字幕組のココロ
先週、海外の海賊版DVDに絡んで、「字幕組」逮捕のニュース。複雑な気分で読みました。
例えば、日本のすごくいい作品を、海外の友人にも知って欲しくて、内容を翻訳して知らせてあげる、というようなことは、昔からあったと思います。その延長のつもりで活動を続けているうち、IT 技術の進歩も手伝って、いつの間にか玄人はだしの映像編集までするようになった…という人も中にはいるのだろうな…と。もちろん、私的使用のための複製の範囲を逸脱するのはNGなので、相当大掛かりにやっていたからこその逮捕なのでしょうけれど、いちはやく外国語版も正規版がリリースされれば、こんなことをしなかった人もいるのでは、、、とも思うのです。
最近では、最初から展開国を決めた上で制作開始するような作品も多いのでしょうが、やはり文化の違い等から画像の差し替えが必要だったり、翻訳にも相当の時間を要することを考えれば、なかなか世界同時リリースなんてできっこないのもわかります。ただ、ファンサブ活動のプロ並みの組織を活用して、正規版が完成するまでの間、版元自らが、ファンサブ・バージョンとして割安でネット配信するとか、何か方策はないものかなぁ~?と思ってしまいます。
――「ほとんどの字幕組は『好き』という気持ちだけに支えられて無償で働いている。日本語を知らない人々に日本の今を伝えるためにずっと受け継がれ、これまでやってきた」
――「日本にいる人々と一緒に日本の『今』の空気を感じたい。温かいから。日本のものは心をきれいにする――これが私たち日本を愛する者の共通の認識だ。日本のものはもはや私たちの日常に欠かせない一部となっている」 こんな風に言われちゃぁ、肩を持ちたくもなるってもんじゃないですか?
とはいえ、「君の名は。」も既に不当なDVDが販売されているようで、純粋と貪欲の混沌に眩暈が。。(苦笑)。著作権者にきちんと利益還元できる形で、うまいこと作品を浸透させる方法はないものでしょうか…? 【Walking】
今朝見掛けた白鷺(?)は、一心不乱に朝食を取っていて、すごくふくよかに見えました(笑)。
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