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2016年8月11日 (木)

創造教育の現状

 先日、『紫青会:女性弁理士の会』という小冊子を読んでいたら、その中に、「随想:石油と工業所有権」という小文がありました(by井上清子先生)。
 それによると、昭和46年に、日本弁理士会が出した声明の中に、以下の2つの項目も混じっていたのだとか。。。
・中学校、高等学校の学習指導要領に工業所有権制度ならびに弁理士制度に関する事項を記載されること。
・憲法中に「発明・考案」または「工業所有権」に関する条項を設けられたいこと。

――へぇ~、と思いながら読みつつ、「未だに学習指導要領に、その手の事項の記載はないのかな?」と思ってググったところ、平成11年にようやく、「工業技術基礎」の新科目中で、「工業所有権を簡単に扱うこと」が明記されたらしく。。。そして、去年の暮れくらいから、知財戦略本部による検討が、やっとこ始まったばかりの模様。
 “技術立国”とか“知財立国”とか言う割に、基礎科学にもお金は回らず、技術教育もこんな状況とは、なんだかひどい矛盾を感じずにはいられませんでした。
 「工業技術基礎」といったら、主に工業高校で履修する科目と思われ、普通科の中高生は触れないということですよね? ドラえもんとか阿笠博士とかオーキド博士とかキテレツ君とか、日本の子どもたちは発明品や発明家をすごく身近に感じていると思うし、小中学生は大好きなテーマじゃないかと思いますが、真面目な学習としての取り組みは無いに等しい状況ですね。
 工業所有権云々というより、ドイツの職業教育とかマイスター制度のように、日本ももうちょっと、職業教育に光を当てて、「新しい価値を生み出すことの大切さ」みたいな視点での授業は、必要じゃないかな~?と思ってしまいました。

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