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2016年12月 9日 (金)

まとめサイト閉鎖とかEverfilterとか

 DeNAのキュレーションサイトでの著作権侵害行為に端を発して、大手の同種まとめサイトでも、記事の一部公開停止が相次いでいるそうで。。。安直な盗用や、わずかに改ざんを加えた記事アップが、横行していたとのこと。仮にも、“ライター”を名乗って、文章を紡ぐことを生業にしている人が、、、?!と哀しい気持ちになりますが、従来の雑誌媒体という活動の場が激減し、人海戦術でのSEO対策に与さざるを得なかったのか、、、。
 記事を読む側の、ネットリテラシーも問われているようで。
 最近、我が家の息子もすっかりスマホでの情報収集に長けてきて、やたらと情報通なのですが、ふと心配になります。「〇〇って、××なんだってね」――と、伝え聞いた風に発言するならまだしも、「〇〇は××だよ」――などと我が物顔で言った内容が、ネット経由の情報だったりすると、「それは自分でちゃんと裏取って、しっかり考えた上で言っとるのかい?!」と問いただしたくなります。かくいう私だって、よくよく考えると、ネット情報を鵜呑みにして発言していることは、結構あるのかも…(汗)。
 あたかも、万人の脳がインターネット接続されるようで、「俺の知識は俺のもの。お前の知識も俺のもの」的な、人類総ジャイアン化の恐れも。。。(「俺の知識はみんなのもの。お前の知識もみんなのもの」という時代…?)

 また、「Everfilter」というソフトが、新海誠監督の著作権を侵害しているのでは?という件も話題。ことの詳細をきちんと把握していないのですが、これにも考えさせられました。デジタル加工を駆使して作られる作品も増える中、例えば、ある作品を参考にして、その作品から色を拾ってカラーパレットを独自に作ったら、たまたまその作品のカラーパレットの再現になっていた、とか、誰かの撮った写真と同じ構図で自分で撮った風景写真を、Photoshopの同じフィルターで加工した…などなど、第三者が見たら“似てる”と思えるケースが生じやすい昨今。デジタル技術の進歩とともに進化してきたともいえるアート作品群の、権利範囲の線引きが難しい気がしています。
(「君の名は。」の快進撃は留まることを知らず、年明け13日から2週間、IMAXでの上映も決まったようですね♪)

 知的財産はそもそも、人類で共有化できることこそが生来の美点であって、著作権・特許権などの知的財産権は、人為的に無理やり設定しているものであると考えると、公開されたデータを皆が活用することは、自然なことのようにも思えてしまうのですが。。。(←法律屋さんから見たら、あるまじき考え方)
 ネット・デジタル時代の知的財産の取り扱いで大事なのは、「いつもソースを意識すること」。人の脳ミソなんて、所詮は過去の英知と周辺情報の寄せ集めが大部分とは思うので、「コレ!」というソースを特定できないこともままありますが、「コレは、自分で考えたことなのか? 真に自分で作ったものなのか?」と、自問自答する習慣が、必須の世の中になりつつあるようです。

20161123_5  【床屋】 先月あたりから、私の床屋業復活。春に坊主にした息子の髪もすっかり伸び、月1の床屋が必要になるまでに元通り(笑)。私のヘアカット技術も、進化してるかな?

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