冷や汗モノのLecture
先日、某所にて1コマ90分、英語(と日本語少々)の講義を聴講しました。いやぁ、ものすごく謙虚になれる刺激でした(苦笑)!。多少の英文やテクニカルタームに触れていることと、英語でディスカッションすることとは、全く別次元であることを痛感させられました。
ドイツ人の先生が、講義の最初、自己紹介をした後で、Teaching Styleを説明するのに、以下の動画を見せてくれました。↓
<Harvard Law School:Socratic Method>:
https://www.youtube.com/watch?v=qx22TyCge7w
(この動画は、“The Paper Chase”という映画の冒頭部分のようです)
これがまぁ、心臓に悪いこと悪いこと。思わず口に手を当てて唖然としてしまった私。。。(こ・こんなに厳しいのぉぉ?!~)……すると先生、「ここまで厳しくはないですが、」とおっしゃり、「いつも、ソクラテス式問答法で、質問に応えてもらいながら授業を進めています。」とのこと。
以降90分、「Why are monopolies bad?」とか、「What are the benefits of the patent system?」といった質問をされたり、いくつかの裁判例に関する意見を求められたりと、会場の中の何人かが差されて、授業が進められました。
私はただ、先生の話の流れに従って、資料のページを繰るのが精いっぱいで、質問に応えたり意見を述べたりなど、到底できそうにありませんでしたが、差された人達の大部分は、きちんと英語で答えていました!!
いやはや、こういう洗礼は、20代の頃に受けておくべきだったんだなぁ…としみじみ。興味本位で参加したものの、「こういう授業を受ける以前にまず、日常英語にもっと触れて、英語の専門書をある程度読みこなせるようにならないと、とてもじゃないがついていけないわ…」と、自分の不甲斐無さを痛く思い知ったのでした。
【Sample Case】(先生が取り上げた事例メモ)
・Motion Picture Patents Co. v. Universal Film Manufacturing Co.
・Morton Salt Co. v. G.S.Suppiger Co.
・Windsurfing Int'l, Inc. v. AMF, Inc.
・Princo Corp. v. ITC
……特許は、純粋なクレーム解釈問題の他、パテントプールとか標準化(cf: オレンジブック)とかライセンス条件とか、複合的な問題も絡み合い、本当に難解きわまりないです。。。
(講義内容以前に、“Japan's history of "importing" foreign legal systems since Meiji-era”という記載から、輸入改訂でない日本の独自法はどの程度あるのか?、という疑問が再浮上しました)
一方、特許庁から先週、「知財を活用した経営戦略に関する英語教材」の無料公開の告知。知財や経営について、英語でディスカッションをする必要のある業界人として思い浮かぶのは、企業内知財部の方や、日常的に内外・外内案件を手掛ける事務所の方々。業界の先端を走る方々の雰囲気に触れるためだけにでも、時間を見つけて「予習用の自己学習用動画教材」5編くらいは、視聴してみようかな?
(最初に登場するMr.Alan J. Kasperが、上述の“The Paper Chase”の老教授に似ていて、一瞬焦った!&アメリカでの録画と思しきコンテンツでは、バックでやたらとサイレンが鳴り響いてる…^^;;;)
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