« 井戸端茶飲み話 | トップページ | 小学校の同窓会も終わり… »

2017年6月 6日 (火)

『何があっても大丈夫』

20170530  昨日のブログに書いた、『何があっても大丈夫』――ゆるりゆるりと読み進めるつもりが、あっという間に2日で読んでしまいました。長い長い旅を、走馬燈のように振り返る、ジャーナリスト 櫻井よしこさんの若き日の自伝。ベトナムで生まれ、九州・新潟で幼少期を過ごした後、ハワイ大学に進学し、帰国後にジャーナリストの道へ。。。TVで時折見掛けただけで、“なんとなく古風な考え方の人”という雑駁な印象を漠と持っていたに過ぎなかった彼女の認識が、本書によってガラリと変わりました。こんなにも苦労人で、波乱万丈の人生だったとは露知らず。。。
 女性が、自分の仕事を確立していく、いわゆる今で言う“キャリア形成”の本として読めなくもないですが、一方で、家族の歴史、母・以志さんの限りなく前向きなお人柄が輝いてみえる本でした。

 〔印象的な以志さんの言葉〕
「しっかり物を見なさい。よく考えなさい。そうすれば、どこにいても人間は向上することが出来るんですからね」
「幸せはね、みんなの前にあるの。見つけることが出来るかどうか、それは気持次第なの。大事なことは、神様はどんな人にも幸せになってほしいと思っていらっしゃること」
「誰も見ていないと思っても、神様が見ていらっしゃる。神様が見ていらっしゃらなくても、自分が見ているでしょう。だから、自分に恥ずかしくないように生きなさい」
「寂しさを、未来の可能性につなげてくれるのが、大きな夢ですよ。人間は前向きになってさえいれば、本当に何があっても大丈夫なのですから」
「お母さんはいま、自分をもっと中身のある人間にしなくてはいけない、そのためにはどんなことをしたら良いか考えているの」
「人間はね、一番厳しいことを言ってくれる人がいることを感謝しなくちゃいけないの。一番厳しいことを言われたときに、その言葉に耳を傾けることが、とても大事なの」
「どうしてもその仕事がいやだったら別だけれど、いやかどうかは、実際に仕事をしてみなければ分からないものよ。新しい可能性は挑戦から生まれてくるのよ」

 母親の励ましが、こんなにも子どもに良い影響を与えるものなのか…と自戒させられるとともに、母・以志さんの幼少期を知りたくなりました。また、私のこれまでの人生にはあまりいなかったタイプの、櫻井さんのお父様のような男性(3人の女性を虜にするとともに、それぞれとの間に2人ずつも子どもを作る人)を父に持つことの苦労にも思いを馳せたり。。。あとは、櫻井さんのご出身の長岡高校のように、入学と同時に大学受験を意識させるような教育をする学校もあるんだ…という驚き。受験に対する自身の暢気さを反省してみたり。。。
 大学卒業後も、特にジャーナリストになることなど考えもしなかった彼女が、ひょんなことから仕事の取っ掛かりを掴み、記者という仕事に魅了されていくくだりは、なかなかやりたいことが見つからなくても大丈夫なのかも…と思わされました。彼女を、ジャーナリストの道へと引き込んだ記者さんとの出会いとご縁も大きかったのでしょう。。。
 1・2章の、自立前の時代と、3章の自立後のジャーナリストとしての修行時代とでは、ガラリと趣が変わりますが、どちらも別の意味で勉強になりました。
 ご近所さんが、どうして本書を私に勧めてくれたのかはわかりませんが、「何があっても大丈夫」というメッセージはしっかり受け取りました。私も、以志さんを見習って、もっと中身のある人間になれるようにしないとな~!
(彼女の近著『迷わない。』も、時間を見つけて読んでみようかな?)

【自動芯出し機構】 ぺんてるの3000円のシャーペン“オレンズネロ”がバカ売れだそうで。使ってみた~い!

|

« 井戸端茶飲み話 | トップページ | 小学校の同窓会も終わり… »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

So do I... I would like to believe that she knows the importance of diversity.

投稿: Taraco | 2017年6月 6日 (火) 16時23分

I agree that she has accomplished a lot, but it's so sad that such a great person turned out to be hard-core ultra right-wing...

投稿: Lotus Flower | 2017年6月 6日 (火) 13時24分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 井戸端茶飲み話 | トップページ | 小学校の同窓会も終わり… »