アインシュタイン問題
先日、翻訳家の方とお話ししていて、「アインシュタイン事件って、ご存じですか?」と訊かれました。
パッと思い当たる節がなく、「何でしたっけ?」と伺うと、5年ほど前に、出版界を賑わせた、翻訳本での機械翻訳そのまま出版の大事故のことでした。なんとなくそんな話を聞いたような聞かないような…すでに業界を離れていて興味が薄れていたのか、あまり記憶にはありませんでしたが、言語道断のあるまじき事件!
要約すれば、アインシュタインの生涯を紹介する翻訳本の出版において、刊行日ありきの会社に抗しきれなかった編集部が、機械翻訳をそのまま、推敲することもせずに公刊して、回収騒ぎになり、その出版社は倒産した、、という顛末。。。(想像するだに恐ろしい…)
まぁ要するに、私にその話をしてくれた方は、「推敲時間はちゃんと確保しておくれ」と暗に主張されていたのだと思います(苦笑)。内容ありきの仕事で、スケジュールを優先させるのは本末転倒ではありながら、昔に比べ、一冊の本に何年もかけていられない昨今、内容とスケジュールの双方を満足いくものにするには、最初の打ち合わせが本当に大事だと痛感します。ゲーム華やかなりし時代はそれでも、攻略本はなんとしてもソフトの発売日当日に!というのが常識だったから、会社内には徹夜の若者がゴロゴロしていたっけなぁ~。。。
特許翻訳では、“回収”なんてワザは使えないでしょうし、急ぎの案件の進行は、シビアなんでしょうねぇ(ゾゾッ)。
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