国立博物館 庭園開放
金曜日は、昼過ぎから上野の国立博物館へ行った。このところどうも運動不足気味だったため、母を誘って庭園開放の部分を歩き回ることにしたのだ。イチョウが真っ黄色に色づき、もみじやかえでも深紅に染まり、時折雲の切れ間から陽射しが差し込んで、気持ちのよい午後だった。
母は70歳以上なので、博物館も美術館も無料! 私が「うっらやましぃ~! 私が70歳以上になったら、毎日遊びまわっちゃうな」と言ったら「へ~。お母さんはこの年になっても一人で喫茶店とか入ったことなくて、誰かが一緒じゃなきゃ外出はイヤだわ」と言う。えーっ?! 母ってそんなタチだったっけ??? 時々「タクシー、一人じゃ乗れません」という女性に会うことがあって驚くが、母にもそんな面があったんだ! 私なぞ、国内なんていざ知らず、ニューヨークもハリウッドもモンマルトルも一人で歩き回っていたけれど、そんな話をしたら母は卒倒するかな?
庭園をさんざん歩いた後、もうちょっと歩こう!ということで、本館の中にも入ってみた。日本ギャラリーには、縄文時代から江戸時代までの様々な美術品が時代順に並んでおり、広い空間を贅沢に占拠する品々でひっそりしていた。兜や甲冑の展示を見て「あぁ、現代の男に飽き足らない“歴女”が増えてるみたいだね」と私が言ったら、「でもね、戦国武将にあこがれて“歴女”なんて言われてる人こそ、そういう男性には尽くせないものよ」と母が言った。そうかもしれないな、と思う半面で「きっとあの人たちは、自分がああいう風に生きたいんだと思うな」とボソリと言ったら、「あーっ! きっとそうなんだね!」と妙な相槌を打たれて笑い合った。
昔観て気に入っていた長次郎の“黒楽”もしっかり鎮座していて嬉しかったが、以前より肉薄に感じられたのは気のせいか? 相対的に私が肉厚になっただけだったりして……と思った瞬間、あ~もっと歩かねば!と冷や汗が出た(苦笑)。
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