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2011年8月11日 (木)

「コクリコ坂から」

20110810 吾朗監督、BravoBravo!! 「アリエッティ」を飛ばして拝見した久々のジブリ映画。私の年代にはジャストミートな構成で、味わい深く堪能致しました~。
 前の晩に、NHKでやっていた宮崎駿さん×吾朗さんの「ふたり」というドキュメンタリーを観て、即座に観に行くことにした。「ゲド戦記」のときは“担ぎあげられて気の毒に…”と思った吾朗さんが、今回は“なんか本気だ”と感じたから。二世の辛さを十二分に体感してなお、開き直って“ボクはボクなりにアニメが好きなんだよ”と言っているかのようだったから。。。私は以前、吾朗さんの母・朱美
さんが書いた吾朗さんの成長記的な本(『ゴローとケイスケ』、すでに絶版)を読んだことがあり、“今回の作品を観て、お母様が一番ホッとされたかも…”とも感じた。
 正直、素人の私には、吾朗さんの“監督”がよかったのか、駿さんの“企画・脚本”のなせる技なのか、今回の感動の由来がよくわからない。アニメ特有の、スタッフ&キャスト全員の相乗効果がうまいこといったんだろうと思うけれど、吾朗監督が俊君と海ちゃんとカルチェラタンを好ましく思っているのは伝わってきた。好ましいものに自然に寄り添ってみたら自由に動いてくれた…そんな作品なのかも。
 昭和40年代のなつかしアイテムに心騒がせ、出生の秘密にドキドキし、青春まっただ中の港南学園の生徒たちを微笑ましく思い、カルチェラタンの行く末をハラハラ見守り、我が道をゆく女性たちに元気をもらって、あっという間の91分だった。ストーリー自体はベタなのに、それをベタと感じさせないテンポよい構成だった気がする。
 また、忘れていた民主主義の可能性をちょっぴり思い出したりもした。支持不支持何%と、毎日のように数字が躍るニュースだけ見ていると麻痺してきてしまうのだが、肝心なのはその推移と、それを促した人たちの活動内容なんだよな~。
 いずれにせよ、映画を見始める前に抱いていた“宮崎二世”とか“ジブリ”とかいう縛りをすっかり忘れるくらい、のめりこんで観ることのできる作品だった。ありがとうございましたー。
(残念だったのはパンフ。もっと拾い上げるべきポイントはいろいろあったと思うのだけど。。。映画ファンにとっては、パンフは作品堪能の道しるべなわけで、もっと作り込んで欲しかった……!)

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