待機時間の奇遇!
先日、息子が初陣を果たした。そしてそれは、私にとっても初の緊張の半日となるはずだったのだが…。
中学受験では、子どもの受験中、親はたいていどこかで待機する。もちろん、家に戻る人・近所のファミレスや喫茶店やネットカフェ、果てはエステに駆け込むような親御さんもいると聴いていたが、学校が準備してくれる待合室で待機する人が多数派だと思う。「あの場の、戦々恐々とした雰囲気が苦しかったよー」という卒母さんの声をよく耳にしていたため、待機の時間が、私にとっての一番の懸案事項だった。
当日、校門の所で息子と別れ、後姿を見送りながら「がんばれよ~」と心の中で声をかけ、待合室である体育館へと踵を返そうとしたその瞬間―――
「あのー、もしかして(旧姓)Taracoさんですか?」
と声をかけられた。その人は大きなマスクをしていたので、顔がすぐには認識できなかったのだが。。。
「はい、そうですが…?」
と応え、まじまじとその人を観察していると、
「やっぱり!? 私、旧姓KFです!」
とやや興奮気味に自己紹介された。えーーーーーっ?!!!!!
なんと、高校2年のときに同じクラスだった“おK”ではないか! もうそれからはすっかり同窓会状態(笑)。戦々恐々とは裏腹に、なんともなつかしい人との再会で、涙は出るわ、思い出話に花は咲くわで、息子が受験中だということも忘れるほどの豹変ぶり。「高校時代と全然変わらないから、すぐわかった」と言われたときには、喜んでいいのかちょっと複雑な心境だった。
卒業以来だった彼女は、大学卒業後に勤めた会社で社内結婚して寿退社し、今は二人の男の子のお母さん。この日は次男坊の受験だったそうで、お兄ちゃんはすでに都内の私立中学へ進学しているとのこと。片道1時間半の通学の上、「今週は“寒稽古”というのがあって、早朝登校するもんだから、4時起きでお弁当作りなんだぁ~」とこぼしていた。「3年の時はクラス違ったのに、ディズニーランドに卒業旅行行ったよね?」とか「息子のソフトボールクラブの付き添いしてたら、Taracoのことをよく知ってるお母さんと一緒になったよ」とか、「○○ちゃんは誰よりも早く結婚して子持ちになったんだよ」とか、なつかしい話のオンパレード。気づくと、受験番号順の退出時間を迎えていた。「お互いこの受験をしっかり乗り切って、落ち着いたら同窓会しよう」ということにしてお別れ。
こうして、私の最初の恐怖の待機時間は、予想していたのとはまったく違う、心温まる時間となったのだった。(別のシーンで出会えたらもっとよかったのは確かだけれど)。世の中、ホントーに狭いなぁ。
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