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2015年3月 5日 (木)

Three person babies

 先週、英下院で承認された、遺伝病克服のための体外受精技術について、夫とちょっとばかりディスカッション。遺伝病の母親の卵子核を、健康な女性のものと交換する技術だそうで、遺伝情報としては、父親と母親と第三者(の卵子核以外のミトコンドリア等の?)情報が混在した子が生まれることになります。反対する人の中には、当初は病気を避けるための技術であっても、やがては選別につながり、果ては(ガンダムSEEDの“コーディネーター”のような…笑)優性的資質を兼ね備えた存在が…と懸念しているものと思われます。
 一卵性双生児の夫は、「クローンと双子は違う」と、若かりし日のアイデンティティ確立の痕跡を思わせるような発言をしていましたが、それでも、遺伝病因子のために子どもが持てないことに対しては、手を打つ必要を感じている模様。
 自然にであれ人工的にであれ、受精によって授かる命にとって、現在思われている遺伝情報だけが、必ずしも個人の存在にとって重要だとは思えません。生後の環境と時間経過の影響の方が、ヒトにとってはずっと大きい問題のように思えます。
 結局、夫婦そろって容認派でしたが、捉え方には微妙な違いもあるようで。。。
 これからの科学技術には、どうしても倫理感の枠組みが付きまとうため、いわゆる専門家と呼ばれる人たちだけでは判断できないことが多くなるため、サイエンスコミュニケータの仕事が大切になる気がします。

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