実務家講演会視聴
一昨年の今頃は佐藤辰彦先生の講演を聴いたが、木曜日、久々に「実務家講演会」のWeb視聴ページにアクセス。夏休み明けはどうしてもモチベーションが下がっているから、アクセスするのも同じような時期になる(苦笑)。再生スピードを上げて、3時間ほど。
1つは、以前にも別のご講演を聴かせていただいた下坂スミ子先生のもの。もう1つは前弁理士会会長の筒井大和先生のもの。下坂先生の講演には、納冨先生も参加しておられた(納冨先生、昨年暮れに出産されていたとのこと! 全然気づかなかった! おめでとうございます)。
下坂先生のお話の中で今回印象的だったのは、「私は法律があんまり好きじゃないもんで…」とおっしゃっていたこと(笑)。バイトしながら自力で大学受験して、早稲田の哲学と中央の法律に受かり、ご自身では哲学がやりたかったものの、事務所の先生のススメで法律に進まれたとのことで、なんだかシンパシーが湧いた。たとえ哲学の方へ進まれたとしても、高村薫風の文人にでもなられたんじゃなかろうかと想像するけれど、結果オーライということか。私自身も、法律は“喧嘩の土俵”か“刑務所の内と外を分ける壁”のように感じられて、正直あまり好きじゃない。もちろん、法律の大家の先生の本などを読むと、その良心とか公正さに感銘を受けはするのだけれど。ということで、別に法律の好き嫌いと実務は大して相関なさそうなことがわかってホッとした(笑)。まぁ、まさに“女戦士”のように、ずっと女性の地位向上のために闘い続けてこられた下坂先生に比べたら、私などはなぁなぁのその日任せで暮らしているから、老い先は楽しく仕事したいと思ってしまうけれど、ジェットコースターのような人生を自ら選んで進んでおられる先生には勇気づけられる。
筒井先生のお話の中では、「“弁理士”の仕事は女性に有利な自由業の最たるものだと思う」とおっしゃっていたのが興味深かった。うちの夫の持論は「“薬剤師”は女性に有利な仕事だ!」なのだが、だんだんと女性に有利な仕事リストが増えるのは嬉しいことだ(笑)。あとは、「受験生の3分の2くらいは博士かもしれませんが、大事なのは“クライアントの力を120%引き出す力”だと思う」とおっしゃっていたのも力になった。修士課程にすら進まなかったことに時折劣等感を感じるけれど、これまで携わった教職や編集職は、どちらも“人の力を120%引き出す仕事”だったから、まぁ無茶苦茶な方向転換ではなさそうだと思えた(苦笑)。
両先生のお話を楽しんで、気持ちも切り替わってきた。江口先生のレジュメも昨日ようやく届き、学問の秋、到来!(食欲の秋もね♪)
米国特許法改正案が、上院でも可決され、あとは大統領の署名を待つばかりになったとのこと。ついにアメリカも、先発明主義から先願主義へ。。。「まんが はじめて物語」的に、人類で“最初に”発明した人へのリスペクトを大切にしたい私としては、ちょっと残念ではあるのだけれど、実務的にベターなことは確かなんだろう。快哉を叫ぶ人たちが目に見えるよう。。。(笑)。
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