり気にする会計システム」と「単年度使いきりが前提の予算編成」が諸悪の根源ではないかと思える。もちろん、百年先・千年先を見据えるリーダーの不在もあるのだろうが。。。
 そんな中でのオバマ大統領のノーベル平和賞、私自身もプラハでの演説には度肝を抜かれたし、過去のしがらみやロビイストの意向を気にしない大胆でまともな彼の意思表明にはいつも心から賛同している。が、広島・長崎のオリンピック招致に“オバマジョリティ”とかいう言葉を掲げるのはやめて欲しい。というか恥ずかしい。日本は日本なりの立場で平和運動をする偉大な活動家を輩出しなければ、招致のイコンにはなり得ないと思う。
 いずれにしても個人的に希望するのは、場当たり的・対症療法的な実質無策よさらば!である。

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2009年10月14日 (水)

ほんわか振替休日

 世間の皆さんがお仕事の中、火曜日は運動会の振替休日だった。朝、遊びに来た友達と息子を前に、「二人でプールに行くとか、卓球に行くとか、公園に行くとか、その他行きたいところがあればどこでも連れて行くけど、何がしたいの?」と訊いてみた。本当は家でゲームをしていたい、と顔に書いてあるのだが、それは無視。
1_200910132_20091013   結局、物好きにも一昨日行ったばかりの公園を再訪することになった。てくてくと遠足気分で徒歩散歩。友達と一緒だと、家族だけの時とはずいぶん違う遊び方をするのが面白かった。飽きもせずに橋の上から池を眺めたり、石の上に鯉のエサを並べて鯉を地上におびき出そうと試したり……。しまいには池のカメを捕まえて遊び始めたため、これはマズイと止めさせてランチタイム。
3_200910134_20091013   隣の公園にシートを広げてお昼を食べ、サッカーやフリスビーをした。平日の公園には、孫を連れて遊びに来ているおばあちゃんが結構いて、「お母さんたちはみんな働きに出てるんだなぁ」と思った。頼れるおばあちゃんがいると、働くママさんはずいぶんと気が楽だろうなぁ~と想像した。かと思えば、同じ学校の兄弟3人連れの専業ママさんとも3組と出会い、「働くママさんも、子だくさんの専業ママさんも大変だぁ。それに比べて私の何と楽なことよ。もっと勉強に身を入れないとバチが当たるなぁ」と反省。そうは言いつつ、心地よい陽の光の下、なんともほんわか気分で過ごした振替休日だった。

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2009年10月13日 (火)

体育の日の清澄庭園

1_200910122_20091012   清々しく晴れた体育の日。本当に体育の日の晴天率って異常に高い。暑くもなく寒くもなくというグッドコンディションだったため、サイクリングと散歩を兼ねて清澄庭園に出かけた。気持ちいい陽射しと涼しい風、青空に浮かぶ真っ白な雲、広い池と濃い緑、たくさんの人が誘い出されるように集まって、庭園内はいつもよりずいぶんと賑っているような気がした。庭園の隣の公園では歩け歩け大会も開催されており、参加者のカラフルな装いが鮮やかだった。
3_200910124_20091012   清澄庭園での恒例作業といえば鯉のエサやり。立派に育った巨大な鯉がわんさわんさと泳いでいるので、お麩はいつもあっという間になくなってしまう。昨日も、結局3袋調達したにもかかわらず、ものの10分も経たないうちに、鯉や亀やカモの胃袋に収まってしまった。クレクレタコラ状態の鯉の口は、いつ見ても微笑ましい。日向ぼっこしたくなるのは亀も一緒なのか、みんな思い思いに石の上に這い上がって甲干ししていた。私たちもゆるりゆるりと園内を散策して、秋の好天を満喫したのだった。

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2009年10月12日 (月)

筑波大附属駒場 学校説明会

Koma20091011  塾の偏差値表によると、72超という驚異の頭脳集団 筑波大附属駒場。我が家には無縁の学校とは認識しつつも「まぁ、日本球児が甲子園を見学するようなつもりで説明会を聴いてみよう!」と、息子と二人で酔狂にも出掛けようと思っていた。が、いざ出発!という時になって「やっぱりボクはいいや」と留守番志願。毎度のらりくらりの息子である。
 四教科100点ずつの配点入試は、オールラウンド・プレイヤーにだけ許される狭き門。すべての教科をソツなくこなし、なお余力を残して個性的な活動をする男の子たちとは、一体どんな輩だろう? そんな子どもを教育する先生方はどんな人たちなんだろう? 物見遊山気分で受付を済まし、会場へ。4年生かな?と思えるような小さな子が結構いてビックリ。しかもその子たちの多くが、何やら問題集を解いている!(恐ろしい~)
 プログラムは以下の通り。
(1)濱本中学副校長(物理の先生)挨拶
(2)ビデオによる学校紹介
(3)学習について(土井教務部長)
(4)学校行事・課外活動等について(真梶生徒部長)
(5)入学者選考について(福田総務部長)
 以下、A4用紙にびっしりとメモしてきた内容の一部を抜粋しておこう。
 まず、教育目標は1996年に明文化したという「挑戦・創造・貢献」。伝統ある体育館は、東京オリンピックのときに東洋の魔女も練習したという年代モノ。農業学校の系譜から、今も日本で最も坪単価の高い田んぼで稲作実習をしており、収穫したもち米での餅つき会もあるそうだ。学業だけでなく、総合的な生きる力を重視しており、部活動や学校行事が活発。とは言え半端な総合力ではない。野球部で活動し、音楽会では指揮者、塾にも通わず大学に現役合格という御仁や、体育祭の実行委員長をやりつつ数学オリンピックの日本代表になったという御仁など、聞いているだけでタジタジしてしまう。ただ、先生も認めるとおり、入学時の体育偏差値は42くらいで、高校3年で56くらいまで向上する程度で、決してプロスポーツ選手を輩出できるわけではない、というところが天は二物を与えずでホッ。文化祭では演劇も盛んで、主演男優賞・主演女優賞は学内ではとても権威があるとか。かの野田秀樹さんも筑駒で主演男優賞に輝いたのだそうだ。体育祭は非常に種目が多く2日間ぶっ通しで行われるし、ロードレースも中学生4km、高校生8kmを走る。確かにかなり充実した行事と自治活動。
 ここまで学業以外の活動を重視するのは、過去の蓄積の学問を発展させるには、知性以外の感性が必ず必要だからとのこと。今は単なる受験勉強ばかりの小学生も、筑駒に入ったら本当の意味での勉強ができると思って欲しい、と自信をもっておっしゃっていた。土井教務部長さんは、会場の小学生に向かって「皆さんは、“大化の改新”と言えば、645年、中大兄皇子と中臣鎌足が…とスラスラ出てくると思いますが、筑駒の1年生は“大化の改新は本当にあったのか?”というような勉強をします」とおっしゃった。つまり、物事に対するスタンスや方法論を学ぶのだと。さすが天下の筑駒と唸った。
 笑ったのは保護者のネットワークについて。教育熱心な親御さんが多いのか、学校で少しでも変わったことがあると、緊急連絡網よりも速く、瞬く間に情報が保護者間に行き渡るのだそうだ。「まるで各家庭に筑駒専用の光回線が引かれているような感じ」とは真梶生徒部長さんの言。生徒たちはそんな恐ろしい情報網を通称“オバネット”と呼んでいるとか(笑)。
 とにかく“自由”な校風だが、違う見方をすれば“自由”が最も厳しい校則かもしれない、ともおっしゃっていた。決して面倒見のよい学校ではなく、生徒の自主性に任せて見守る姿勢が強く、親にとっては辛抱の6年間になるとのこと。どんな進路になろうとも、結局のところ親は子のことで辛抱が必要ということですね。
 帰宅して、息子に「説明会でまで問題解いてる子がいっぱいいたよ~」と話したら、「へ~、スゴイ人がたくさんいるもんだねぇ」と爺さんのような生返事をしていた。

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2009年10月11日 (日)

2009年運動会は白組勝利!

Undokai2009  土曜日の運動会は、途中で曇ったり雨が降ったりしつつも、競技種目は全種目きちんとでき、後半はすっきりと晴れた。息子の出場種目は、短距離走のほか、大玉おくり・棒倒し・組体操と、どれもなかなかの迫力だった。昨年とは反対の白組だった息子は、体育帽を白向きにかぶり、同じ色の生徒に声援を送っていたが、去年と違って余裕の勝利になるかと思われた。しかし、後半のリレー等でずいぶん赤チームが健闘し、結果は最後まで読めないまま閉会式へ突入。成績発表では、まず一の位、次に千の位、次に百の位ときて、最後に十の位を発表。
          赤組 白組
      一の位 6  7
      千の位 1  1
      百の位 0  0
そして… 十の位 7  8
うぉ~!と歓声が上がり、白組が飛び上がる…やった~♪ 1087対1076で白組勝利~! いやいやお疲れ様でした。一日中立ちっぱなしで応援した親たちも、閉会式の頃にはヘトヘト。両チームとも楽しく気持ちよく全力で頑張っていて、素敵な運動会でした。私が出場したPTA競技では、なんと我が5年生チームが優勝! ラベンダーの香りつきのシックなサシェケースを賞品にいただき大満足。
 子どもの成長とともに、種目の趣もずいぶんと変わっていくものだけれど、大きくなるにつれて、声をかけても他人のフリをされるのが一番痛い。可愛いお遊戯をしていた頃の彼はいずこ? 来年はさらに難易度の高い組体操をするんだなぁ…としみじみし、子どもの成長の速さを実感した。

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2009年10月10日 (土)

金木犀の奥ゆかしさ

 今日は、台風一過の晴天下で(と思ったら、なんだか寒いし雨も降りそうな空模様だけど)、息子の小学校の運動会。さすがに5年生ともなると、親の方もなんだか慣れてしまって、1,2年生の頃のようなウキウキ感やドキドキ感もなく、「息子の登場種目だけ見ればいっか…」くらいの気の抜けた応援団状態。自身が出場するPTA競技だけは、皆さんの足を引っ張らないようにがんばろう!
 運動会といえばお弁当。毎年変わり映えのしないメニューで息子には申し訳ないが、“運動すれば何でもご馳走理論”に基づいて、昨日も変わり映えしない買い出しに出掛けた。
 自転車で近所のスーパーの駐輪場に向かう途中、ふわぁ~っと金木犀の香りが漂ってきた。見ると、3~4メートルもあろうかという大きな木に、小さなオレンジ色のツブツブが見える。「わぁ、この木って、金木犀だったんだぁ!」……普段から見慣れた単なる街路樹で、取り立てて特徴もない地味な風情だったから、全然気付かなかった。そういえば例年、「あれれ?」というような所から不意に香りが漂ってくることが多い気がする。
 一年の大部分を地味に奥ゆかしく過ごし、清澄な秋空の下でだけ、突如として芳香を放ち人々を幸せな気分にする金木犀。今まで気付かなくってゴメンね~、そして今年もどうもありがとう~♪

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2009年10月 9日 (金)

NapsterとかWinnyとか

 10月8日、2006年12月の京都地裁での一審判決を覆し、Winny開発者に逆転無罪の判決が出た。遠目に眺めている事件だけれど、結審がとても気になるのは事実だ。
 2000年だったか、当時勤務していた出版社の先輩が、Napsterに関する本を企画し、私の周囲ではかなり話題になっていた。技術的におもしろいものだから、本もかなり売れるのではと見込んで、初刷は通常の書籍よりも多めだったと記憶する。しかしフタを開けてみると、Napsterのサービスに関心を持つ人は多くても、Napsterの技術に関心を持つ人はそう多くなく、本の売上は芳しくなかった。
 その後も、いろいろなファイル交換・共有ソフトが登場し、進化を続けているらしい。今回の裁判も“著作権侵害幇助”というお題目になってしまっているけれど、これぞまさに、アーキテクチャ設計者の思想に基づく、コモンズの捉え方に根ざす問題とも思える。そもそも、現在の著作権法の枠組みは時代にそぐわない、という流れの中での裁判というだけでも厄介なのに。
 もちろん結果的に見れば、極めて悪質な著作権侵害幇助をしてしまっているし、ソフトウェア開発者の自然な欲求として、とにかくたくさんの人に試してもらって、いろいろフィードバックしてほしい、という気持ちもあったと思う。著作権者の中にさえ、その権利にしがみつく人と、流通性の方を重視する人がいる。何をもって悪意の立証とするかは、デリケートすぎて私には到底わからない。果たして検察側は上告するのだろうか…?

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2009年10月 8日 (木)

ともだちコレクション

 昨晩は台風18号に備えてか、街は嵐の前の静けさだったが、今朝の4時前くらいから雨が激しく降りだした。今週の土曜日が運動会なのだが、この嵐をやりすごせば、台風一過の晴天となりそうだ。この台風で、各地に大きな被害が出ませんように―――!

 先日家に遊びに来た息子の友達F君が、DSの「ともだちコレクション」を持ってきた。まだ開封もしていない状態で持参し、うちで開けて遊び始めたので、息子も一緒になって脇から覗いていたのだが、その様子が面白くて笑ってしまった。
 初期設定を済ませた後、次々と“ともだち”を自作していくのだが、F君は自分自身を作った後、まずは息子を作り、妹を作り、もう二人男友達を作った。キャラクターを作成すると、誕生日や血液型を入力し、好みや性格付けまで行う。それらを総合して“だいたいどんな人”かを示す文章が表示されるのだが、それを読んでまずはゲラゲラ。
「当たってる当たってる~、ボク、マイペースだもんね」
「お~、負けず嫌いだって、うんうん」
「へー、言われてみれば、道にはずれたことはしないかもね」
などなど、自分の分身の寸評に一喜一憂。そこからはもう悪ふざけのオンパレード。
「次、誰作る?」
「かわいい女子だけ作らない?」
「おっ、いいねぇ」
「じゃぁ、KとMとHとか?」
「だねだね、あいつら人気あるよね~、あとRかな」
「どんな顔だっけ?」
「えーっ、眼はもっとキリっとしてない?」
「そんなに太ってないだろー」
なんだか、セクハラまがいの発言を繰り返しながら、気になる女の子を作る作る。そのうち、それらの子たちにご馳走したりプレゼントをあげたりするうち、息子キャラがKちゃんに告白を始めたらしい! Kちゃんは、彼らの話によると、学年のマドンナ的存在らしい(「誰にでも優しくて明るくて、勉強も運動もできるんだよ」とはF君の言)。
「どうなるどうなるどうなる~?!」
「えー、嫌だ絶対嫌だ! 付き合いたくない!」
………
「…ごめんなさい」
息子、ふられた~~~! ゲームの中とはいえ、ふられたのはちょっと心外だったような顔をしつつも、友達の手前、
「あ~よかった~、付き合うことになったらどうしようかと思ったぜ」
と強がりを言っていた。
 そんなこんなで、かなり笑えるDSソフト「ともだちコレクション」。現実とリンクさせて遊ぶゲームって、意外な楽しさがあるらしい。

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2009年10月 7日 (水)

のどかな話と、シャープじゃない話

 先日、夫が出張で筑波の高エネルギー加速器研究所に行ったときの話。駅からバスに乗らなければ行けない場所にあるため、夫もバスに乗ったのだそうだ。乗ってから、お財布の中に1万円札と小銭70円しかないことに気付いた夫。運転手さんに両替を頼んだのだが、あいにく崩せるお金を持ち合わせていなかったのだそうな。困った顔をしていたら、運転手さん曰く「帰りもバスに乗るんですよね? そしたら、その時に倍払ってくれればいいですよ」――― ということで、往路は運転手さん同意の上で無賃乗車したのだとか。
 研究所でお昼を食べた際に1万円札は崩れたので、復路は当然倍額の運賃を支払って帰ってきたのだが、その話を聞いた息子は「へ~、そんなことできるんだ」と感心していた。そのバスは旧式だったので、SuicaやPasmoも使えない古い型だったとかで、確かに今どきちょっと珍しいのどかな話だな、と私も思った。
 何につけても、人の良識とか善意を全面的に信じた設計というのをしづらくなっている昨今、セキュリティ管理の高さをウリにする傾向は高まるばかりだけれど、それにつれて、こういうちょっとのどかでいい話というのは少なくなるのかもしれないなぁ…とぼんやり思った。

Sharp20091004  一方、ユーザーフレンドリーな見地から、時代とともにマニュアル要らずの設計が心がけられるべきと思っているのに、それに逆行するかのようなものを発見した話。来週からハワイ出張の夫が、アメリカでも使える携帯に換えたのだが、Sharp製のその携帯のマニュアルを見て驚いた。小さな字でびっしりと書かれた分厚いマニュアルがついていたからだ。極めて多機能化している携帯だから、マニュアル要らずというわけにはいかないとは理解しつつも、もうちょっとマニュアルの編集を工夫して、「絶対読むべき部分」と「読まなくてもいい部分」をはっきり分けるなど、ユーザーの精神的負担を軽くするべきじゃなかろうか?と思った。加湿器兼空気清浄機で大ヒットを飛ばしたシャープだが、携帯のマニュアルに関しては、ちょっと“目のつけどころがシャープ”じゃなかったような気がした。

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2009年10月 6日 (火)

「科学における情報の上手な権利化と共有化」

 月曜日、東大であるシンポジウムが開かれた。パテントサロンというWebサイトで告知されていたのだが、その参加メンバーを見て垂涎。「日米の知的財産権法の大家、東京大学名誉教授 中山信弘、ハーバード大学教授 ローレンス・レッシグと、国立国会図書館長 長尾真が講演します。」と書いてあったからだ。中山先生のお名前は、今勉強中の講義の中で聴かない日はないほど頻繁に登場するし、レッシグ氏の本は2冊読んだけれど非常に刺激的な内容だった。そして長尾氏のことは、以前行われた山形浩生氏との対談を何かのサイトで読んで、「ずいぶん先進的な人が国立国会図書館長をやられてるんだなぁ」と感動した記憶があった。10時から16時40分という長時間のustreamによるリアルタイム配信だったが、聞ける限り聞いてみようと思ってパソコンの前に陣取った。 以下、メモをすべてまとめると膨大になってしまうので、簡略化して自分用備忘録として。

●午前の部
・開会挨拶:高木利久氏(ライフサイエンス統合データベースセンター)
・司会進行:野口祐子氏(クリエイティブコモンズ ジャパン、弁護士)
・「デジタル科学への最後のステップ」:大久保公策(国立遺伝学研究所)
・「Copyright in the Digital Age & Its Impact on Scientific Data Sharing」
  :ローレンス・レッシグ(ハーバード ロースクール教授)
・「デジタル時代の著作権とイノベーション」
  :中山信弘(東京大学名誉教授)
・Q & A(8名の方が質問)

 午前の部の最初の、大久保氏のプレゼンは、本シンポジウムの問題提起の具体例として非常に面白かった。ご自身が構築されたデータベースを買いたいというアメリカのバイオベンチャーからの申し出や、ご自身の研究成果の公開を阻害する出版界の著作権の縛りという、わかりやすい事例紹介だった。日本が大学の独立行政法人化で「科学からも知財を」という流れになっていた頃、アメリカでは国主導でデータの共有化プロジェクトの流れが作られていたという皮肉は、日本の底の浅さを感じさせられて恥ずかしかった。
 レッシグ先生の講演は、同時通訳がWeb上では聞けなかったので、大半を想像で補わざるを得なかったが、現在の研究テーマが「立法過程における倫理哲学」とのことで、私の関心とドンピシャで嬉しかった。Filmなどに代表される著作権処理の難しさが、科学研究にまで及んでおり、科学者もこの問題にアテンドしてほしいという話はよくわかったし、クリエイティブコモンズの活動がIPに反するものでなく、債権者の裁量に応じたシェアリングシステムなのだということもわかったのだが、“部屋にいる象の存在に気付かねばならない”という比喩の意味がよくわからず残念だった。かのレッシグ先生が日本の“同人誌”にも触れていらっしゃったのには笑った。
 中山先生の講演は、現在の著作権法改正があまりに難しく追っかけ作業に追われているため、タイトルの“イノベーション”の方にまで話が及んでいなかった気がした。大家ご自身が、「著作権法の根幹たる創作意欲の源泉は、経済的なものでは測れない」とおっしゃっていたのが興味深く、現在の著作権法がいかに時代とミスマッチであるか、早急にフェアユース規定を立法化すべきだと考えておられるかが実感された。
 質疑応答は、せっかくの錚々たるスピーカーに対するにはちょっと現実的すぎる質問ばかりで、もっと本質的な質問を投げる人がいてもよさそうなものなのに…とがっかりした。文化面と産業面等、法制を複線化すべきでは?という質問は、専門家の間でも議論されていると知り勉強になった。中山先生がコミケの世界を“侵害の巣窟”と呼びつつも、文化の創造という観点からは認めていらっしゃるのも面白かった(実際に即売会に足を運ばれたというが、想像できない~!)。

●午後の部
・司会進行:大久保氏
・「公表したものは共有財産」:長尾真(国立国会図書館)
・「情報の共有と独占について」:末吉亙(末吉綜合法律事務所)
・「OECDデータアクセスガイドラインおよび欧州におけるデータアクセス推進政策動向」
 :深作裕喜子(INNOVMOND)
・パネルディスカッション

 午後の部は、最後まで聞くことはできなかったが、パネルディスカッション前までの講演は聞くことができた。主に、スピーカーそれぞれの分野での情報に関する問題提起のような形で、国立国会図書館での文献公開の取り組み、ライフサイエンスのデータベース統合に関わった弁護士の立場からの契約の問題、OECD加盟国間での国をまたぐデータアクセスの難しさなどが紹介された。“本”と“科学”にまつわる長尾氏のお話が、私にとっては最もシンパシーが湧いた。末吉氏のお話では、まさに法律に基づいた契約が、今後は科学基盤整備の前段階で重要になるのを実感させられた。深作氏の取り組みは、データ共有の理想と、国家間の利益確保の刷り合わせがいかに難しいかを象徴しているようだった。Sci generia権というのは今回初めて聞いた言葉だったが、科学情報分野では知っておかなければならないようだ。

 初心者には難しい話が多かったが、知財だの著作権だのといっても、国をまたいだ議論が必須になっているのだなぁと考えさせられた。本来国境のない科学活動が、ずいぶんと国の体制に縛られているのも不本意ながら考えなければならない点だとも実感した。個人的には、Googleブックの問題に関する各人の考え方を聞かせて欲しかったと思う。リアルタイム配信してくださった主催者の方々に感謝。

 

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2009年10月 5日 (月)

ナターシャとカブッキー

Cat20091004  ここ数ヶ月、我が家の近所に居ついていた2匹の猫がいた。一匹は黒白のブチ、もう一匹はトラ。ご近所さんに聞いたところによると、黒白の方は以前どこかの家で飼われていた雌猫で、去勢もされているのだが、何かの事情でノラになったらしいとのこと。おとなしくて悪さをしないせいか、誰彼となく面倒をみていたら、すっかりこの地域に居ついてしまったのだ。
 そしてこのたび、近くで駐車場経営をしているお家の方の呼びかけで、この2匹を“コミュニティ猫”として地域ぐるみで面倒みることと相成った。黒白の雌の名前がナターシャ、トラの雄の名前がカブッキー(すごい取り合わせの名前だが、夫婦らしい)。特にいつも見かけるナターシャの方は、みんなから「ナッチャン、ナッチャン」と呼ばれて可愛がられている。うちの家族の面々に対してはまだ少し警戒が解けず、遠目から観察されている状態だが、徐々になついてくれるかな?

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2009年10月 4日 (日)

筑波大附属中学 学校説明会

 土曜日は、茗荷谷から徒歩10分ほどのところにある筑波大附属中学の学校説明会に行ってみた。ドアtoドアなら40分ほどなのだが、文教地区の素晴らしい環境にある上、街自体がきれい、敷地がものすごく広い、緑も多くてとにかくゆったりしている。一目見てすっかり気に入ってしまった。
 講堂は保護者や小学生で満杯になり、座れない人も多数。例年5.5倍ほどの倍率だそうだが、男女合わせて約70人しか募集しないのだから無理もない。説明会が始まるまでの待ち時間、壇上のスクリーンには学校生活の様子を編集した見事なスライドショーが洒落たBGMとともに流されていてサービスも満点。
 最初は、学校長の藤堂良明先生から、121年にわたる学校の沿革や、教育方針などについてのお話しがあった。すっかり一般名詞化した“修学旅行”という言葉は、当校が1894年に使い始めた言葉なのだとか。その後、数人の先生方が入れ替わりながら、教育活動や教務内容について説明してくださった。「啐啄同時(そつたくどうじ)」「強く正しく朗らかに」という校訓の紹介や「自分のことは自分でやった上で、余力を残し、その余力で人のために尽くす」などという教育目標にも触れられた。
Tsukufu20091003  特徴的なのは入試。なんと試験科目は8教科! 国語・理科の2科を50分で解き、算数・社会の2科を50分で解き、音楽・図工・家庭の3科を30分で解いた後、午後には体育の実技検査があるとのこと。配点割合は国・算が10、社・理が5、音・図・家が2で体育が3。国語と音楽ではヒアリングもあるという。前後期制で土曜日の授業は隔週。体験学習も非常に多く、年間を通して全国からたくさんの先生方が見学に来るほど、授業内容も充実しているらしい。学校案内のパンフとDVDを1500円で販売していたので、買ってきて息子に見せてみた。「学校が広いと、気持ちがゆったりするよね」と、久々に意見の一致をみた。この環境で、義務教育期間の授業料はタダだなんて、信じられない! 中学生の間は、共学校の特色として、女子の方が男子よりも存在感があって校内を統治しているように見える。これは慶應中等部の印象と同じで、筑波大附属でもやたらと女子の方が目立っていた気がする。当校は、高校進学の際、内申と内部テストを総合して8割ほどに絞られるとのこと。そういう意味では通常の中高一貫より厳しいわけだけれど、中だるみせずに済む良い方法と言えなくもない。
Dango20091003  夜、中秋の名月を見た後、月見だんごを食べながらやっとこ息子から聞き出した嗜好としては、「学校はきれいな方がいい」「共学でも男子校でも別にどっちでもいい」「廊下や階段が広い方がいい」「人数は多いよりは少ない方がいい」とのこと。以前のゼロ回答に比べれば、多少条件が出るようになってきた。この調子で条件が増えていけば、漫然とした学校めぐりをせずに済むようになるかな?

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2009年10月 3日 (土)

何事もむずかしいぃ~!

 2016年のオリンピック開催地を決めるコペンハーゲンでの投票を見守った。我が家の面々の予想は、夫がシカゴ、息子が東京、私がリオだった。1回目の投票でシカゴが敗れ、2回目で東京が消えた。そして決まった開催地は……「リオ」(Bingo)!!! プレゼンテーションにはPassionが最も必要、と語られていたけれど、何事もなかなか万人の思い通りには運ばない。オリンピックに出場するのも大変だが、開催地になるのも難しいものだなぁ。

 もしも東京招致に成功したら、6年間ほど夢をみられる!と楽しみにしていたが、名古屋・大阪に続きまたも落選。やはり粛々と日々の努力を続けて、夢は自分で掴み取るべきか。息子にも、せいぜい一所懸命勉強してもらいたい。
 息子が通う塾のカリキュラムは非常によくできていて、いわゆるスパイラル形式というのか、易しい問題から徐々に難しくなる道筋に“流れ”を感じて心地よい。だから、塾に全出席して集中して取り組んでいれば、自ずと力がつくだろうと信じている。
 しか~し、先日またいつもの気まぐれで算数の「通過算」の授業を欠席してしまった息子。いつもならそれでも、難しそうな問題を2~3問解いて解説を読めば、本人だけである程度は解決していた。今回の欠席分もそれで大丈夫かと思って見ていたら、どうも頭を抱えている。今回のテーマの“流れ”は、「通過(基本)→通過(応用)→すれちがう(基本・応用)→追いこす(基本)→追いこす(応用)」と進むのだが、どうもいつもより難しくなる度合いが高かったらしい。仕方なく私も目を通してみたのだが、“相対速度”の概念を小学生が納得する形で伝えなければならず、解説だけ読んでもサッパリわからない。
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 鉄道線路と並行な道を、毎時5.4kmの速さで歩く人と、毎時10.8kmの速さで自転車で進む人がいます。2人の後方から来る列車が、歩く人を30秒間で、自転車の人を40秒間で追いこしました。列車の速さは毎時何kmですか。(自転車の長さは考えません)
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 算数の問題だからもちろんいろんな解き方ができるのだけれど、塾の先生は“相対速度”について、どうやって小学生に説明したんだろう??と興味津々になった。「距離÷時間=速度」という公式で感覚的に解ける子はたくさんいそうだけれど、理屈を説明しようとするとすごく難しい気がするのだけれど。。。手をかえ品をかえて説明しても「なんとなくはわかるんだけど…」とスッキリしない様子。
 私が怖いなぁと思うのは、似たような問題を繰り返し解いていると、理屈がわからなくてもなんとなく形式的に解けるようになってしまうこと。息子も時々、理屈を考えるのではなくて、「このパターンの問題の解き方はどうやるんだっけ…?」と記憶を探るようなそぶりをする。せっかくのスパイラルも、パターン記憶の道具になってしまっては形無しだ。この問題、息子はまだちゃんとわかってないみたい。私も、小学生が納得するような説明が思い浮かばない。こういう問題に当たると、方程式の偉大さを実感するし、小学校の先生の大変さもしのばれるというものだ。私が小学生の頃は、教科書の基本問題だけで満足して遊び回っていたものだけれどなぁ~。

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2009年10月 2日 (金)

アルバイトの成果

Garden20091001  昨日の都民の日、実家にアルバイトに出掛けた息子は、庭の草むしり一籠を1時間半かけてやり、その後部屋の片付けの手伝いまでやり遂げ、なんと時給三千円ほどの成果をせしめた。なんとも甘い雇い主。
 日頃土いじりなどしないから、ダンゴムシをいじくったり毛虫を退治したり、ハチや蚊の大群から逃げ回ったりと、仕事以外に費やした時間の方が長かった気もするが、モンシロチョウやクロアゲハやきれいなガやカラスなどに囲まれて、庭のミカンやサツマイモの葉っぱを眺めながらの草むしりは、それなりに気持ちよさそうだった。前日の雨のために適度に湿った土は、雑草抜きには最適だった。全部で三籠分ほども抜いたので、実家の庭も散髪後のようなサッパリ感だった。
 慣れない仕事で足腰がかなり疲れたが、帰路にはビックカメラに立ち寄って、その日の稼ぎはあっという間に「イナズマイレブン2 脅威の侵略者~ブリザード~」に注ぎ込まれてしまったのだった。あ~あ。

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2009年10月 1日 (木)

都民の日

 今日は都民の日。仕事人には関係ないが、公立学校はお休み。例年は科学技術館に行くことの多かった息子だが、今年はなんと、アルバイトに行きたいという。
 先日の敬老の日に、いとこと一緒におじいちゃんおばあちゃんの肩揉みをしておこづかいをいただいたのに味をしめ、「あのさぁ、木曜日、アルバイトに行ってもいい?」と実家に電話していた息子。どうやら、欲しいゲームソフトがあるのにお小遣いだけでは足りないらしい。実家の両親の悪い癖で、いつも孫が遊びに来ると「畑の石ころ拾いは1個10円、雑草抜きは一山100円、肩揉みは5分100円、廊下拭きは往復30円……」などと、いろんな仕事に相場をつけて提示するものだから、孫たちはお小遣いがピンチになると実家に行きたがる。現金な孫どもだ。
 ……ということで、私もまた勉強を中断して付き添い外出。Beatlesリマスターのために、こっちがバイトしたいくらいなんですけどぉっっっ 果たして本日の息子の稼ぎはいかほどになるのか???!

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