それぞれの覚悟
海の日に代々木公園で行われた脱原発10万人集会、よほど聴きに行こうかと思ったが、我が家の中でさえ、夫と私の意見は相当違うため、10万人集まったら10万通りの考えがあるのだろうと思い、まずは自分自身の立ち位置を確認する方が先かな…と思い見送った。
それに、TVで討論する専門家の人たちが、皆クーラーバリバリの中でビシッとスーツを着て発言しているのを見るだけで、「こっちは極力クーラー我慢して頑張ってるんですけどぉ~?」と事態の深刻さの受け止め具合の違いに戸惑う。
夫は、電気をあまり使わない生活は文明の退化だと言うし、クーラー使用によって、亜熱帯地域の生産性も上がって産業が発達しているとも言うけれど、私はどうもうなづけない。むしろ、文明をできるだけ長く存続させるための最適化されたライフスタイルを確立させる方が文明的な気がする。しかも、火力の石油にせよ天然ガスにせよ、原子力にせよ、地球を人為的に掘り起こして獲得するエネルギーは、等しく地球のためにはならないと思う。
とはいえ、私とて原始人のような生活にまで戻れるはずもなく、冷蔵庫と洗濯機、それに上下水道インフラは最低限使いたい。あと、インターネット等のITツールを使わずに生きていくのは無理な気がする。でも、クーラーに関しては臭くなって汗だくで周囲の人に迷惑をかけてもよければ、38度までは我慢できる。公共交通機関があれば、車はいらない。エスカレーターもなくていい。旅行はしたいけど、エネルギーが危機的状況ならあきらめる。洋服も別に、周囲に失礼にならなければ、毎日TシャツとジーンズでもOK。贅沢品への欲求もほとんどなし。TVは、PCで代替できれば必要ない。夜中のコンビニやライトアップもまったく不要。電子レンジやトースターはなくてもいいが、炊飯器はどうだろう?。。。とにかく現代生活は、ありとあらゆるところでエネルギーを必要とするので、脱原発を叫ぶ人たちの覚悟の度合を、具体的に一つ一つ、自分なら何は我慢できて何は絶対譲れないか、聴いてみたいと思う……。それがわからないと、どれくらいのエネルギー供給で済むのかがわからないからだ。
まぁ、経済の持続的成長性というヤツを捨て去るのが一番手っ取り早い気はするんだけれど、一般市民はやはり、当面はできるだけ省エネ生活に勤しみつつ、効率的な再生可能エネルギーの活用法や、省エネ機構の発明のために勉強を続けるよりほか、あまりうまい方法が見当たらない。
病院等一部の必須施設に優先的に電気を回して、あとは停電し放題でも誰も困らないなら、未だ核廃棄物処理場の確保もできない現状、即刻原発停止が筋とは思うのだけれど。。。
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