身近なアイディア#6
音の商標が日本でも認められるようになる日が近かったり、アニメ「四月は君の嘘」で“音”について考えたり、息子の第九全曲演奏会で「同じ旋律でも、演奏楽器によって印象が全然違う」ことに感動したりと、近頃は音について思いを馳せる機会が多くありました。
ということで、「siri」の音声認識でも多くの技術を有していると聞くニュアンス・コミュニケーションズという会社が、日本で何か出願していないかな~?と調べてみると……。
1件だけありました。特表2002-532018。46個もの請求項からなり、補正もされている上、ボリュームもかなりのものなので、きちんと公報を読むことはしていませんが、「siri」を使ったときの技術的フローが書かれているらしき印象。ユーザーとしては、「スゴイな、楽しいな」という感想を抱くのみですが、考えてみれば本当にたくさんの技術の積み重ねで実現されているんですよね~。
商標法の改正に伴って、音の同一・類否の判断の基準がどうなるのかがとても気になっています。意匠や商標の類否判断は今のところ、概ねヒトの印象で行われているのだと思いますが、音声データの類否は、これだけ音声認識が機械的にできるようになってくると、“高低の差分解析”みたいな機械的パーセンテージ表現も活用してもらった方が、公平感があるような気もします。旋律自体が保護されるのか、調が変わっても高低差が同じなら類似になるのかとか、演奏が保護されるのかとか、ベートーヴェンの“運命”のジャジャジャジャ~ン♪!なんていうのが出願されたら、何条何項の拒絶になるのかとか、テツトモの“なんでだろ~♪”だったらどうなのかとか…ハテナがいっぱい。
未だ細かい出願方法や審査基準等は示されていない状況かと思われますが、作曲家の著作権との絡みなんかの事前調査も必要なのかとか…興味は尽きません。
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