裏取りの大切さ
山中教授のノーベル賞受賞に水を差すようなニュースで賑わっている新聞紙面。渦中の人のことはさておき、今回の事件は報道機関の良識が大きく問われるものだった。
以前、「がっちりマンデー」という番組で、日経新聞の紙面作りの過程が紹介されていたけれど、新聞が発行されるまでには、少なくとも3人くらい、多ければ10人以上の目は通ると思う。今回の最初の記事は1面トップ扱いだったのだから、多い方にシフトしたチェック体制だったのだろうに。。。個人的には、渦中の人のインタビューなどより、これまでの彼の記事がどういう経緯で掲載されることになったのかの、新聞社内の動きの方を知りたいと思う。
我が家が取っている毎日新聞では、おおまかな経緯が紹介されており、慎重な取扱いだったことが窺えたが、それでもこれまでに5つの彼の研究成果の記事掲載があったという。
報道や出版では、地味で大変な作業ではあるけれど、地道な裏取り作業ほど大切なものはないなぁ~と、改めて実感させられた。
そんな中、丸谷才一さん逝去。あれ、確か彼の作品、何か読んだな…と思い本棚を捜索したら、『女ざかり』という小説が出てきた。主人公は新聞社の女性論説委員。。。新聞記者も人間なら、取材される側も人間…完全無欠な人なんていないからこその、地道な裏取りですな……
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