『銀の匙』(第2巻)を読んだ。いい。いい。すごくいい!ハガレンもよかったけど、こっちの方が私好み。息子は、ケラケラと笑いつつも、なんだかいろいろ考えながら読んでいた。これを読んで、5年前の夏、家族で名栗川へキャンプに行った時のことを思い出した。テントを張って、焚き火をし、川でニジマスをつかみ取りして、ビクトリノックスでさばいて、焚き火で焼いて食べた記憶。。。血湧き肉躍る感覚。年に数日くらい、ああいう経験を重ねることが大事じゃないかなーとしみじみ思う。
【2006年8月再録】
当時書いたキャンプ記録を、以下に再録して備忘録にしておきますーーー。
〔夏休み最後の冒険〕
子どもの夏休みも、残すところあと2週間ばかりとなりました。 多感な時期の夏休み、少しでもいろんな経験をさせてやろうと、 週末は身体に鞭打って、この夏はずいぶんあちこち歩き回りました。 最後の週末はすでに地域の盆踊り大会で埋まっているため、実質最後のフリー週末、 名栗川の最上流のキャンプ場に足を伸ばしました。
海抜1000m弱の場所で、そう涼しくもないと思っていたのですが、 意外に風は涼しくて、都内より4~5度は低い感じ、夜や明け方は寒いくらいでした。 現地までは車だったので、今回はそうハードに歩くわけでもなく、 目的はキャンプファイヤーとテント泊まりでした。
テント設営を初めて経験する子どもは、さすがにワクワクして、 あれこれと手伝いながら楽しんでいました。 最近のカーキャンプ場には、家財道具一式持ってきたのでは?と思えるような 超豪華キャンプ組が多く、大きなテント、かっこいいキャンプテーブルに キャンピングシート、本格的なバーベキューコンロなどなど、ものすごい荷物量です。 私たちより下流に設営したグループの多くも、かなりゴージャスに準備していました。 それにひきかえ、最上流のベストロケーションは確保したものの、我が家のテントは とにかく貧相。3人がやっと横になれるくらいの小さなサイズのテントのほかは、 バックパックに入る範囲でしか荷物も入れず、必要最小限の趣。 「テント設営完了」:こうして見るとそれなりですが、他と比べるとかなり貧相。
テント設営の次は、焚き火のための火起こし。 事前に調達した薪で火種を大きくしたあとは、周囲の杉の木の根元から 枝下ろしされた枝を拾ってきては、火を絶やさないようにくべ続けます。 この作業が息子のツボにはまったらしく、11時ごろから18時ごろまで、 延々と薪拾いを続けていました(笑)。杉の枝は、湿っていても脂分が多く、 火にくべるとパチパチと音をたててよく燃えるのが、よほど楽しかったのでしょう。 まぁ、単純労働をこうして楽しんでくれれば、連れていった甲斐があると いうものですが、私にとっても心の大冒険が待ち受けていたのでした。
昼食は、近くのマス釣り場にでも行って、ニジマスを釣って食べよう、と計画して いたのですが、息子に「自分の焚き火で焼きたい!」と懇願され、 やむなくそのキャンプ場の生け簀からニジマスをつかみどりさせてもらうことに。 ピチピチはねる活きのいいニジマスを3匹入手したまではよかったのですが、 焼くまでの準備を全部自分でしなければならないことに愕然! 役回りとして、息子は火の番、夫は串作り(杉の枝を削って作る)、そして私は ニジマスの内臓を取って串刺し。。。!!!(汗)
眼の前ではねまわっているニジマスに、ビクトリノックスのアーミーナイフを突き立て、 まだ動いている内臓を取り出す作業を想像してください~(涙)。 3匹分終えるのに、5分くらいかかったのですが、その間私は、 「ごめんねごめんねごめんね! 許して許して許して! 南無さん南無さん南無さん!」 と唱え続けていました。極めつけは、そこまでしてもまだ生きているニジマス君の口から、 串をぶっさし、尻尾まで通す作業!! もう私ってばその残虐な作業に頭がクラクラし、 「でも、これをやらなきゃランチにありつけない!!」という思いだけに支えられて、 なんとか任務完遂しました(涙、涙)。
こうして下準備の終わったニジマスは、焚き火の遠赤外線でいい具合に焼かれ、 おいしかったのなんのって。 よく、鶏を絞める場面に遭遇し、それ以来鶏肉が食べられなくなるって人がいますが、 私はあんな作業のあとでも、おいしくいただいてしまいました。 でも、「いただきます」の言葉には、自分たちのために犠牲になってくれた ニジマス君たちへの感謝の気持ちがたっぷりと込められていましたが。。。
「ニジマス食後」:子どもは私よりも上手にきれいに骨だけにしました。
最近は、なんでもかんでもスーパーで買って、畑から野菜を採るわけでもなし、 川から魚を釣ってくるわけでもなし、自分で鶏を絞めるわけでもなし、 今回の「いただきます」のような感謝の気持ちは、ちょっと忘れてたなぁ、、、という ことで、私にとっても心の大冒険だった、ひと夏のキャンプの思い出です。
7時間以上燃やし続け、自然消火させた焚き火は、見事に「真っ白な灰」になっていて、 「ほんと、燃え尽きると真っ白な灰になるんだぁ」と朝4時の森の中で実感したのでした。 (だはっ、結局アニメ落ち(^^;;;)
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コメント
ねーっ?!
私も5年前の写真を発掘して
びっくりしちゃいました(^^)
こんなちっちゃかったんだぁ~!って。
いつまでも世話の焼けるヤツですが、
身体だけは確実に成長してる…(^0^;;;
投稿: Taraco | 2011年12月18日 (日) 08時46分
息子君、ちっちゃーい!
可愛かったね(^^)
投稿: AntonMama | 2011年12月18日 (日) 08時34分