条文デバッグ/パブコメ要員
師匠の講義は毎度、緊張と興奮と混乱がないまぜになったような、不思議な感覚で受講します。先週も、先使用の検討だったはずが、いつのまにか消尽に議論が及び、1つのケース・スタディに関し、状況を少しずつ変えた質問が飛んでくるので、予習の範囲を軽々と越え、冷や汗が垂れてくるのでした。
いつも、頭がなかなか付いていかず、顰蹙をかいつつも、自分なりの考えを捻りだすのが面白く、「そーきたかぁ~!」と心の中で膝を打ってみたり…(苦笑)。当初は、まずはゼロベースで、何の判例参照もせずに自分の頭だけで考えていましたが、だんだんとそれでは時間が足りなくなり、最近はまず、ヒントとなりそうな判例探しから取り掛かるようになっている自分がいて情けない…。
とはいえ、神がかり的な師匠の問題攪乱(限界事例提示)は、判例参照だけではスルリと納得できない場合が多く…。
この作業、何かに似てるな…、と思ったら、プログラムのbug取りのような印象が浮かんできました(と言いつつ、bug取りなんてまともにやったことはありませんが…)。いろいろ予想外の例外的状況を想定しては、正常に運用するにはどう考えたらよいかを検討する…。論理の不整合や矛盾を洗い出すようなブレスト。あるいは、単純な法解釈では解決できない問題について、市井の人間はどういう考え方をするかの意見集約。。。
法制局等に、“条文デバッガー”的な役割の人がいるのかどうかは知りませんが、アナを見つけては塗り固めていくような作業、結構大事かもしれません。
この日はまた、“転売”という言葉が頻繁に出てきたのですが、私は講義課題の問題を離れ、近頃話題の“チケットの不当転売”とか、諸々の“転売屋~”の問題行動が頭の中でグルグルしてしまい、ちょっと集中力を欠いてしまいました。でも、権利移動をトレースするとか、権利者の監督義務とか、関連性がまったくないともいえない気がして、頭の柔軟体操を楽しんだのでした
。
【どんぴしゃり】 先日、同じクラスの中国人留学生の女性と、講義後に豚丼を食べながらおしゃべり。中学生の頃に日本のアニメにハマり、以来、自己流で日本語を勉強して、日本の大学院へ来たとのこと
私なんかよりずっと法律にもアニメにも詳しく、日本語も上手! 年齢差は2回り以上あるかもしれませんが、学校にオタク仲間が出来て嬉しい~(笑)。
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