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2009年10月12日 (月)

筑波大附属駒場 学校説明会

Koma20091011  塾の偏差値表によると、72超という驚異の頭脳集団 筑波大附属駒場。我が家には無縁の学校とは認識しつつも「まぁ、日本球児が甲子園を見学するようなつもりで説明会を聴いてみよう!」と、息子と二人で酔狂にも出掛けようと思っていた。が、いざ出発!という時になって「やっぱりボクはいいや」と留守番志願。毎度のらりくらりの息子である。
 四教科100点ずつの配点入試は、オールラウンド・プレイヤーにだけ許される狭き門。すべての教科をソツなくこなし、なお余力を残して個性的な活動をする男の子たちとは、一体どんな輩だろう? そんな子どもを教育する先生方はどんな人たちなんだろう? 物見遊山気分で受付を済まし、会場へ。4年生かな?と思えるような小さな子が結構いてビックリ。しかもその子たちの多くが、何やら問題集を解いている!(恐ろしい~)
 プログラムは以下の通り。
(1)濱本中学副校長(物理の先生)挨拶
(2)ビデオによる学校紹介
(3)学習について(土井教務部長)
(4)学校行事・課外活動等について(真梶生徒部長)
(5)入学者選考について(福田総務部長)
 以下、A4用紙にびっしりとメモしてきた内容の一部を抜粋しておこう。
 まず、教育目標は1996年に明文化したという「挑戦・創造・貢献」。伝統ある体育館は、東京オリンピックのときに東洋の魔女も練習したという年代モノ。農業学校の系譜から、今も日本で最も坪単価の高い田んぼで稲作実習をしており、収穫したもち米での餅つき会もあるそうだ。学業だけでなく、総合的な生きる力を重視しており、部活動や学校行事が活発。とは言え半端な総合力ではない。野球部で活動し、音楽会では指揮者、塾にも通わず大学に現役合格という御仁や、体育祭の実行委員長をやりつつ数学オリンピックの日本代表になったという御仁など、聞いているだけでタジタジしてしまう。ただ、先生も認めるとおり、入学時の体育偏差値は42くらいで、高校3年で56くらいまで向上する程度で、決してプロスポーツ選手を輩出できるわけではない、というところが天は二物を与えずでホッ。文化祭では演劇も盛んで、主演男優賞・主演女優賞は学内ではとても権威があるとか。かの野田秀樹さんも筑駒で主演男優賞に輝いたのだそうだ。体育祭は非常に種目が多く2日間ぶっ通しで行われるし、ロードレースも中学生4km、高校生8kmを走る。確かにかなり充実した行事と自治活動。
 ここまで学業以外の活動を重視するのは、過去の蓄積の学問を発展させるには、知性以外の感性が必ず必要だからとのこと。今は単なる受験勉強ばかりの小学生も、筑駒に入ったら本当の意味での勉強ができると思って欲しい、と自信をもっておっしゃっていた。土井教務部長さんは、会場の小学生に向かって「皆さんは、“大化の改新”と言えば、645年、中大兄皇子と中臣鎌足が…とスラスラ出てくると思いますが、筑駒の1年生は“大化の改新は本当にあったのか?”というような勉強をします」とおっしゃった。つまり、物事に対するスタンスや方法論を学ぶのだと。さすが天下の筑駒と唸った。
 笑ったのは保護者のネットワークについて。教育熱心な親御さんが多いのか、学校で少しでも変わったことがあると、緊急連絡網よりも速く、瞬く間に情報が保護者間に行き渡るのだそうだ。「まるで各家庭に筑駒専用の光回線が引かれているような感じ」とは真梶生徒部長さんの言。生徒たちはそんな恐ろしい情報網を通称“オバネット”と呼んでいるとか(笑)。
 とにかく“自由”な校風だが、違う見方をすれば“自由”が最も厳しい校則かもしれない、ともおっしゃっていた。決して面倒見のよい学校ではなく、生徒の自主性に任せて見守る姿勢が強く、親にとっては辛抱の6年間になるとのこと。どんな進路になろうとも、結局のところ親は子のことで辛抱が必要ということですね。
 帰宅して、息子に「説明会でまで問題解いてる子がいっぱいいたよ~」と話したら、「へ~、スゴイ人がたくさんいるもんだねぇ」と爺さんのような生返事をしていた。

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