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2014年9月27日 (土)

“HERO”週報#36

 先の月曜日、キムタク主演の“HERO”というドラマの最終回でした。
 我が家では、このドラマに起因して、「あるよ」というバリトンボイスでの言葉が流行していますが(笑)、今回の福田さんの脚本は、「法律云々より、人としてどうよ」という趣旨に貫かれていた印象です。
 私が印象的だったのは、最終回で久利生検事が裁判員の人たちに訴えた話。
「裁判は、それぞれがそれぞれの正義に立って、真実を明らかにする作業。犯罪においては、犯人が正直にすべてを話せば、まどろっこしいやりとりは不要なわけだけれど、嘘をつくことがままあるから、それ以外の人たちは決して嘘をついちゃいけない」――とまぁ、要約するとそんな感じ。“明らかな犯罪を暴く”という裁判では、検事にも弁護士にも証人にも、当然に求められる姿勢でしょうが、弁論主義の基での“真実”っていうのがこれまた厄介な気がします。一応理系人間の私としては、だからこそ、“職権主義”にある種の感動を覚えているわけですが…。
 ただ、侵害訴訟のような裁判では、絶対悪が明確でない場合が多く、そう単純にはいかないものだと思うし、実体験上、必ずまっとうな判断が下るとは限らず、正直言って時間とお金の無駄だと感じてしまいます。(もちろん、司法の論理を積み上げて今後の規範とするようなエポックメイキングな事案があることも確かなのは言うまでもありませんが…。)本来なら、当事者同士の話し合いで解決するのが理想なところを、わざわざ代理人を立ててやりとりせざるをえない状況そのものが不幸に思えます。

 
 ――なんで、こんなことをグダグダ書いているかというと、、、同期の友人が、すでに来年の付記試験に備えて、民法と民事訴訟法の受講申し込みをした、という話を聞いたもので…(苦笑)。
 喧嘩の仲裁は大事だと思うし、双方納得できるよう話し合いをサポートするという仕事もやぶさかではありませんが、単に勝った負けたであまり納得感のない裁判なんかには、関わり合いになりたくないという気持ちの私。どっちみち弁護士さんと一緒に参加するなら、手続き的法的部分は弁護士さんにお任せして、自分は全力で科学・技術方面に特化した分析を中立的にすればいい話ではないのかしらん? どっぷりと喧嘩に参加したければ、弁護士や検事になればいいんじゃ…? と、こんな考えの人間は、付記試験なんて受けるもんじゃない気がしています。ただ、素養として、知らないよりは知っておいた方がいいというものはままあり、揺れています(汗)。
 ドラマの最後で、事務官の麻木さんが司法試験の勉強に着手したところでは、純粋に応援したくなったし、かつて久利生検事の事務官だった雨宮さんがどうなっているのかもすご~く気になりましたが、それはそれ、これはこれ。

 こういう仕事がしたい、という動機でなく、単に継続研修の単位稼ぎか、純粋な好奇心を拠り所にするしかなさそうですが、今年度いっぱいは継続研修の単位は認定されないので、モチベーションが危うい不謹慎な新人であります(汗)。付記試験自体がなくなるかも、なんて噂も耳にしますが、業務命令でもあれば、迷っている場合じゃなくなるかな?。。。

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