筆界
「筆界」という言葉をご存じですか? 私はこの言葉、先日、土地家屋調査士の方とお話ししていて、初めて知りました。
「筆界」とは、土地が登記された際、その土地の範囲を区画するものとして定められた線で、所有者同士の合意などによって変更することができない線のことだそうです。土地の登記簿に記載されている線と「筆界」とは、必ずしも一致しないそうで、よく、地面に打ち込んである境界標は、単なる近隣合意の目印であり、「筆界」とは3~4cmズレていることは多々あるそうです。(公的な登記が、完璧に信頼できるものではないって、何?!…と驚きつつ、産業財産権にも思いを馳せました。)
先日ニュースで、「持ち主不明の土地、九州より広い…」なんて記事もありましたが、土地の境界線の設定も、登記も、相続も、時間もお金もかかる大仕事でしょうから、少なくとも、自分が認知症にでもなって訳が分からなくなる前に、ハッキリできることは明確にしておく必要を感じました。
【孤児著作物】 別のニュースで、持ち主不明の土地をめぐる自治体の取り組みが紹介されており、相続人を明らかにするだけでもかなりの労力を要する、とのことでした。これを聴いて即、「孤児著作物」を思い浮かべた私。役所の人が問合せるのも大変なのだから、著作物利用を考える一介の企業人が著作権者を探すのが、どれほど大変なことか…。この情報化社会に、いくらでも対応策はありそうなものなのに、制度疲労が甚だしいのか、制度更新がされていないのか、、、。総選挙なんてやってる暇があったら、法律改正の仕事をキッチリやって欲しい~!〔福井先生Tweet〕
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