インクカートリッジに想う…
先日、年賀状印刷をした。我が家のプリンターはCanonのPixus。で、今年のインクカートリッジは、「Canon純正のリサイクル品?」(←、これ、“Canon純正”とPOPに書かれていたので買ったのに、実は別会社品! 表記がまどろっこしい…侵害品でも回収されないの?)。
印刷中は何かと手持無沙汰なので、バックグラウンドで「平成22年(ネ)第10064号 特許権侵害差止請求控訴事件」のpdfなぞを読んだりした。数年前のCanonやセイコーエプソンの事件についてフォローしているわけでもなく、今回のものも熟読したわけではないので、ヒジョーに素人的に乱暴に本件を解釈しているだけだが、いろいろ考えさせられた。
ことの発端はたぶん、第三者に予想外に低価格でリサイクル・インクカートリッジを販売されてしまい業を煮やした純正メーカーが、それらの販売差し止めを求めたことで、諸々の喧嘩が勃発したのだろうが、そもそも、リサイクル品ってそんなに安くできるのかが素朴な疑問。一般的には、回収の端緒から考えると、リサイクル品は高くつくようにも思うのだけれど?? まぁ中国からの輸入品もあったようだから、人件費が削られまくっていたのかもしれず、よくわからない。
あと、消耗品の販売で利益を出すビジネスモデルにする場合、その消耗品にも特許なり何なりの新規技術を組み込まないと、他社の参入を防ぐすべはないのか?ということ。携帯電話等が、本体0円でも通信費でペイする仕組みを持てるのに比べると、なんだか不公平な感じがする(これはむしろ、周波数割り当ての問題?)。
また、どんな新規技術も、“リサイクル”と“廃棄”についてのアイディアを併記すべきではないかということ。どんなにすっごい製品を開発しても、その耐用年数を過ぎた後までの“ライフサイクル”について考慮されていないのは、そのメーカーの信用に関わると思う。(Canon初のプリンター発売が1985年、トナーカートリッジのリサイクル回収開始が1990年のようだから、早くからそういう取り組みの意識を持った会社といえるのかな?…インクカートリッジのリサイクルは…?)
などなど…、単調作業しながら、つらつらといろんな妄想に耽った冬の日の午後だった。
(夫に指摘されるまで、JitというのはCanonの子会社だと思い込んでいた私。いわゆる“バッタもん”を見事に掴んで帰り、大顰蹙を買ったのだった…)
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