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2018年6月 6日 (水)

スペシャルゲスト

 先々週の某講義前、いつものように席につき、なにげなくホワイトボードの方を見ると、なんと、女性研究者として尊敬しているが、さりげな~く佇んでいらっしゃいました! 先生が、サプライズのスペシャルゲストとしてお招きくださった模様。
 講義は、アメリカの特許制度の概説で、手続き面や、Phillips事件がらみの均等についてお話しくださいました(内心、「弾丸は別に、壁に垂直な方向から飛んでくるだけじゃないんじゃ…?」と、ずっとグルグルしていました^^;;;)。
 印象深かったのは、海外の大学でも教鞭を取っておられる中、「海外での日本のプレゼンスが、近年どんどん低下している気がする」とおっしゃっていたこと。学内の多くのアジア人留学生たちの勢いを見ていると、軽くスルーできない気がしました。
 ご挨拶したかったけれど、そもそも私のようなのが紛れ込んでいること自体がかなり場違いなので、ひっそりと心の中で頭を下げておきました(苦笑)。
 あとで、同期の人が、この先生のコラムについて教えてくれたので読んでみたら、こんな記載がありました。
「現在は基本コンセプトを再考し、排他権ではなく技術を共有するための権利を創設する第二の特許制度を提案する論文を書いている。調べてみると同じようなことを考えている人は結構いるようで、既にある提案より革新的な制度を考えるのはワクワクする。」
――
 いいなぁいいなぁ~! 大学院の勉強も、昔、私が学生だった頃に比べ、格段に学生同士の情報共有が充実していて、お互いが補い合ったり、講義以外の情報まで追加されたりして、理解のスピードが倍速以上になっている気がします。協働・協力のしやすさは、数十年前とはまったく違うフェーズにあるような気もします。技術が、ヒトのこういう側面を底上げしたのだとしたら、こんなに嬉しいことはないですね!

【ReDesign】 ReDesignの機運はそこここに…。

【本日関東梅雨入り!】 

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学問・資格」カテゴリの記事

コメント

「eお薬さん®」なんていうサービスもあるのですね?! 飲み合わせとか服薬間隔のシビアさとか、素人にはわからないことが多いので、製薬メーカーさんや薬剤師さんからの適切な指導は助かります。お年寄りの「飲み忘れ」も、結構多そうですし…。
特許の世界でも、製薬系は別格で特許の重要性が高そうなので、その中での知財部のお仕事は並々ならぬご苦労がありそうですね。本ブログでも時折“薬ネタ”が登場すると思いますので、お気づきの際は是非コメントよろしくお願いいたします!

投稿: Taraco | 2018年6月 8日 (金) 07時23分

Taraco様,ご返事ありがとうございます。
いえいえ,製薬会社に勤務していても薬の出し過ぎは問題だと思います!(笑)出し過ぎされてきちんと服用できず,効果がないというのが患者さんにとっても製薬会社にとっても一番の問題となりますので,エーザイさんからは服薬支援機器「eお薬さん®」なんていうものも販売されています~

投稿: shushu | 2018年6月 7日 (木) 23時18分

shushuさま、コメントありがとうございます。
製薬会社にお勤めとは存じ上げず、時折、薬の出し過ぎなどに否定的なことも書いてきたような気がして、失礼しております^^;;。薬の使用も、権利の保護と利用のバランスも、難しいものだと痛感していますが、「技術を共有するための権利」がどんな仕組みを想定しているのかは、私も未だよくわかりません。一定範囲の技術のライセンスよりも、技術の積み上げの方を重視しているのかな?と思っているのですが…。
薬の開発には、相当な時間とお金がかかるのでしょうから、それらを回収するだけでも、現状の保護期間では足りないのかな?と思うこともありますが、利潤のインセンティブとしての保護期間の場合、どの程度までが許容範囲なのかも、ケースバイケースなので難しく思います。
特許制度にせよ著作権制度にせよ、現実がこれだけドラスティックに変貌している中、私としては根本の制度趣旨に戻って考えてみたいと思っています。こちらこそ、何かおもしろい情報などありましたら、今後も是非ご教示いただければ嬉しいです!

投稿: Taraco | 2018年6月 7日 (木) 07時56分

排他権ではなく「技術を共有するための権利」ですか?!
実は私,製薬会社の薬事部という部署に所属しています。医薬品の保護は特許の排他権と新薬の承認時に与えられるデータ保護期間(本来は安全性を確認する期間)で成り立っています。この保護がしっかり取れるかどうかが,会社の売り上げひいては経営にまで響いてきます。昨今,新薬がなかなか出ない上に薬価の引き下げと経営陣は頭を悩ませており,オープンイノベーション,ライセンスインや買収等模索しています。今度,知財部といかに保護期間を長くするかという勉強会を立ち上げることにしましたが,「技術を共有するための権利」に興味ありますので,ぜひ続報お願いします!

投稿: shushu | 2018年6月 7日 (木) 05時14分

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