巨峰事件と第二巨峰事件
我ながら情けなくて笑ってしまうのだが、巨峰事件にからむ短答問題を毎度毎度見事に間違える。後から解説を読むと「常識的に当然」と思えるのに、なぜかいつも反常識的な解答をしてしまう。苦手意識が先行して、構えすぎてしまうらしい。わかりやすい4つの選択肢を列挙して、今後は絶対間違えないぞ!と気合を入れておこう(笑)。
□ 指定商品を「ぶどう、その種子、乾ぶどう」とする登録商標「巨峰」と同一の文字よりなる標章を「ぶどう出荷用包装資材」に普通に用いられる方法で表示しても、商標法第26条1項2号により、商標権の効力は当該標章には及ばず、当該標章の使用の差止請求は認められない。→○(指定商品の普通名称との認識)
□ 商品の運搬用のダンボールの側面に、その商品の商標権者の承諾なく登録商標を付したとしても、商標権の侵害とはならない。→×(包装に商標を付する行為は使用に該当)
□ 「包装用容器」を指定商品とする登録商標の文字構成がブドウの品種名と同一である場合において、見やすい位置にブドウの品種名を大きく表示したブドウを販売するための段ボール箱を当該品種のブドウを生産する者に販売することは、当該登録商標の商標権を侵害する。→×(容器そのものの出所表示には該当しない)
□ 「紙製包装用容器」を指定商品とする登録商標「巨峰」を段ボール箱の見やすい位置に見やすい形状で大きく表示した場合でも、段ボール箱の内容物としてのぶどうの一品種の商品名を普通に用いられる方法で表示する商標であるときは、商標法26条により当該商標権の効力は及ばない。→×(26条に依拠してはいない、商標的使用態様でない)
これらの、最初と最後の選択肢が要注意。法的根拠の厳密さが痛い!
【商26条1項2号】当該指定商品若しくはこれに類似する商品の普通名称…を普通に用いられる方法で表示する商標 には商標権の効力は及ばない。
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