ライバルってやつは…
先週、オムロンさんとタニタさんの商標事件判決について報道されていました。
今年の頭、我が家はタニタの「innerScan DUAL」という体脂肪計を購入し、日々快適に使っているわけですが。。。この体脂肪計のものと微妙に似ている商標「DualScan」が、今回の事件で無効とされたものだということで、なんだか複雑な一品になってしまいました(苦笑)。
この機会に、一消費者として、どうして量販店でこれを購入することにしたかを、家族で振り返ってみました。
(そもそも、医療用のオムロンの体脂肪計の存在など知る由もなく―――)
・価格が手ごろだった
・測定できる項目が多めだった
・i Phoneへのデータ自動取り込みができた
・デザインがカッコよく、薄型だった
・「タニタ」ブランドが、健康志向の心をくすぐった
およそ上記のような動機により、購入決定に至ったのでした。
家での話題の焦点は、「どうしてそもそもこんな商標を出願したんだろうね?」という部分。同業他社で、もろライバルの製品を知らなかったはずはなく、確信犯的にブツけたとしか思えない選択。「NECのPC-98全盛の頃の、エプソンのPC-98コンパチみたいなマインドかな?」とは夫の言(う~ん、それはかなり違うような…)。ヘルスケア市場の一般向け体重計分野でパッと思いつく企業といえば、今回のオムロンやタニタに加え、パナソニックやエー・アンド・デイ…テルモとかもあったかな?という感じで、取り立ててタニタが追随者というイメージではありません。むしろ“タニタ食堂”の大成功で、食生活の改善等総合的アプローチで健康志向を後押しするイメージの方が強いのに…?
そんなに両社固執したがる“DUAL”って何よ?というのが素人的には気になりますが、どうやら“DUALインピーダンス法”という測定方法を用いて、従来の除脂肪量のみならず、皮下脂肪量を同時に測定可能としている点がアピールポイントのようです。が、そんな事情は商標からはまったくわかりませんし、消費者には響かない気もするのに…?
裁判所での類否判断についてはきちんと把握しておかねば…とは思いつつ、過剰なライバル意識ゆえの相互牽制か、たまにこういうことが起きる現象は、無駄なのか無駄じゃないのか、判断がつきかねます。私が経営者なら、危ない橋は渡らない方を選んでしまいそうですが、切った張ったのビジネスの世界では、敢えてきわどい衝突に向かう判断もアリなんでしょうか…。
「今回みたいな場合、庁が損害賠償請求されることはないの?」という夫の素朴な疑問にさらされ、当事者対立構造と代理・審査・審判・訴訟の関係について、考えさせられてしまいました(汗)。あくまでも当初の類否や費用の判断は、審査基準を目安にしつつも、自分の頭でとことん納得いくまで考えた上で行わなければ、申し開きができないというプレッシャーに苛まれます(商願2014-1016の行方は決してしまったということでしょうか…)。
少なくとも、イメージ戦略的には、タニタさんはだいぶ損している気がするんですが、どういう反省会が開かれているのか、気になります!
そういえば、IBMがSAOとコラボして、アルファテスターを募集し始めたとか?! 息子に、「帰ってこれなくなるからやめてね」と言ったら、「いや、ベータテストまでは大丈夫だから!」と速攻で切り返されました(^^;;;。
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