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2016年10月12日 (水)

大いなる中小零細企業

 『下町ロケット』に出てきた佃製作所のような規模の企業は、いわゆる“中小企業”と言われます。定義はまちまちなので、社長さんによっては「うちみたいな零細は」と謙遜しておっしゃることもありますが、通常、日本企業の99.7%は中小企業、残り0.3%がいわゆる“大企業”と言われることが多いようです。
 およそ420万社ほどの会社があるとすると、そのうち418.7万社は中小企業、1.26万社が大企業、ということになります。
 一方、中小企業が、雇用の7割を創出すると言われることを考えると、労働人口約5700万人のうち、3990万人が中小企業勤務、1710万人が大企業勤務、という計算。
 つまり、中小企業は9.5人/社、大企業は1357人/社、になるわけです(あくまで平均的概算)。社内の仕事の種類は千差万別で、業種によっても大きく異なるでしょうが、総務・経理・営業・製造と大きな括りがあるのはいずこも同じと考えると、社員一人が担う責任のボリューム感の違いは歴然。
 かねてより、“中小企業”っていう言い方は、もっと別の表現にならないものかなぁ…と思っている私ですが、会社規模で考えたらどうしても“大小”(“large or small entity”)比較にならざるをえず、なかなかイイ呼び名に思い至りません。でも、ゼロからモノを作り出すのが本分の製造業って、ワイルドだけどおもしろい~! 私の中では、“大いなる中小零細企業”との認識が強まっています。

 とはいえ、「コレ、半額で作ってよ」と平然と宣う取引先とか、特色・魅力をアピールしないまま高齢化・過疎化が進み、人財確保が難しい街とか、活気や人口が先細りする日本とか、課題は山積にも思えます(もちろん、果敢に海外や新規事業を模索する会社もアリ!)。日々の資金繰りに悩まされず、腰を据えて研究開発できればよいのでしょうが、現実は厳しい所がほとんど。高い出願費用や維持費用を考えると、安易に特許や商標の出願なんてできないだろうと思えます。名刺代わりの自費出版的出願も、時にはパブリシティ効果があるとはいえ、事業を堅牢にするのが最優先の企業は、確実にロイヤリティの出る出願を厳選せざるをえないのが実情。。。
 大手企業であれば、多少のことは他部署とカバーし合ってダメージを軽減できる場合もあるのでしょうが、そうも言っていられない所での判断は、慎重さと大胆さのバランスを考えた検討が、大事なんだろうなぁ…。

【いろんな視点】
日々感じるところ
・リブログ“日々感じるところ”
・日本における中小企業を、マクニールの『世界史』を読んで考えてみたくなった

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