「COPENHAGEN」
土曜日、夫と二人、世田谷のシアタートラムで「COPENHAGEN」という対話劇を観てきました。第二次世界大戦中の1941年9月のある一日、ドイツのハイゼンベルクが、コペンハーゲンのニールス・ボーア夫妻を訪問した際に、どんな会話がなされたかをめぐって、今は亡き3人が回想するという対話劇。段田安則さん・宮沢りえさん・浅野和之さんら3人が、2時間強の時間をただただ会話だけで不思議空間へと誘ってくれたのでした。
核物理学者らによる原爆開発について、おおよその概略は知っているつもりでいても、いざ細かい点を確認されると、かなりあやふやだったことが痛感され、夫と話しても埒が明かないことに愕然としました。
当時の世界で、開発の命運を握っていた2つの頭脳が、あの頃どんなことを考えていたのか、今となっては知る由もありません。この戯曲は、イギリスのマイケル・フレインという劇作家によって書かれたものですが、まだ公開資料も少ない時代に書かれたことを考えると、どこまで真実を反映しているのかはわかりませんが、印象的で重たい作品だったことは間違いなく。。。
真実がどうあれ、私の中でハイゼンベルクはヒーローですが、もし彼が、猛然と開発に没頭していたら、今頃世界はどうなっていたのか、、、。
なんとなくキナ臭い昨今の世界にあって、当時の状況把握を更新しておきたいという気持ちに駆られ、翌日、『原子爆弾 1938~1950年』という本をamazonで注文しました。読み切るには時間がかかりそうですが、その感想はまた後日。
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