証人喚問に思う…
この年度末、“上に立つ人の資質”について考えさせられる茶番劇を目の当たりにしました。誰もが、証人喚問を聴くまでもなく、全容の概要には想像が付いていることでしょうが。。。
友人とも本件についてチラリと話す機会がありましたが、「忖度することで旨味があるのか」「忖度しないと酷い目に遭うのか」のどちらかがすべての根幹にあり、“出世”と“保身”のどちらかが、このような事態を招いているのだろう…と思われ。この推論から、「どう考えても後者だよね」という結論に。優秀な官僚の方々が、正義に抵触するようなことまでするというのは、余程の事情があるのでは、と想像せざるをえません。
世の中を見渡すと、少しでも人より優位に立ちたい、出世したい、という動機で日々の仕事をする人がいるのも事実で、誤解を恐れずに言えば、おおむね、そういう上昇志向の人の方が出世する可能性が高いように見受けます(苦笑)。誠実さや公正さが、時に、所属する組織での保身にマイナスに働く場合、仕える側の人間は何を優先して仕事をするか…、難しい問題だと思います。サクっとそんな組織は離れて、別の道を進む人もいるでしょうが、仕事を得るのはそう簡単なことでもなく、“保身”に寄らざるをえない現実も厳然とあり。。。
少なくとも、上に立つ人は、今回のような忖度をさせないよう、常日頃から「公明正大を旨として仕事をしてくれ」と繰り返し言及するくらいでないと、組織はどんどん“保身”を軸に動くようになってしまうと感じます。「知らなかった」「関与していない」という言葉は、今回のような事態を前にした責任者には許されないのではないか…、というのが、小市民の偽らざる感想です。人事を握る人の資質ほど、組織の中で重要なものはありませんね。
【優生保護法】 本件とは別件ですが、優生保護法についても取り沙汰される昨今。こんな法律が、つい22年前まで存在していたこと自体に背筋が凍る思いです。いろいろなことを慮ってのことだったのかもしれませんが、こういう法律案が提出され、可決され、施行されるまでに、どれほど多くの法律家や官僚や政治家が検討したのかと想像すると、国の舵取りをする人たちの価値観についても、考えさせられます。。。
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