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2016年5月 3日 (火)

「情熱大陸」――若手弁護士 水野祐 氏

 録画しておいた、日曜夜の「情熱大陸」を視聴。
 著作権をメインに扱う若手弁護士 水野祐氏を取り上げていたもの。ローレンス・レッシグ氏の著書に感銘を受けて弁護士を目指した、との前振りに興味をもって、観ることにしました。期せずして、仕事への向き合い方を再考させてもらう機会をいただいた感じ。
 法学部に通いつつ、学生時代は映画とバンドにのめりこんだものの、“ちょっと”才能が足りなくて弁護士になったという経緯から、一度はスーツで身を固め、弁護士事務所に勤務したにもかかわらず、その後独立して、クリエイターがのびのびと表現できる場を守るための仕事をしているという。2人事務所はまるで、デザイナーのオフィスのようで、駆け込みやすい雰囲気たっぷり。弁護士さんのスタイルもいろいろなんだなぁ~と認識。
 “法令順守は思考停止”とか“創造の共犯者”とか、とんがった煽り文句も出てはいましたが、根底にはアートとクリエイターへのリスペクトがあることが、よぉく感じられました。
 どんな職業にも、いろんな形や方向性ややり方があっていいと思っていますが、彼の仕事への向き合い方には、個人的にすごく共感しました。もっとアグレッシブだったり、求道的だったり、利潤追求型だったり、いろんなスタイルがあるとは思いますが、仕事に真面目に取り組む人たちはみんな、“世界を今よりちょっといい場所にしよう”と思っているのだと感じます。
 それはともかくとして、グレーゾーンの大きい著作権の世界は、今ある判例だけでは的確・確実な判断が難しく、本当にやっかいな場だと思えます。一方、「法律をポジティブに捉える」姿勢とか、契約や規約のネックは結局は“人”同士が誠実に向き合うことであるという思いを、再確認させられました。

 上記番組を観た日の朝刊に、ハンセン病患者の隔離裁判についての最高裁の謝罪とからめ、法廷内でのメモ禁止をめぐる裁判を起こした米国人弁護士の話が書かれていました。「なんかおかしいな」と思っても、なかなか思考の枠組みを突破していくのは難しいのが現実ですが、混乱したり迷ったりしたときは、原点に立ち返って考える姿勢を忘れないようにしたいと思いました。

【Event】 今月来月と、下記のようなイベントあり。時間があれば行きたいなぁ~!
5/28:エンターテインメント・ロイヤーズ・ネットワーク第13回シンポジウム
6/3:Archive-Summit 2016 …すごく興味深く、おもしろそう!

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