Patent 2016.11
先月の「著作権」特集のPatentも読みかけだというのに、もう今月号が届いてしまいました(汗)。
今月の特集は「大学と知財」でしたが、私が真っ先に拝読したのは、「ロボットイノベーションと知財マネジメント」というイベントの基調講演1と一般講演1。産総研の大場先生と、弁護士・弁理士の鮫島先生のお話がテキスト化された部分。
大場先生の、「ロボットって何でしょう?」という素朴な問い掛けに対し、「“人を辛苦から解放してくれるメカ”じゃないかな~?(“自律的に”と言いたいところはグッと堪えて)。。。(洗濯機くんは私にとっては頼れるロボくん♪だけど、自律的には動いてくれない…)」――などと考えながら、面白く読み進み、社会実装するための上流設計の必要性にも、なるほどと思いました。従来のリンゴの木から果実を収穫するロボットを創るのは難しいけれど、リンゴの木の形を変えてしまえば、収穫ロボットを創ることは易しくなる。けれど、その場合はもはや収穫にロボットを使うまでもなくなり、逆に運搬部分のロボット化が必要になる…という具合。設計から社会実装に至るまでの一貫した設計手法を確立するには、特許になるような形式知よりも、サービスとものづくりをバランスよく組み立てるような暗黙知の割合が圧倒的に多いとのこと。
鮫島先生は、中小企業のサポートにつき、①マーケティング力、②開発力、③量産力、④販売力、という要件を挙げられ、最も重要なのは①のマーケティング力だとおっしゃっていました。これを的確に把握した後に、⑤知財が重要になってくるのだと。
いずれの記事にも、なるほどなるほどと思いましたが、聞くは易く行うは難き。。。
(こういう全体的な視野で仕事をしても、特許事務所は食べていけるものなのか、、?)
| 固定リンク
« 愚痴 | トップページ | 勝手に“しんぶんや” »
「学問・資格」カテゴリの記事
- 調査の果て(2024.07.30)
- 論文や査読や明細書と、OpenAI(2024.05.07)
- 知識と図書と図書館と…(2024.03.26)
- 令和5年不正競争防止法等改正説明会(2024.02.29)
- コンセント制度の導入と氏名商標の要件緩和(2024.02.16)
コメント