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2011年1月24日 (月)

待機時間の読書

 千葉の二校受験が終わった。その間、再び私には「待機」という時間が与えられたわけだ。埼玉のときは、奇跡の再会を果たした高校の同級生と四方山話に花を咲かせたのだったが、今回はさすがにそうした出会いもなく。
 一校目のときは、喫茶店やファーストフードの店が多い地域だったため、会場を離れてコーヒー片手に読書することに。待機のお供は、東野圭吾さんの『使命と魂のリミット』。“使命”という言葉が心地よい、読後感のいいミステリーだった。あいかわらずのよみやすい文章と、多作なのに尽きない面白さに舌を巻いた。ちょうど、息子の苦手な社会科が始まる時間に、物語の山場である大動脈瘤の手術が始まって、現実と架空の両世界でドキドキさせられた。しかも止めようと思っても涙が溢れてきてしまい、文庫片手にティッシュで涙をぬぐう変なオバサンになっていた…。会場に戻る前に全部読み終えてスッキリできたのでよかったが、「待機時間の読書は、笑える話の方がいいかな~?」と思った。
 で、二校目では森見登美彦さんの『夜は短し歩けよ乙女』を持参。以前から気になっていた本だった上、“キュートでポップな恋愛ファンタジーの傑作!”という謳い文句を見せられて、「ちょうどいいかも」と思ったのだった。読み始めてしばらくは、まるで講談を聴くかのような文体に慣れず、「マズッたか?!」と思いきや、読むごとにスルメのように味が出て、ズンズン惹きこまれていった。魑魅魍魎の乱痴気宴会の最中、ふと珠玉の至言に出逢うような不思議な魅力にあふれた本だった。こちらでも結局笑い泣きさせられて、私の千葉での待機時間は“目から塩水”のひとときになった。
 どちらの本とも、なんとなく映画化&アニメ化されそうな予感。。。
 いずれにしても、絶好の読書タイム。2月の頭には、何をお供にしようかなぁ~

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