20年後の世界から
先々週、某特許出願の1つのクレームを、自分なりに書き換えるという課題があり、各々が工夫したポイントを発表する機会がありました。
その中で、ある方が先生から「どうしてこういう言い回しにしたんですか?」と質問され、「20年後に、ここに書かれた言葉が残っているかどうか、わからないからです」というニュアンスの回答をされました。
その答えを聴いて、「ほぉぉぉ~!」と思ってしまった私(常に明細書を書いている人にしたら、当たり前のことなのでしょうが…)。特許の存続期間は、出願日から20年。進歩の速い昨今、なかなか権利満了まで維持してもらえる発明も珍しいかもしれませんが、20年後に読んでも、古さを感じさせない書き方をするべきなのか~、と、一瞬時空を超えた感覚――(笑)。いつも20年後を見据える仕事、、、未来志向ですね~!
【Sony VTR事件】 そういえば先日、アメリカでのSony VTR事件の最高裁判決(1984/1/17)の和訳を読む機会がありました。当時は、リアルタイムで見るチャンネルとは別のチャンネルの録画ができることが、驚きの技術として、市場に猛烈な勢いで取り入れられていたようです(笑)。今や我が家のREGZAでは、全チャンネルの1週間分の過去番組がほぼほぼ見られる時代。今の若い人から見たら、「なんでそんなことで争ってたの?」という感じかもしれませんが、補償金の取り扱い等、いまだに需要者に著作権の取り扱いが見えづらい状況は変わりなく、、、。本事件でのStewart裁判官の解説(〔25〕のところ)が、私にとっては感動的でした!
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